お墓参りのお供え物は何が良い?お供えのマナーを解説

お墓参りのお供え物は何が良い?お供えのマナーを解説

お墓参りをするときに何を持っていきますか。故人が好きだったお供えを持っていきたいという人も多いのではないでしょうか。
しかし品物によってはお墓の墓石を傷めてしまうので避けた方が良いものもあるのです。

今回の記事では、お墓参りのお供え物のマナーについて詳しく解説します。

お墓参りにお供えは必要?

そもそもなぜお墓参りの時にはお供えをするのでしょうか。

現実問題として、肉体のない故人の霊がお供えをしたからといって、それを食べることはあり得ません。
しかし故人の好きだったお供え物をすることで、故人の冥福を祈り、またひるがえって、故人や先祖がいたから自分が今この世に存在して生きているという感謝を伝えることになるのです。

お墓参りに持っていくお供え

仏教の教義においてお供えするものは「五供(ごくう)」と言われています。
五供は以下の通りのものです。

花とはまさに植物の花のことです。
花は故人の霊をその美しさで慰めるとともに、生きとし生けるものはいつか滅びるという仏教の教えを体現しているので、お墓に供えます。

ただし、原則トゲのある花、においの強い花、毒のある花、派手な色の花は避けましょう。
花屋やスーパーマーケットの店先に並んでいる「仏花」を買えば、まずタブーとされる花は入っていないので便利です。
ですから花にこだわりがなければ、仏花を購入してお墓に供えるのが1番無難です。

しかしここで挙げたマナーは絶対に守らなければならないものではありません。
もしも故人がバラの花が好きで、その好きだった花を供えたいという場合は、いくらトゲがあってもバラを供えてもよいのです。
最も大切なのは、故人を供養したいという気持ちなので、それを優先しましょう。

香とは、線香のことです。
先ほど故人の霊魂は食べ物を供えてもそれを食べはしないと書きましたが、逆に線香の発する煙と香りは故人の霊魂にとってごちそうになります。
ですからお墓参りの時には必ず線香を供えましょう。

浄水

浄水とは冷たくて清らかな水のことです。

宗派の考え方にもよりますが、故人が住んでいるあの世は決して素晴らしく快適な場所ではありません。
ですから故人の霊魂は常にのどの渇きを感じています。浄水はそののどの渇きをいやすために供えるものです。

とは言え、いくら浄水が良いといってもわざわざミネラルウォーターなどを買って供える必要はありません。
墓地や霊園に備えられている水道から桶に水を汲んで、それを供えるだけで十分です。
ただしお墓にかける水と、お墓に供える水は別の桶にしましょう。
したがって、墓地から桶を借りす場合は2つにして、そこにそれぞれ水を汲みましょう。

灯燭(とうしょく)

灯燭とはロウソクのことです。

お墓はあの世とこの世の境界にあって、あの世から故人の霊魂が降りてくるときの、この世における窓口のような存在です。
したがって真っ暗闇であるあの世の中で、窓口であるお墓を故人の霊魂に認識してもらうために、ロウソクの明かりをともして、それを目印にするのです。

ですからロウソクはお墓参りが済んだら下げて、火を消します。決してつけたまま帰らないようにしましょう。

飲食(おんじき)

飲食とは文字通り食べ物のことです。
故人に喜んでもらえるように、故人が好きだった食べ物を供えましょう。

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お供えをする上での注意点

お供えをする上ではいくつか注意点があります。

お酒やタバコなど供えてもいい?

まず食べ物を供える上での注意点があります。お菓子などを供える場合は、お墓に直接置かずに下に懐紙などを敷きましょう。
お菓子を直接置くと、その甘味料などが墓石について墓石を傷めてしまう可能性があります。

同様に、食べ物ではなくお酒やジュースなどを供える場合も、墓石にかけてはいけません。
何か容器を用意してそれお酒などを注ぎ、お墓に供えましょう。

またお参りが済んで帰る時には供えた食べ物は下げて持ち帰ります。
なぜなら、食べ物をそのままにしておくとカラスのえさなどになって周囲の環境を悪化させたり、食べ物が腐敗して墓石を傷めたりする恐れがあるからです。

下げた食べ物は家に持ち帰って、家族で食べてもOKです。

なお、タバコをお供えするのは本来好ましくありません。
またタバコが好きだった場合、火をつけてお墓に供えしたいということもあるでしょう。
本来、仏教上の作法としてはタバコなどの嗜好品を供えるのは好ましくありません。
加えて、タバコは臭いがきついものなので、仏となった故人には苦手に感じるという考え方もあります。
ですが、故人のことを思い出して偲ぶという点においてタバコがキーとなるなら、断じてお供えしてはいけないというものではありません。
吸い殻などはきれいに掃除して帰りましょう。

お供えにふさわしくないものは?

お供えでは、殺生を連想させる肉や魚は用いません。

肉や魚は生きている動物や魚の命を奪って食べるので、殺生という仏教の戒律を破っているものです。
自分が生きているうちは食べるのは止むを得ませんが、亡くなってからそれを食べてしまうと、戒律を破ることになるため成仏して極楽に行くことができません。
ですから仮に故人の好物であっても、肉や魚はお墓に供えない方が良いのです。

またニンニクなどの臭いのきついものも避けた方が良いでしょう。

帰る時にお供えはどうする?

お墓参りを終えて帰る場合にお供えは以下のようにしましょう。

その場で食べる

最も簡単な方法はお参りした人がその場で食べてしまうことです。
その場でお供えを食べることは単に食べ物を片付けることではなく、「故人と飲食を共にすること」なので、それ自体供養になります。

持って帰って仏壇に供える

お供えを自宅に持って帰った場合は、いったん仏壇に供えることがおすすめです。
仏壇もお墓と同じく、この世とあの世をつなぐ窓口なので、そこにお供えをすれば、故人の霊魂の慰めになります。

家族で食べる

仏壇に供えた後は、適当なタイミングで下げて家族で食べましょう。
これもやはりお墓でお供えを食べるのと同様に、故人の霊魂にとっては供養になります。

捨てる場合は?

食べ物などのお供えは自宅に持ち帰れますが、花などはなかなか難しいでしょう。
そういう場合はお供えを捨てることになります。

お供えを捨てる時には、半紙など白いものにくるむことがマナーです。
ですからお墓参りをする際には半紙などを持参するようにしましょう。

地域によってもお供えの処分方法は違う

以上のお供えの処分方法は、全国共通のものですが、地域によっては決まった処分方法がある場合もあります。
したがって、気になる時は、親戚やお寺に確認して、ふさわしい処分方法を選択しましょう。

お墓参りに呼ばれたときのお供え

それでは、自分が喪主ではなく、喪家に呼ばれてお墓参りに行った場合、お供えは持参するべきでしょうか。

お墓参りのお供えにお金は包む?

自分が遺族ではなく、親族や知人友人として親族と一緒にお墓参りをする場合があるでしょう。
そのような時には、遺族に対してお金を包むのが一般的です。
特に、故人が亡くなって四十九日法要を過ぎた以降、初めてのお盆の時には、お金を供えることが必須です。

ただし金額はあまり大きくならず、相場としては3000円から5000円が一般的です。

お墓参りのお供えはのしをつける?

お金は裸のまま供えるわけにはいきません。
当然ですが香典袋に入れて渡すのがマナーです。

香典袋は基本的には白と黒の水引がついているものですが、地域によっては白と黄色の水引のものの場合もあります。

また香典袋の表書きには「御供」と書きます。

更にお金ではなく、果物などをお供えにする場合ものしが必要です。
こののしにも「御供」と書きましょう。

お墓参りのその他の持ち物とマナー

以上がお墓参りをする場合のお供えのマナーですが、マナーにはほかにも服装や持ち物に関するものもあります。

お墓参りにふさわしい服装は?

お墓参りをする場合は、それが四十九日法要や一周忌などでなければ、普段着でOKです。
ただし普段着と言ってもあまりにTシャツにジーンズなどのラフすぎる格好や、派手すぎる格好は避けましょう。

お墓参りは一人で行ってはいけない?

古くからの言い伝えに「お墓参りは1人で行ってはいけない」というものがあります。
これは1人でお墓に行った場合、悪い霊に取りつかれる可能性があるからというものです。

しかしこの言い伝えは全くの迷信ですから、1人でお墓参りをしても大丈夫です。
むしろだれか一緒に行ってくれる人を探して、自分のお墓参りをしたいタイミングを逃すよりは、行きたいときにお墓参りをして、故人を供養する方が、故人がよほど喜んでくれるでしょう。

お墓参りの時間は?午後はNG?

同じような言い伝えに、お墓参りは午後にしてはいけない、というものがあります。

このような言い伝えがある理由は、1つは午後には悪い霊が墓地に跋扈するため、とりつかれる可能性があるからというものです。
もう1つはお墓参りは何よりも優先して行うことなので、ほかの用事を済ませる前に、朝1番にするべきだからというものです。

このうち霊がつくというものはやはり迷信なので気にする必要はありません。
昔は墓地は里山などにあることが多く、暗い時間は足元が危ないためこのような迷信ができたと考えられています。

またお墓参りを最優先にするということについては、確かにお墓参りは大切なことですが、最優先でしなくてもOKです。
むしろほかの用事を済ませてゆっくりした気分でお墓参りをした方が良いでしょう。

ですから午後にお墓参りをしても何も問題ありません。
ただしあたりが暗くなってからのお墓参りは、墓地には照明が完備されていない場合も多いので転んでけがをする危険性があります。
ですからできるだお墓参りはまだ日がさしている時間帯にしましょう。

まとめ

お墓参りのお供えのマナーについておわかりいただけたでしょうか。
お墓参りのお供えにはいくつかマナーがありますが、墓石を傷めたり周りのお墓に迷惑をかけることが無ければ、自由にしていいでしょう。
それ以外であれば、何より故人を供養したいという気持ちを優先して、お供えを選んでもよいのです。
ですから、以上で解説したことを参考に故人が喜んでくれるお供えをしましょう。