次男は本家の墓に入れる?入れない場合の対処法も解説

  • 投稿日:2019/06/13
  • 更新日:2022/05/15
次男は本家の墓に入れる?入れない場合の対処法も解説

本家のお墓には代々家を継いだ長男とその家族が入り、次男は別にお墓を作って入るのが一般的とされています。
しかし、様々な事情により次男も本家のお墓に入りたいという場合もあるでしょう。

今回の記事では、次男も本家のお墓に入れるかどうか、入れない場合はどうしたらよいのかについて解説します。

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次男は本家の墓に入れる?

まず次男が本家のお墓に入れるかどうか、という点についての解説です。

一般的に次男は新たに別の墓を建てる

現在の慣習では、基本的に1つの墓は本家家族だけで使うものとされています。
したがって、次男は新たに別のお墓を建てるのが一般的です。

なぜ本家家族のみでお墓を使用していくかというと、本家以外の家族も一緒に使うとお墓の関係者が煩雑になるためです。

例えば、次男も本家の墓に入った場合を想定してみましょう。
ではその子供も本家の墓に入るとどうなるでしょうか。
お墓の所有者がすでに長男からその子、つまり次男の子からするといとこになっているとします。
すると、いとこ家族同士で一つのお墓を使うことになります。
さらに代が下っていくと、さらに遠縁の親戚同士で一つのお墓を使っていくことになります。

この場合、お墓をリフォームしたり処分したりする際、お墓の関係者全員に連絡を取るのは困難になるでしょう。

こうした事情から、基本的にお墓は本家の人間だけで使います。

法律上は次男も本家の墓に入ることができる

お墓に関する規定は、「墓地、埋葬等に関する法律」(以下、墓埋法)という法律で定められています。
墓埋法では一つのお墓に埋葬される人の範囲について規定していないので、その点について言えば次男も実家のお墓に入ることができます。

ただし、お墓の承継に関しては民法で定められています。
お墓などの祭具、系譜などを祭祀財産といいますが、祭祀財産を承継する人を祭祀承継者といいます。
祭祀承継者については、以下のように規定されています。

第897条
系譜、祭具及び墳墓の所有権は、前条の規定にかかわらず、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する。ただし、被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者があるときは、その者が承継する。
前項本文の場合において慣習が明らかでないときは、同項の権利を承継すべき者は、家庭裁判所が定める。

参考:wikibooks 民法第897条

被相続人、つまり現行のお墓の持ち主が指定していない場合は慣習で祭祀承継者を決めます。
日本の慣習を考えると長男が引き継ぐことが一般的であるため、必然的に長男が祭祀承継者となる場合が多いようです。

実際に本家の墓に入れるかは墓地とお墓の所有者次第

法律上は次男が本家の墓に入ることに問題はありませんが、実際に本家の墓に入れるかは「墓地の管理規約」「お墓の所有者」次第です。

墓地の管理規約で埋葬に制限がある場合も

墓地の管理規約で、三親等、六親等までと埋葬できる人の範囲を制限していることがあります。
埋葬できる人の範囲は墓地ごとで異なりますが、民法第725条に基づく使用者の親族以外は埋葬できないとしているところが多いようです。
民法725条では以下のように規定されています。

民法725条
次に掲げる者は、親族とする。
一  六親等内の血族
二  配偶者
三  三親等内の姻族

参考:wikibooks 民法第725条

この場合、次男も「使用者の六親等内の血族」に含まれるため、次男も本家の墓に入れます。

また、多くはありませんが、本家の人間しか埋葬できないとすることもあります。
この場合、必ずしも次男を埋葬することはできないので、墓地管理者に確認する必要があります。

こっそり納骨できるかというとそれは難しく、納骨の際には必ず墓地管理者に埋葬許可証を提出するため、この時点で続柄などが分かってしまいます。
管理規約に違反してしまうと、永代使用権を取り消され、お墓を撤去して墓所を返還しなければならなくなることもあります。
事前の確認はしておきましょう。

お墓の所有者が許可した人しか納骨できない

お墓の管理や処分に関しては、全てお墓の所有者が決定します。
もちろん納骨も同様で、お墓の所有者が許可した人でなければ納骨できません。

したがって、次男以下兄弟が実家のお墓に入れるかどうかは、お墓の所有者が決めることができます。
もし実家のお墓に入りたい場合は、自分がお墓に入るタイミングでお墓の所有者になっていると思われる人に相談して、許可をもらっておく必要があります。

本家の墓に入れるケース・入れないケース

本家の墓に入るには、お墓の所有者の許可が必須です。
慣習的に、次男が本家の墓に入れてもらいやすいケースとそうではないケースについて解説します。

本家の墓に入れるケース

本家の墓に入りやすいケースには以下のようなものがあります。

本家の墓に入りやすいケース

  • 独身である
  • 結婚しているが子供がいない

独身の場合は、本家の墓に入ることが多いようです。
結婚しているが子供がいない場合は、次男の嫁も同じお墓に入れてもらえる可能性が高いため、お墓の所有者に相談してみましょう。

次男が本家の墓に入りづらいケース

本家の墓に入りにくいケースには以下のものがあります。

本家の墓に入りにくいケース

  • 子供がいる
  • すでに甥家族が墓を管理している

子どもがいる場合後々の墓の関係者が煩雑になるため、次男が本家の墓に入ることは難しいでしょう。
またこの場合、自分のお墓を建てても子どもに面倒をみてもらえる可能性もあります。
新しくお墓を建てることを検討してみてはいかがでしょうか。

長男の息子がすでに本家の墓を継いでいる場合は、普段あまり交流のない甥家族の世話になることをためらってしまうケースもあるようです。
相談のしやすさは、お墓の所有者との関係性にもよって変わってくるでしょう。

次男が本家の墓守になることはある?

次男が本家のお墓に入るケースもあると説明しました。
それでは、次男が本家の墓守になることはあるのでしょうか。

長男じゃなくてもお墓を相続できる

次男でも本家の墓守になる可能性は十分にあります。
お墓の持ち主が承継者に指定すれば、次男に限らず、叔父でもいとこでも、全くの他人でも祭祀承継者になることができます。
ただし、祭祀承継者になるということはお墓の他仏壇、仏具、位牌、系譜など祭祀に関わるものすべてを引き継ぐことになるため、これらの管理ができる人を指名するのが現実的です。

また、被相続人の指定が無かった場合、実際には遺族の話し合いで承継者を決めることも珍しくありません。
話し合いの結果、次男が祭祀承継者となることも考えられます。

次男が本家の墓守になるケース

以下のような長男がお墓を承継できないケースでは、次男が本家の墓守になることがあります。

次男が本家の墓守になるケース

  • 長男が亡くなっている場合
  • 長男の住まいが遠隔地の場合
  • 長男が承継を拒否した場合
  • 長男が養子に行っている場合
  • 長男が別の宗教に帰依した場合
  • 故人が次男を墓守に指定した場合

長男が家督のすべてを継ぐという家督制度が廃止された現在では、長男以外がお墓を継ぐことも珍しくありません。

実家の墓に入れない場合の対処法

墓地の管理規約やお墓の所有者の同意が得られないなどの理由によって、本家の墓に入れない場合もあります。
このような場合はどうしたらよいのでしょうか。

自分でお墓を建てる

最も一般的なのは自分で新たにお墓を建てて、そこに自分と自分の家族を埋葬する方法です。
ただし、墓石を建てる費用の相場は150万~300万円程度なので、大きな出費になるでしょう。
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散骨する

レイセキ:海散華
お墓を作らない場合は、散骨という方法もあります。
散骨とは遺骨を細かく砕いて、海や山に撒く方法です。これであれば費用は数万~10万円程度で済みます。
散骨について知る >

永代供養墓に納骨する

次男自身に家族がおらず、お墓を建てても自分の次に継承してくれる人がいない場合は、永代供養墓にするという方法もあります。
永代供養墓とは、お墓の管理や供養を寺院や霊園管理事務所などが代行してくれるお墓です。永代供養墓の費用はお墓の形状によって数万円から数十万円と幅があります。
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永代供養のついたお墓には、様々な種類があります。
その中で特徴的な「合祀墓」「樹木葬」「納骨堂」について解説します。

合祀墓

合祀墓とは、血縁に関係なく複数の遺骨を1つの大きな納骨室に納めるお墓です。
他のお墓に比べ1番費用が安いというメリットがありますが、骨壺から遺骨を取り出して埋葬するため、遺骨が赤の他人と混ざるというデメリットもあります。
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樹木葬

樹木葬とは、樹木などの植物を墓標とするお墓です。
樹木葬は承継を前提としないお墓で、1つの区画を1~4名程度で使用するケースが多く、夫婦や1家族で使用できます。
土に還るというイメージがありますが、多くは石室に骨壺などで納骨し一定期間が過ぎると合祀墓に移します。
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納骨堂

納骨堂とは、屋内で遺骨を収蔵するタイプのお墓です。
一口に納骨堂と言っても、管理費を支払い続ける限り墓石のお墓と同じように承継できるものや、ロッカーのような戸棚に1~4名分安置できるものなど様々なタイプあります。
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まとめ

次男が実家のお墓に入れないケースが実は一般的なルールだと聞いて驚いた方もいるのではないでしょうか。

しかし本文でも解説したようにそれは法律で決められた絶対的なルールではありません。
ですから次男以下の方が自分の本家のお墓に入れるかどうかで悩んだ場合は、以上で解説した内容をベースに祭祀継承者になるはずの長男などと相談しましょう。

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