改葬の手順と手続き・法要


2.改葬の手順と手続き・法要
 改葬は自分の都合だけで勝手にできるものではありません。移転元や移転先で承認をうるほか、さまざまな手続きなどが必要です。改葬の手順に沿って、手続きや法要などについて説明します。

①新しい墓地を用意する
 改葬をするにはまず、遺骨を移す新しい墓地が決まっていることが必要です。既存のお墓に埋葬されている遺骨が全部収蔵できるか、同じ宗旨宗派のお墓が建てられるかなどを考え、墓地を探します。
 遺骨だけでなく、墓石の移設も希望する場合は、墓石の移設を認めていないところも多いので、事前に確認しましょう。

②新しい墓地管理者から「受入れ証明書」を発行してもらう
 新しい墓地が決まったら、墓地の管理者に「受入れ証明書」を発行してもらいます。

③既存の墓地の管理者から「埋蔵証明書」を発行してもらう
 既存の墓地の管理者に、改葬を申し出て「埋蔵証明書」を発行してもらわなければなりません。ここで墓地管理者が拒否するなどトラブルになることが結構あります。お墓を引っ越しすることは墓地の管理者にとっては望ましいことではなく、特に寺院墓地の場合は檀家から離れることだからです。
 檀家をやめることは法律的には問題ありませんが、トラブルにならないようにするためには、一方的に改装を申し出るのではなく、「まずは相談する」といった姿勢でのぞむなどに心がけたほうがよいでしょう。

④自治体から「改葬許可申請書」をもらう
 既存の墓地のある市区町村役所に申請してもらいます。申請書をダウンロードできる自治体もあります。

⑤既存の墓地管理者から埋葬証明を受ける
 「改葬許可申請書」に必要事項を記入し、既存の墓地管理者から埋葬(埋蔵・収蔵)の証明を受けます(署名と印鑑をもらう)。

⑥自治体から「改葬許可書」の交付を受ける
 既存の墓地のある市区町村役所に、⑤の改葬許可申請書提出し、受理されると「改装許可書」が発行されます。
 申請書・許可書は遺骨1体につき1枚必要です。
 改葬先の「永代使用許可書」または「受入証明書」の提出が必要なこともあります。
 必要な書類や申請の様式は、自治体によって異なることもあります。あらかじめ確認しておきましょう。

⑦既存墓地では「御魂抜き」法要を営む
 既存墓地では、「御魂(みたま)抜き」法要を営みます。これは開眼法要の逆で、墓石から仏様の魂を抜いて石の状態に戻すための儀式で、墓前でお経をあげ、焼香して供養します。
 御魂抜き法要は、家族、親族を中心に、ごく内輪で行われるのが通例です。 御魂抜きは宗旨宗派により「閉眼法要」「抜魂法要」「遷座法要」「遷仏法要」などとも言われます。

⑧既存墓地を更地にして返還する
 御魂抜き法要後、遺骨を取り出し、墓石などは解体し撤去します。古い墓石は無縁墓として、その墓地の無縁墓が集められた一角などに移されます。 墓地は更地(さらち)にして、墓地の管理者に返還します。

⑨新しい墓地で「納骨法要」を行う
 新しい墓地では管理者に「改葬許可書」を管理者に提出して、遺骨を埋葬します。 その際、納骨式を行い、開眼法要がすんでいない場合は、開眼法要もあわせて行います。