樹木葬とは?費用と購入の流れを解説!メリット・デメリット4選

樹木葬とは?費用と購入の流れを解説!メリット・デメリット4選

樹木葬は、これまでの代々墓と違った新しい形式のお墓として、世の中に広まりつつあります。
この記事では、樹木葬を検討している方のために、樹木葬の費用や基礎知識などについて解説します。

お近くの樹木葬を探す >>

☆動画でもご覧ください。

樹木葬とは

エンディングセンター桜葬墓地(町田市)

樹木葬とは、樹木を墓標とするお墓のことです。
樹木葬は承継を前提としないお墓で、国内では従来の家墓とは違った新しい形式のお墓として誕生しました。

樹木葬の費用

樹木葬の費用相場は、3~150万円程度です。費用は、立地や形態、収容人数などによって変動します。

これとは別に、以下の費用が掛かる場合があります。

その他の費用
用途 費用相場
年間管理費 0~5千円程度
墓碑・銘板設置及び彫刻費用 2~10万円程度
納骨手数料 2~5万円程度

これらの費用は、初期費用に含まれることもあります。

最初期の樹木葬の費用
国内初の樹木葬であった岩手県一関市の祥雲寺(現・知勝院)の樹木葬は、個別型で1区画あたり80万円で販売されました。
その後、地方寺院でも個別型樹木葬が同様の価格で販売されていましたが、次第に立地や形態が様々になるにつれ、価格にも幅が出てきました。

樹木葬の種類と特徴

国内で樹木葬が誕生して以来、樹木葬の形態は実に多様化してきました。
樹木葬と言えば遺骨は木の下で土に還すというイメージが広まっていますが、必ずしもそうではありません。
樹木葬の種類について解説します。

立地で考える樹木葬の種類

樹木葬は、立地から以下のように種類を分けることができます。

立地で考える樹木葬の種類と費用
種類 里山型樹木葬 都市型樹木葬
画像 里山型樹木葬のイラスト 都市型樹木葬のイラスト
費用相場 3~150万円 10~150万円

里山型樹木葬

里山型樹木葬は、農村などの里山に造られる樹木葬です。いわゆる自然に包まれて眠るというイメージにマッチする形態で、実際に多くの場合で遺骨は土に還します。
墓地によって、1区画に1本の木を植える樹木葬や自分で花木を選べる樹木葬など様々なタイプがあります。
アクセスが不便だったり、降雪地帯では冬季に閉鎖したりすることが多いので、お参りの頻度なども考えて検討しましょう。

都市型樹木葬

都市型樹木葬は、都市部に造られる樹木葬です。1~数本のシンボルツリー周辺に複数の個別区画を造るタイプや、「庭園型」などと称して樹木は植えず、草花を植えた花壇の下に骨壺を埋葬するタイプがあります。
遺骨をそのまま土に還すタイプは少数派で、多くは石室に骨壺などで納骨し、一定期間後が過ぎると合葬墓に移します。
自然に還るというイメージからは少し離れますが、アクセスは比較的便利です。

埋葬区画で考える樹木葬の類型

樹木葬は、埋葬区画から以下のように種類を分けることができます。

埋葬区画で考える樹木葬の種類と費用
種類 個別型樹木葬 集合型樹木葬 合葬型樹木葬
画像 個別型樹木葬のイラスト 集合型樹木葬のイラスト 合葬型樹木葬のイラスト
費用相場 50~100万円 20~100万円 3~20万円

個別型樹木葬

個別型は、1区画に1本の花木を植える樹木葬です。枝が広がった時に隣にかからないよう広い区画が必要なので、基本的には里山型から探すことになります。植樹する木を自分で選びたい場合は、個別型樹木葬で検討しましょう。
都会の個別型樹木葬もわずかにありますが、この場合、遺骨は骨壺で小さな墓石のお墓に埋蔵され、その脇や後ろに小さな木を植えるというものが主流です。

集合型樹木葬

集合型樹木葬は、1~数本のシンボルツリーを複数の個別区画で共有するタイプの樹木葬です。小さな墓石などを置いて、埋葬個所が分かるようにすることもあります。
また、「庭園型樹木葬」「ガーデニング型樹木葬」などと称して、樹木ではなく草花だけを植えるタイプも増えています。
遺骨を土に埋葬するか、あるいは骨壺で石室に埋葬するかは、墓地によって異なります。

合葬型樹木葬

合葬型樹木葬は、1つの区画に不特定多数の人が一緒に埋葬される樹木葬です。土中に遺骨をそのまま納める場合と、納骨袋で埋葬される場合があります。
また、区画の区別はつけないものの、遺骨を埋葬する穴は別に用意するタイプもあります。
費用面では最も抑えられる形式で、ほとんどの場合で年間管理料も不要です。ただし、埋葬後に遺骨を取り出すことはできません。

樹木葬のメリット・デメリット

樹木葬のメリットとデメリットを解説します。

樹木葬の4つのメリット

メリットのイラスト
樹木葬には、以下のようなメリットがあります。

  • 跡継ぎを必要としない
  • 自然の中で眠ることができる
  • 墓石を建てないのでお墓の費用が抑えられる
  • お墓は維持しなくていいがお墓参りはできる

1.跡継ぎを必要としない

樹木葬は承継を前提としないので、跡継ぎのいない方や、後の代にお墓の負担を残したくない方などに多く選ばれています。
少人数向きの区画が多いので、自分やご夫婦などの一代限り、または親子などの二代限りでお墓を持ちたい方も利用しやすいお墓です。

2.自然の中で眠ることができる

樹木葬は、死後は自然の中で眠りたい方には大変おすすめです。特に郊外の樹木葬は周辺も緑豊かで、まさしく自然に包まれて眠ることができます。
ただし、都市部の樹木葬では、遺骨を骨壺で埋蔵し、一定期間後は合葬墓に移すタイプが主流です。遺骨を土に還したい方は、埋葬形態に注意しましょう。

3.墓石を建てないので費用が抑えられる

樹木葬では墓石を建てないため、従来のお墓より費用を抑えてお墓を持つことができます。
また、管理費も一般墓や納骨堂に比べて安い傾向にあります。
個別のお墓を持ちたいけれど費用を抑えたいという方は、樹木葬も検討しましょう。

4.お墓は維持しなくていいがお墓参りはできる

樹木葬は代々引き継ぐお墓ではありませんが、残された人がお墓参りをすることはできます。同じ自然葬でも散骨ではお墓を持つことができないので、お墓参りができません。
お墓をお世話する負担は残したくないけれどお参りはしてほしい、という希望を叶えることができます。

お近くの樹木葬を探す >>

樹木葬の4つのデメリット

デメリットのイラスト

樹木葬には以下のようなデメリットもあります。

  • 基本的に代々引き継ぐことはできない
  • 季節によって景観が変わる
  • 一度埋葬した遺骨は取り出せないことがある
  • 里山型樹木葬はアクセスが不便

1.基本的に代々引き継ぐことはできない

樹木葬は、承継を認めず、埋葬予定者は事前登録する必要がある所が大半です。
特に都市部にある樹木葬の場合は納骨スペースに限りがあるため、納骨できる人数も少ない傾向にあります。
そのため、樹木葬は代々の遺骨を無制限に納骨していくということには向いていません。

2.季節によって景観が変わる

樹木葬は、自然に彩られたお墓である以上、季節によって景観が変わります。春に見学したときにあった緑の木の葉や美しい花が、冬には枯れてしまって景色が寂しくなることもあります。
景色の移ろいは自然の醍醐味ですが、いつも明るく華やかな環境で眠りたい方は、四季の景観写真をチェックしましょう。

3.一度埋葬した遺骨は取り出せないことがある

一つの区画に不特定多数の遺骨を埋葬する樹木葬では、埋葬した後に遺骨を取り出すことができません。
個別区画でも、土に直接埋葬するタイプでは取り出せないことがあります。
後に遺骨を移す可能性がある場合は、埋葬後に遺骨を取り出せるかも確認しましょう。

4.里山型樹木葬はアクセスが不便

樹木葬の中でも、最も自然に還すというイメージに近い「里山型樹木葬」は、その名の通り山地にあります。
多くの場合は居住エリアから遠く、車がなければ不便な立地にあります。
埋葬後も足繁く通いたいという方は、アクセスも注意しましょう。

お近くの樹木葬を探す >>

後悔しないための樹木葬を選ぶ6つのポイント

チェックポイントのイラスト

樹木葬を選ぶときに、気を付けておくべき6つのポイントを紹介します。

樹木葬を選ぶ6つのポイント

  • 埋葬の方法はどうなっているか
  • 樹木の種類や配置はどうなっているか
  • 景観は季節によってどう変わるか
  • お参りに行きやすい立地か
  • 宗教・宗派は問題ないか
  • 親族とのトラブルは心配ないか

1.埋葬の方法はどうなっているか

遺骨を土に還したいという理由で樹木葬を検討している方は、必ず埋葬の方法を確認してください。
特に都心部の樹木葬に多い骨壺を石室に納骨するタイプは、遺骨は土に還さず、一定期間後に合葬墓に移すことが一般的です。

2.樹木の種類や配置はどうなっているか

一口に樹木葬と言っても、山林に埋葬するタイプ、花壇のようなタイプ、草花だけで樹木を植えないタイプなど、非常に様々な種類があります。
希望する樹木葬のイメージと検討中の樹木葬が一致するかどうかは、現地で確認しましょう。

3.景観は季節によってどう変わるか

春に見学して樹木葬を購入した後、冬にお墓参りに行ったらその景観の変化に戸惑ったという方もいます。
特に樹木葬がある立地が自然豊かであればあるほど、墓所は四季によって表情を変えます。
見学や下調べの際は、季節ごとの写真を見ておくと戸惑うこともないでしょう。

4.お参りに行きやすい立地か

家族のお参りに行きたい、または家族にお参りに来てほしい方は、アクセスも重要です。
お参りする人は誰か、お参りする頻度はどれくらいか、交通手段は何かなどを考えて、お参りができるだけ負担にならない立地で検討しましょう。

5.宗教・宗派は問題ないか

検討している樹木葬は、無宗教でもよいのか、あるいは信仰している宗教で利用できるかを確認しましょう。
また、納骨法要だけは管理するお寺に頼まなければならない場合もあるので、確認します。
もし宗教を偽って契約してしまうと、後に発覚した際に墓地の使用権を取り消されることがあります。

6.親族とのトラブルは心配ないか

樹木葬という言葉が世間に広まってきたとは言え、まだまだ一般的なお墓のイメージは墓石の代々墓です。樹木葬を決めてしまう前に、近しい親戚があれば一言断っておいた方が無難です。
特に、土に直接遺骨を埋葬するタイプや、特に合葬型の樹木葬では埋葬後に遺骨を取り出すことは困難なので、慎重に検討しましょう。

樹木葬の検討から埋葬までの流れ

樹木葬の検討から埋葬までの流れ
1.情報収集をする
2.現地見学をする
3.契約・入金
4.埋葬(納骨)の手配
5.埋葬(納骨)

樹木葬を検討し始めてから契約、埋葬するまでの流れを解説します。

1.情報収集をする

まずは、樹木葬のある墓地を探します。
ポスティングのチラシや新聞広告で、樹木葬の情報が出ていることもあります。積極的に探すなら、インターネットが便利です。

2.現地見学をする

検討する樹木葬を絞ったら、実際に現地見学に行きます。
資料や広告、HPに記載されている問い合わせから、見学予約をします。

3.契約・入金

墓地を決めたら、見学の際の担当者に問い合わせて、契約したい意向を伝えます。
契約内容を確認して、契約書を作成します。
入金後、墓地使用許可証などの許可証が発行されます。

4.埋葬(納骨)の手配

すでにご遺骨がある場合は、墓地の管理者と埋葬(納骨)の打ち合わせをします。
管理者側で納骨法要の僧侶を手配してくれることもあるので、法要も含めて相談しましょう。

5.埋葬(納骨)

埋葬当日、法要を行う場合は法要をしたのちに、ご遺骨を埋葬します。

樹木葬のトラブル事例5つ

注意点のイラスト

樹木葬にまつわるトラブル事例を紹介します。

樹木葬のトラブル事例5つ

  • アクセスが不便で思ったよりお参りに行かなくなってしまった
  • 契約後に納骨する人数を変更したくなった
  • 契約後にお布施などの想定外の支出があった
  • 他の墓に納骨したい親戚ともめた
  • 冬に訪れると景観が寂しかった

1.アクセスが不便で思ったよりお参りに行かなくなってしまった

樹木葬のアクセスが不便で、当初の予定よりもお参りに足が向かなくなってしまったという事例です。
特に、山林に設ける里山型樹木葬は、基本的にアクセスが不便です。
定期的にお参りに行きたい、あるいは家族にお参りに来てほしいと考えている方は、無理なく通える立地で樹木葬を探しましょう。

2.契約後に納骨する人数を変更したくなった

樹木葬の区画を購入したのちに、納骨する人数を変更したい事情ができてしまったケースです。
ほとんどの樹木葬では1区画当たりの収容人数が決まっているうえ、最初に埋葬予定者を登録しなければならないことも少なくありません。
将来的に、誰がお墓に入ることになるかを具体的にイメージして、区画を決めましょう。

3.契約後にお布施などの想定外の支出があった

契約後に、想定外の支出があったというケースです。
数は多くありませんが、樹木葬の中には入檀条件が付く墓地もあります。檀家になると、入檀料や都度の法事などのお布施が必要になります。
また、檀家条件がなくても、「納骨法要はお墓を管理するお寺に頼むこと」などの条件が付くことがあります。もちろん納骨法要を頼むには、お布施が必要です。
契約前に、必要の費用の全てについて事前に確認しておきましょう。

4.他の墓に納骨したい親戚ともめた

他の親族と、納骨先でもめるケースです。親の納骨ではその兄弟であるおじやおば、配偶者の納骨ではその親兄弟である義家族と意見が食い違ったりすることがあります。
特に、樹木葬の中には一度納骨した後は遺骨を取り出せないものもあるので、納骨後にもめてしまったら取り返しがつかなくなります。
事前に、親族には納骨先について了承を得ておきましょう。

5.冬に訪れると景観が寂しかった

季節によって景観が変わり、残念に感じてしまうというケースです。

樹木や花木をシンボルとする以上、季節によって景観が変わるのは当然と言えますが、景観の移ろいが気になる方は、見学の際に季節ごとの写真などを見せてもらうと良いでしょう。

ペットと一緒に入れる樹木葬4選

おすすめのペットと入れる樹木葬を4つご紹介します。

1.エンディングセンター桜葬墓地(町田市)

エンディングセンター桜葬墓地(町田市)

&b4&
東京都町田市真光寺315-4(町田いずみ浄苑内)

樹木葬20万円~
民営霊園宗教不問

2.サニープレイス松戸 樹木葬・永代供養墓

サニープレイス松戸 樹木葬・永代供養墓

&b4&
千葉県松戸市高塚新田22-1

樹木葬12万円~
民営霊園宗教不問

3.箕面ピーステンボス

箕面ピーステンボス

箕面ピーステンボス
大阪府箕面市箕面2丁目74-2

樹木葬46.9万円~
民営霊園宗教不問

4.甘露山 宝珠寺 個別永代樹木葬

甘露山 宝珠寺 個別永代樹木葬

&b4&
愛知県春日井市廻間町709

樹木葬40.6万円~
寺院墓地宗教不問

樹木葬の歴史

最後に、国内での樹木葬の歴史について解説します。

国内初の樹木葬は祥雲寺(現・知勝院)が開設

国内の樹木葬は、1999年に岩手県一関市にある祥雲寺(現・知勝院)というお寺が初めて開設しました。
1990年代以降、社会的に核家族化が進むと代々墓の維持が難しい世帯が増え、これに代わる葬送の方法が模索され始めました。
最初、東京でもいち早く散骨とともに「森林墓地」といった自然志向の葬法が提案されていましたが、住宅地が密集している大都会で墓地としての許可は難しいと思われているうちに、地方の里山で許可されたというわけです。

東京でもエンディングセンターが樹木葬を企画して以降、全国に広がる

東京では、エンディングセンター(現・認定NPO法人)が、すでに許可されている霊園内に樹木葬墓地「桜葬」を企画し、その形態が許可されました。
樹木葬は、それから一気に各地に広がりました。

樹木葬が広まるにつれて形態も多様化

祥雲寺が樹木葬を開設したことを皮切りに、地方の寺院を中心に樹木葬が造られるようになりました。
これらは1区画に1本の木を植えるタイプでしたが、続いて2005年にNPO法人のエンディングセンター、2006年に横浜市営のメモリアルグリーンが、一般墓地の中にシンボルツリーを共有する集合型の樹木葬を開設しました。
加えて、樹木葬が広まるにつれ、墓石を建てていた石材店も樹木葬を販売するようになり、小さな墓石を設置するタイプも現れます。
このように、樹木葬の形態は場所やニーズに合わせて多様化しています。

樹木葬をお探しですか?

お墓さがしでは、全国の樹木葬ができる墓地・霊園をご紹介しています。
樹木葬をお探しの方は、ぜひ一度ご希望のエリアの樹木葬を見てみてください。

お近くの樹木葬を探す >>

【監修者情報】
井上 治代 様

井上 治代
(いのうえ はるよ)

社会学博士。エンディングデザイン研究所代表、元東洋大学ライフデザイン学部教授、認定NPO法人エンディングセンター理事長。研究テーマは、「人口減少社会における家族変動と葬送」「死生観」「日本仏教の再生」などで、執筆・評論活動を続け、公的機関の諮問委員や講演等を行っている。主な自著は『最期まで自分らしく』『墓をめぐる家族論』『墓と家族の変容』『桜葬』、「集合墓を核にした結縁―「桜葬」の試み」『地域社会をつくる宗教』、”Death Dying, and Disposal in Contemporary Japan,” It will be published by Routledge (UK ),「死生観なき時代の死の受容」『「終活」を考える』など多数。

執筆者情報

お墓さがしスタッフ

佐野

経歴

2018年より、お墓マガジンのコラムを執筆しています。適切な情報をお届けできるよう努めて参ります。

樹木葬に関するQ&A