次男は実家の墓に入れない?入れる場合・新たにお墓を建てる場合

  • 投稿日:2019/06/13
  • 更新日:2021/11/18
次男は実家の墓に入れない?入れる場合・新たにお墓を建てる場合

この記事をお読みの方の中には次男や三男の人もいるでしょう。

そのような人は自分の、あるいは自分の家族のお墓をどのように考えていますか?自分の両親が眠るお墓に入ることを前提としていますか?
しかし、実は次男は自分の両親の眠るお墓には必ずしも入れないということはご存知でしょうか。

今回の記事では、次男や三男の方が自分の両親と同じお墓に入れるかどうか、入れない場合どうしたらよいのか、という点について解説します。

次男は実家のお墓には入れない?

まず次男以下の人が実家のお墓に入れるかどうか、という点についての解説です。

一般的に次男は新たに別の墓を建てる

現在の慣習から言えば、次男は新たに別のお墓を建てるのが一般的です。
基本的に、一つの墓は本家家族だけで使うものだからです。

なぜ本家家族のみでお墓を使用していくかというと、それ以外の家族も一緒に使うと、代が下っていった時にお墓の関係者が煩雑になるためです。

例えば、次男も本家の墓に入った場合を想定してみましょう。
ではその子供も本家の墓に入るとどのようになるでしょうか。
お墓の所有者がすでに長男からその子、つまり次男の子からするといとこになっているとします。
すると、いとこ家族同士で一つの墓を使うことになります。
さらに代が下っていくと、さらに遠縁の親戚同士で一つの墓を使っていくことになります。

こうした時に、墓の関係者が非常に煩雑になってきます。
お墓をリフォームしたり処分したりする際、墓の関係者全員に連絡を取るのは困難になるでしょう。

こうした事情から、基本的にお墓は本家の人間だけで使います。

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法律上は次男も実家の墓に入ることができる

お墓に関する規定は、「墓地、埋葬等に関する法律」(以下、墓埋法)という法律で定められています。
墓埋法で一つのお墓に埋葬される人の範囲について規定していないので、その点について言えば次男も実家のお墓に入ることができます。

ただし、お墓の承継に関しては民法で定められています。
日本の現状を考えると、長男がお墓を引き継ぐ場合が多いでしょう。

お墓などの祭具、系譜などを祭祀財産と言いますが、祭祀財産を承継する人を祭祀承継者と言います。
祭祀承継者については、以下のように決められます。

1.被相続人の指定
2・被相続人の指定が無ければ慣習に従う
3.慣習も分からなければ家庭裁判所が決める

条文には以下のように記載されています。

第897条
系譜、祭具及び墳墓の所有権は、前条の規定にかかわらず、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する。ただし、被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者があるときは、その者が承継する。
前項本文の場合において慣習が明らかでないときは、同項の権利を承継すべき者は、家庭裁判所が定める。

参考:wikibooks 民法第897条

被相続人、つまり現行のお墓の持ち主が指定していない場合は慣習で祭祀承継者を決めます。
日本の慣習を考えると長男が引き継ぐことが一般的であるため、必然的に長男が祭祀承継者となる場合が多いでしょう。

実家の墓には祭祀承継者が許可した人しか納骨できない

上記の通り、祭祀承継者、つまりお墓の所有者にはその家の長男がなることが一般的です。

お墓の管理や処分に関しては、全てお墓の所有者が決定します。
もちろん納骨も同様で、お墓の所有者が許可した人でなければ納骨できません。

したがって、次男以下兄弟が実家のお墓に入れるかどうかは、お墓の所有者が決めることができます。
もし実家のお墓に入りたい場合は、自分がお墓に入るタイミングでお墓の所有者になっていると思われる人に相談して、許可をもらっておく必要があります。

墓地の管理規約は親等の制限を設けている

墓地の管理規約では、三親等、六親等までと納骨できる人の範囲を制限していることが普通です。
また、多くはありませんが、本家の人間しか埋葬できないとすることもあります。
この場合、必ずしも次男を埋葬することはできないので、墓地管理者に確認する必要があります。

こっそり納骨できるかというとそれは難しく、納骨の際には必ず墓地管理者に埋葬許可証を提出するため、この時点で続柄などが分かってしまします。
もし埋葬してしまっても、規約違反として永代使用権を取り消されることがあります。
永代使用権とは、墓地を使う権利です。永代使用権をはく奪されるということは、お墓を撤去して墓所を返還しなければならないということです。

事前の確認はしておきましょう。

1つのお墓に入れる人数は

所有者の許可と墓地管理規約の他、お墓がいっぱいいになって長男家族以外が納骨できないということはあるのでしょうか。

結論から言えば、そこまで気にする必要はありません。

骨壺のサイズによっても異なりますが、一般的に1㎡のお墓には骨壺のままで3-4体納骨できます。
したがって、これ以上の人数を個別に骨壺のまま納めることはできません。

ただし、納骨室がいっぱいになってしまった時の対処法はいくつかあります。
一つは、古いお骨から土に還すというものです。
お墓の納骨室(カロート)にはほとんどの場合「息抜き穴」と呼ばれる土が露出している部分があります。
ここに遺骨を還していきます。

もう一つは、古い遺骨から骨壺を一つにまとめるという方法です。
遺骨は時間を経るごとにもろくなりかさも減るので、2体分の遺骨を一つの骨壺にまとめられるようになります。
場合によっては遺骨を少し砕いても良いでしょう。

その他、粉骨してかさを減らす、一部永代供養に入れるなどやりようはありますので、人数制限については細かく気にしなくても良いでしょう。

結局はお墓の所有者と墓地の管理規約次第

以上から、次男が実家の墓に入れるかどうかは、お墓の所有者と墓地の管理規約次第です。
墓地の管理規約で所有者の次男を納骨できないとする場合はあまり多くないので、実家の墓に入るには、お墓の所有者の説得がカギになります。

注意しておきたいのは、一緒に埋葬してもらうには、自分が納骨される時点のお墓の所有者の許可がいるということです。
現在長男が墓を管理していても、自分が亡くなる前に長男が他界すると、お墓の所有者はおそらくその子、つまりは自分の甥になるでしょう。

まずは長男に話を付けておくのが無難ですが、甥の許可も必要になる可能性があるということは覚えておく必要があります。

次男が本家の墓守になることはできる?

先ほど祭祀継承者、つまりお墓の墓守には必ずしも長男でなくてもなることができると説明しました。
その点についてもう少し詳しく解説しましょう。

承継者は次男でも叔父でもなることができる

先述の通り、お墓の承継者は以下のように決まります。

  • 1.被相続人の指定
  • 2・被相続人の指定が無ければ慣習に従う
  • 3.慣習も分からなければ家庭裁判所が決めるしたがって、被相続人、つまり現在のお墓の持ち主が承継者に次男を指定すれば、次男がお墓を承継できます。
    次男に限らず、叔父でもいとこでも、全くの他人でも祭祀承継者になることができます。
    ただし、祭祀承継者になるということはお墓の他仏壇、仏具、位牌、系譜など祭祀に関わるものすべてを引き継ぐということになるため、これらの管理ができる人を指名するのが現実的です。

また、被相続人の指定が無かった場合、実際には遺族の話し合いで承継者を決めることも珍しくありません。
話し合いの結果、次男が祭祀承継者となることも考えられます。

以上から、次男でも墓守になれる可能性は十分にあります。

次男が本家の墓を承継するケースは多い?

次男が祭祀承継者になる主な場合は以下の通りです。

長男が亡くなっている場合

1つは長男、長女がすでに亡くなっている場合です。
この場合は、次に家を継ぐ次男が祭祀継承者になることがほとんどです。

長男の住まいが遠隔地の場合

長男、長女が存命でも、現在住んでいる場所がお墓から遠隔地にあるため、現実的にお墓の管理が難しい場合なども、次男がお墓を継承することがあります。

長男が承継を拒否した場合

さらに先ほどから何回か書いていますが、祭祀継承者になるべき長男、長女がそれを拒否した場合も、次男が祭祀継承者になることがあります。

長男が養子に行っている場合

あるいは長男が他家に養子に行っている場合、法的には祭祀継承者になれますが、慣習的に実家のお墓を継承するということも少ないでしょう。

長男が別の宗教に帰依した場合

あるいは長男が自分の意思で実家とは別の宗教に帰依した場合も、祭祀継承者にはなれないケースに該当します。
なぜなら、寺院墓地のなどの場合は、そのお墓に埋葬できる人はそのお寺の宗派に属している人だけです。
ですからたとえばお寺が曹洞宗で、長男が自分でキリスト教に改宗した場合、長男はそのお墓に入れませんから、次男が必然的に祭祀継承者になります。

故人が次男を指定した場合

また民法でも定めているように、現在の祭祀継承者である故人が次男を次の祭祀継承者に指名すれば、やはり次男が祭祀継承者になります。

次男が実家の墓に入りやすいケース

慣習的に、次男が実家の墓に入りやすいケースをご紹介します。

独身である

次男が結婚していない場合は実家の墓に入ることが多いでしょう。
墓地の管理規約で被葬者を本家の人間に限定している場合でも、相談に応じてくれることもあります。

結婚しているが子供がいない

次男が結婚しているものの、子供がいない場合も実家の墓に入れてもらいやすいでしょう。
この場合は、次男の配偶者も一緒に納骨できる可能性が高いです。
独身である場合と同様、お墓を立ててもその後の面倒を見てくれる人がいないためです。

次男が実家の墓に入りづらいケース

それでは、次男が実家の墓に入れないのはどのような場合でしょうか。

子供がいる

子どもがいる場合、次男が本家の墓に入ることは難しいでしょう。
先に述べたように、次男が本家の墓に入り、さらに次男の子も本家の墓に入ったとすると、後々墓の関係者が煩雑になるためです。
また、子どもがいるなら、自分の墓を建てても面倒を見てもらえると考えられます。
自分の跡継ぎがいる場合は、本家の墓に入ることは難しいでしょう。

すでに甥家族が墓を管理している

長男がすでに自分の息子、つまり次男からすると甥に墓の管理を任せているケースです。

必ずしも実家の墓に入れないケースではありませんが、実際の所、普段あまり交流のない甥家族に世話になるのは…という理由で一緒に入れてもらうのをためらう場合も多いようです。
一度甥に相談する価値はありますが、甥との関係性によって結果は変わるでしょう。

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実家の墓に入れないときの対処法

では自分が次男以下で、実家のお墓に入れない場合はどうしたらよいのでしょうか。

自分でお墓を建てる

最も一般的な方法は自分で新たにお墓を建てて、そこに自分と自分の家族を埋葬する方法です。
ただし、お墓を購入する費用は150万~300万円かかるので、大きな出費になるでしょう。

散骨する

お墓を作らない場合は、散骨という方法もあります。
散骨とは遺骨を細かく砕いて、海や山に撒く方法です。これであれば費用は数万~10万円程度で済みます。

永代供養墓にする

次男自身に家族がおらず、お墓を建てても自分の次に継承してくれる人がいない場合は、永代供養墓にするという方法もあります。
永代供養墓とは、三回忌などの年忌法要を含めてお墓の管理を寺院や霊園管理事務所などが代行してくれる方法です。

永代供養墓の費用はお墓の形状によって数万円から数十万円と幅があります。

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まとめ

次男が実家のお墓に入れないケースが実は一般的なルールだと聞いて驚いた人もいるのではないでしょうか。

しかし本文でも解説したようにそれは法律で決められた絶対的なルールではありません。
ですから次男以下の方が自分の実家のお墓に入れるかどうか悩んだ場合は、以上で解説した内容をベースに祭祀継承者になるはずの長男などと相談しましょう。

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