墓石に彫刻する文字や模様は自由!色や言葉の具体例も紹介

墓石に彫刻する文字や模様は自由!色や言葉の具体例も紹介

墓石には和形、洋型があり、和形は一番上に竿石という縦長の石がのっている形で、伝統的で威厳や格式のようなものが感じられ、洋型は竿石を横長にしたような形で、モダンで華やかな雰囲気があります。

また、近年ではデザイン墓と呼ばれる自由な発想で個性に溢れる墓石の人気も高まっていて、オシャレで唯一無二の存在感のある墓石もあります。

墓石には文字が彫られるのですが、彫られる文字は基本的には自由ですが、墓地や霊園などによっては管理規約で彫刻できる文字に制限があったり、宗派や墓石の形によっては刻まれる文字に制限があったりします。

この記事では、墓石に彫刻される文字、彫刻される模様、彫刻の方法、彫刻の値段など、墓石に彫刻される文字や模様などについてみていきます。

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墓石に彫刻する文字

墓石に彫刻する文字は、基本的には自由です。
故人を偲ぶもの、家族の想いなど人それぞれの趣向で刻むのが良いでしょう。

ただし、当然他人に不快にさせるような言葉はダメです。
また、寺院墓地では戒名以外は彫刻してはいけない、墓地や霊園などでも管理規約で彫刻に一定の決まりを設けているといった場合があるので、注意が必要です。

とはいえ、新しい墓地や霊園では、これまでの慣習や慣例にこだわらない個性的な言葉やイラストが刻まれた墓石なども多数存在しています。

墓石の形は大きくわけて、和形墓石、洋型墓石、デザイン墓石になり、それぞれで彫刻する文字に違いがあります。

和形墓石に彫刻される文字

和形墓石は、伝統的な墓石の形で、下から下台、中台、上台、竿石を重ねて1つのお墓になっていて、家族の皆が入るお墓とされています。

墓石に彫刻される文字に決まりはありせんが、墓地を管理する宗派、墓地や霊園によっては、お墓にふさわしくない文字を禁止していたり、彫刻される文字に一定の決まりを設けていることもあります。

ここからは、和形墓石の表、裏や側面、墓誌に彫刻される文字についてみていきます。

和形墓石の表に彫刻される文字

和形墓石の表に彫刻される文字は、宗派を問わない場合は、「〇〇家之墓」、「○○家先祖代々之墓」と彫られることが一般的になりますが、家紋を彫刻することもあります。

また、墓地を管理する寺院では一定の制約があり、宗派によって和形墓石の表に彫刻される文字に違いがあります。

・天台宗
迦如来や阿弥陀如来を表す梵字を彫刻した後に、「南無阿弥陀仏」を彫刻するのが一般的です。

・真言宗
「南無大師遍照金剛」を彫刻したり、大日如来を表す梵字を彫刻した後に、「○○家先祖代々」を彫刻するのが一般的です。

・浄土宗
「南無阿弥陀佛」を彫刻したり、阿弥陀如来を表す梵字を彫刻した後に、「○○家先祖代々」を彫刻するのが一般的です。

・浄土真宗
「南無阿弥陀佛」を彫刻したり、「俱会一処」を彫刻するのが一般的です。

・曹洞宗
円相を表す〇を彫刻した後に、「○○家先祖代々」を彫刻するのが一般的です。

・日蓮宗
「南無妙法蓮華経」をひげ文字で彫刻したり、「妙法」をひげ文字で彫刻した後に、「○○家先祖代々」を彫刻するのが一般的です。

和形墓石の裏側と側面に彫刻される文字

和形墓石の裏側と側面に彫刻される文字は、故人の生前名や亡くなった年月日、享年、お墓の建立者や建立年月日などになります。

建立年月日は、「〇年〇月吉日」としたり、故人の回忌、法要などの年月日にすることもあります。
また、建立年月日の年は、和形墓石の場合は元号で表し、洋型やデザイン墓石の場合は西暦表すことが多くなっています。

墓誌に彫刻される文字

墓地の土地が大きい場合には、墓誌と呼ばれる石板を建立している場合があります。

墓誌がある場合は、故人の生前名や亡くなった年月日、享年、お墓の建立者や建立年月日など、和形墓石の裏側や側面に彫刻される文字を墓誌に彫刻したりします。

墓誌の字彫りについては、『お墓の名前入れを解説します!』で詳しく解説しています。

洋型墓石に彫刻される文字

縦長の和形墓石に比べて、横に長い洋型墓石に彫刻される文字は、故人が好きだった文字や言葉、座右の銘や家族の想いなどを自由に選んで彫刻されます。

洋型墓石に彫刻される文字には、さまざまなパターンがあります。

・1文字
「心」、「愛」、「絆」、「縁」、「和」、「夢」、「空」、「願」、「幸」など

・2文字
「誠実」、「希望」、「感謝」、「悠久」、「自然」、「洗心」など

・2文字以上
「ありがとう」、「やすらかに」、「一期一会」、「心やすらかに」、「また会う日まで」、「いい人生、いい旅立ち」、「会いに来てくれてありがとう」など

デザイン墓石に彫刻される文字

和形墓石でもなく、洋型墓石でもない、個性的な形をしているデザイン墓石には、オリジナルなメッセージを彫刻することが多いです。

・楽器の形をした墓石
ピアノやバイオリンなどの形をしているデザイン墓石には、「Harmony」、「響」という文字を彫刻することがあります。

・乗り物の形をした墓石
バイクや車などの形をしているデザイン墓石には、「風」という文字を彫刻することがあります。

・海を形にした墓石
水の流紋をモチーフにしたデザイン墓石には、「海」、「流」、「自由」という文字を彫刻することがあります。

他にもゴルフボールやミッキーマウス、ハートなどをモチーフにしたデザイン墓石もあります。

墓石に彫刻される文字の書体

墓石に彫刻される文字の書体には特に決まりはありません。

墓石に多く使われている書体は、「楷書体」、「行書体」、「草書体」、「隷書体」などですが、誰でも読みやすいとされる「楷書体」、「行書体」を選ぶ人が多いです。

実際に建っているお墓の彫刻や書体の見本を参考にしながら、書体は決めるようにしてください。

墓石に彫刻される文字の色

墓石に彫刻される文字の色には、墓石の素材に関係なく読みやすい文字色になる、白色と黒色が一般的になります。

黒色は関東で使われることが多く、白色は関西で使われることが多いようです。

長崎や鹿児島、熊本といった九州地方の一部では、金色の文字を使う慣習があり、家名の部分を金色にすることがあるようです。

また、赤色や朱色も使われるのですが、生前に戒名を頂いてお墓を建てた場合に建立者の名前の部分は、まだ生きているということで赤色や朱色を使い、亡くなった後は他の色に塗り替えることが多いようです。

墓石に彫刻する模様

最近の彫刻技術はとても進化していて、文字以外にも絵画やイラストなど墓石にさまざまな模様を彫刻することができるようになりました。

・さくらなどの花柄
石材店には、お花のデザインが数多く用意されていて、国花でもある桜が一番人気で、ユリやバラ、ひまわりや紅葉の彫刻などの柄など、花柄は女性に好まれています。

・ペット共葬なら動物柄
ペットと一緒に入れるお墓には、犬や猫などペットのイラストと名前なども彫刻されることもあります。

・故人の趣味を表す絵柄
故人が好きだったバイクや車のイラスト、卓球やテニスのラケットのイラストなど、自分で書いたイラストをそのまま墓石に彫刻できる石材店がほとんどですので、文字以外の絵画なども依頼できます。

墓石の彫刻の方法

墓石に文字を彫刻する方法はさまざまあります。
ここでは、代表的な文字の彫刻方法についてみていきます。

・彫り込み
彫り込みは、ハッキリと文字が浮かび上がるのが特徴で、人気のある彫刻方法になります。

・浮かし彫り
浮かし彫りは文字を彫るのではなく、文字の周りを削っていき、文字を浮き立たせる彫刻方法になります。

・平彫り
平彫りは、彫りに強弱をつけるのではなく、平らに彫る彫刻方法で、スッキリとした感じの仕上がりになります。

・ヤゲン彫り
ヤゲン彫りは、Vの字型の彫刻刀を使うことで、文字の中心にスジがつく彫刻方法で梵字などを彫るときに多く使われます。

・線彫り
線彫りはスジ彫りとも言われ、細い線を彫り込むときに使われる彫刻方法で、繊細な表現が必要なイラストなどを彫るとき使われます。

墓石の彫刻の値段

墓石の彫刻の値段は、家名や戒名、イラストなどにより彫刻の値段は変わります。

・家名
家名を彫刻するのは、お墓を建てるときになるので、家名を彫刻する費用は、墓石代に含まれています。

・戒名
戒名は浄土真宗では法名とも言われていて、亡くなって仏門に入ったという証で、仏様の弟子になるときに授けられる名前のことを言います。

戒名を彫る時期や期限は特になく、一般的には納骨式や四十九日法要までが戒名を彫るタイミングになりますが、寺院によっては戒名の刻まれていないお墓には納骨ことはできないということもあるので、注意してください。

戒名を彫刻する値段の相場は、おおむね2万円から8万円とされていて、5万円代が平均的な値段になるようです。

・イラスト
彫るイラストの内容にもよりますが、お花のイラストだと、2万円から5万円くらいが一般的な相場になります。

墓石に追加で文字は彫れるの?

故人の戒名や生前名、亡くなった年月日や享年など、追加で文字を彫刻したい場合がありますが、追加で文字を彫ることは可能です。

ただ、現地で追加の文字を彫れる場合と彫れない場合がり、それぞれのパターンによってその費用は変わります。

現地で彫刻用の機械を持ち込んで彫れる場合は、3万円から5万円くらいで彫ることができるのですが、現地で彫れない場合、費用は割高になってしまいます。

現地で彫れない場合は、僧侶に現地に来ていただき、魂抜き、閉眼法要を行って、墓石を工場に移動して、そこで追加の文字を彫ってから、墓石を現地に戻すのですが、戻すときにも魂入れ、開眼法要を行います。

このように、現地で彫れない場合は、石材店に追加で文字を彫る費用と墓石を移動させる費用、僧侶に魂抜きや閉眼法要、魂入れや開眼法要などのお布施が必要になります。

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まとめ

ここまで、墓石に彫刻される文字、彫刻される模様、彫刻の方法、彫刻の値段など、墓石に彫刻される文字や模様などについてみてきました。

墓石に彫刻される文字や書体には決まりがなく、基本的には自由ですが、墓地や霊園の管理規約、寺院の宗派による慣習など、彫刻できる文字に制約がある場合がありますので、事前に墓地や霊園、寺院の管理者に確認するようにしてください。

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