樹木葬と納骨堂…永代供養墓を選ぶならどっち?費用と特徴

近年では、継承を必要としない「永代供養墓」が広まっています。
永代供養墓の種類は多様ですが、その中でも、樹木葬や納骨堂はメジャーな選択肢です。
この記事では、樹木葬と納骨堂それぞれの特徴や違いについてなどを解説します。
目次
永代供養墓とは
永代供養墓は、墓地を管理する寺院などが親族に代わって供養してくれるお墓です。
承継を前提としないため、跡継ぎがいない方や、個人や夫婦などの少人数でお墓を使用したい方を中心に選ばれています。
永代供養墓の種類
永代供養墓の種類は様々です。
従来のような墓石を建てるお墓を永代供養墓として使用できることは少なく、その代わりに樹木葬や納骨堂などの近年広まってきたお墓が、永代供養墓として多く販売されています。
永代供養墓の種類には、以下のようなものがあります。
樹木葬

納骨堂

合葬墓(合祀墓)


合葬墓を探す >>
永代供養付き一般墓


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樹木葬と納骨堂の比較
樹木葬と納骨堂は、どちらも継承不要の永代供養墓として使用できます。
樹木葬と納骨堂の違いは、以下のようになります。
種類 | 樹木葬 | 納骨堂 |
イメージ | ![]() ![]() |
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費用相場 |
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使用人数 |
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立地 |
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一覧リンク | 一覧>> | 一覧>> |
以下に、それぞれについて詳しく解説します。
樹木葬とはどういうもの?
樹木葬とは、樹木や草花をシンボルとするお墓です。
昭和23年に「墓地、埋葬に等に関する法律」が施行されて以降、国内で初めて行われた樹木葬は山林の樹木の下に遺骨を埋葬するものでしたが、近年では、都市部に花壇のようなものを作り、草花の下に埋葬するタイプも増えています。
樹木葬の種類
樹木葬は、立地によって種類を分けることができます。
里山型樹木葬


都市(公園)型樹木葬


樹木葬は、区画の分け方によっても種類を分けることができます。
個別型樹木葬



集合型樹木葬


合葬型樹木葬


樹木葬の費用相場
樹木葬の費用相場は、3~150万円程度です。
種類ごとには、以下のようになります。
里山型樹木葬 | 3~150万円 |
都市型樹木葬 | 10~150万円 |
個別型樹木葬 | 50~100万円 |
集合型樹木葬 | 20~100万円 |
合葬型樹木葬 | 3~20万円 |
樹木葬で注意すべきトラブル
樹木葬を選ぶことで起こり得るトラブルを紹介します。
家族ともよく相談して、見学や契約の際によく確認して決めましょう。
季節によっては景観が寂しくなる
思ったよりお参りに行けなかった
思ったより維持コストがかかった
納骨したい人数や人が変わってしまった
自然に還れない樹木葬だった
納骨堂とはどういうもの?
納骨堂とは、屋内に遺骨を安置する施設です。
元々は寺院などが遺骨の一時預かりなどのために設置していましたが、近年では永代供養墓として広く使用されています。
一般的に個別区画を使用できる期間が定められており、その後は合祀墓に改葬されます。
年間管理費を支払い続ける限り、個別区画を使用できる所もあります。
納骨堂の種類
納骨堂と一口に言っても、その種類は様々です。
納骨堂には、以下のようなものがあります。
棚式納骨堂


位牌式納骨堂


ロッカー式納骨堂


仏壇式納骨堂



自動搬送式納骨堂(マンション型納骨堂)



納骨堂の費用相場
納骨堂の費用相場は、3~200万円程度です。
費用は、納骨堂の種類や収容人数、立地、設備の充実度などによって変わります。
種類ごとには、以下のようになります。
棚式納骨堂 | 3~10万円 |
位牌式納骨堂 | 5~15万円 |
ロッカー式納骨堂 | 50~100万円 |
仏壇式納骨堂 | 100~200万円 |
自動搬送式納骨堂 | 50~120万円 |
この他、5千~2万円程度の年間管理料がかかることがあります。
納骨堂で注意すべきトラブル
納骨堂を選ぶことで起こり得るトラブルを紹介します。
家族ともよく相談して、見学や契約の際によく確認して決めましょう。
お参りスペースが混雑する
法要や葬儀の制約があった
建物を改修する際の対応が心配
樹木葬と納骨堂はそれぞれどんな人に向いているか
では同じ永代供養でも、樹木葬と納骨堂はどのよう基準で選択したらよいのでしょうか。
樹木葬に向いている人
以下のような方は、樹木葬を検討してみましょう。
- 豊かな緑や自然に包まれて眠りたい
- 遺骨を自然に還したい
- 花木に包まれて眠りたい
- 少人数用の永代供養墓を探している
- 個別区画が良いが、費用は抑えたい
納骨堂に向いている人
以下のような方は、納骨堂を検討してみましょう。
- 季節や天候を問わず快適にお参りしたい
- お墓を承継するかしないか分からない
- 大人数向きの永代供養墓を探している
- 気軽に足しげくお参りに行きたい
- 法要や葬儀も一か所にまとめたい
まとめ
樹木葬も納骨堂も、近年永代供養墓として人気が高まっています。
一般的な特徴として、樹木葬は緑豊かな環境にあり、少人数向きで比較的安価です。原則承継はできません。
納骨堂は屋内のお墓でいつでも快適。少人数から大人数向きの区画まであり、費用は比較的高価です。承継できることもあります。
他にも合葬墓や永代供養付き区画など、別の形式の永代供養墓もあります。
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樹木葬と納骨堂に関するよくある質問
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樹木葬と納骨堂はどのように違いますか?
樹木葬は屋外の緑豊かな環境にあるお墓、納骨堂は屋内のお墓です。
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費用を抑えたいのですが、樹木葬と納骨堂ではどちらが良いでしょうか?
地域や人数にも寄りますが、樹木葬の方が安価な傾向があります。
経歴
2018年より、お墓マガジンのコラムを執筆しています。適切な情報をお届けできるよう努めて参ります。