墓じまい・永代供養にしたら位牌はどうする?処分や供養の方法と手続き

  • 投稿日:2020/06/23
  • 更新日:2020/10/06
墓じまい・永代供養にしたら位牌はどうする?処分や供養の方法と手続き

墓じまいをして遺骨も永代供養にしてこれで一安心と思っている方。
仏壇や位牌はどうしましたか?
お墓、遺骨、仏壇、位牌、いずれも慣習に従えばその内で代々祀っていくものでした。
墓じまいや永代供養をした方は、お仏壇やお位牌についても考えてみてください。

位牌とは何か

墓じまいと永代供養をした後の位牌はどうする?のイメージ2

そもそも、位牌にはどんな役割があるのでしょうか。

位牌は故人の戒名などを刻む木札

位牌とは、故人の戒名、俗名、享年、没年月日などを刻む木札のことを言います。

戒名とは仏弟子になったことの証として付けられる名前で、本来は生前に修行をして授かるのが理想です。
ただし、俗名のまま亡くなってしまうと故人は俗世から極楽浄土に旅立てないということで、亡くなった時に戒名をつけるということが広く定着しました。

戒名はあの世でも通じる故人の名前で、それを刻む位牌は故人の名札としての役割もあります。

位牌は故人がこの世に来る時の依り代になる

位牌は、故人がこの世に来る時の依り代になります。

葬儀の際は白木位牌を用い、四十九日までに本位牌を作ります。
本位牌を作った後は「開眼法要」または「魂入れ」などと呼ばれる法要をお仏壇と一緒にします。
位牌は開眼法要をすることで、故人の霊に依り代として認識されるようになります。
故人は自分の依り代を見つけることで、家に帰ってくることができます。

お仏壇に向かう時は故人が帰ってきているかもしれないので、ご挨拶する気持ちでお参りしましょう。

位牌と仏壇

仏壇があれば、位牌は仏壇に祀ります。

仏壇は本尊(その宗派で最も大切にされる仏様)を祀ってお参りするための施設です。
「家におけるミニチュア版のお寺」という表現をされることもあります。
加えて、位牌も祀るので、ご先祖様にお参りするための場所という役割もあります。

仏壇と位牌はセットで扱われることもあるので、仏壇の処分を考えるなら位牌のことも同時に考えることになるでしょう。
お仏壇の処分は、お寺でお焚き上げをしてもらったり、仏具店に引き取ってもらったりする方法があります。
同時に位牌の処分も考えているなら、お仏壇と一緒に引き取ってもらえるでしょう。

仏壇の供養について、詳しくはこちらをご覧ください。
参照:墓じまい後の仏壇はどうする?処分の方法と流れ

墓じまい・永代供養にした場合の位牌の扱い方4つ

墓じまいと永代供養をした後の位牌はどうする?のイメージ3

墓じまいや永代供養にしたら、位牌はどうすれば良いでしょうか。
位牌の扱い方4つについて解説します。

1.自宅で保管する

墓じまいや永代供養にしたからと言って、早急に位牌も処分をする必要はありません。
位牌はお墓と違って年間管理費もかからず、お参りやお世話も大変ではありません。
位牌はお手元に残し、お家でお参りを続けるのもいいでしょう。

ただし、跡継ぎがいなくなるならいずれは位牌も供養しなければなりません。
位牌を自宅に置いておく期限や、先々の供養の方法は念頭に置いた方が良いでしょう。

2.一時的にお寺に預ける

数カ月や数年の単位で、位牌をお寺に預かってもらう方法です。
位牌の処分をすぐに決断できない、あるいはすぐに処分したくないけど、家に祀る場所がないという方はお寺の一時預かりを検討しましょう。
特に、今後回忌法要をする予定があれば、供養の対象として位牌を残しておいてもいいでしょう。

3.永代供養にしてもらう

ご遺骨と同様、位牌も永代供養にしてもらうという方法もあります。
まずは、ご遺骨をお願いする永代供養先に、位牌の永代供養もお願いできるか聞いてみましょう。
位牌の永代供養だけで受け付けているお寺もあるので、別で探しても構いません。

一般的に、お寺に永代供養をしてもらう位牌は、その宗派の弔い上げになった時点でお焚き上げにされます。
三十三回忌や十七回忌がめどになるでしょう。

4.お焚き上げしてもらう

位牌をお寺にお焚き上げしてもらう方法です。
お焚き上げとは、お寺や神社で祭祀の道具などを供養し、焼却することです。
位牌は仏教のものなので、位牌のお焚き上げはお寺に頼みます。

もしお仏壇のお焚き上げも考えていれば、位牌も一緒に供養してもらいましょう。

位牌を供養する費用はどれくらい?

位牌を供養する費用相場は、以下の通りです。
なお、費用相場は、地域や宗派によって大きく異なる場合があります。

  • 自宅で供養:0円
  • お寺の一時預かり:1~3万円/年
  • 永代供養:5~50万円/1名(安置期間によって大きく異なる)
  • お焚き上げ:1~5万円/1名

この他、位牌を動かしたり処分する際は、「魂抜きの法要」のお布施も必要です。
お布施の相場は、1~5万円程度です。
加えて、「御車料」として5千~1万円程度を包むこともあります。

墓じまいから位牌と遺骨を永代供養にする流れと手続き

墓じまいをしてから遺骨と位牌を永代供養にする流れは、以下のようになります。
状況によっては、並行して進めたり、前後しても問題ありません。

なお、墓じまいについて、詳しくはこちらをご覧ください。
参照:墓じまいとは何?費用・料金とお墓を処分する手続き・方法・流れ

1.親族やお寺に墓じまいの相談をする

まずはご親族や、お世話になっているお寺に墓じまいの相談をしに行きます。
ここで了承を取っておかないと後々のトラブルに繋がりますので、注意しましょう。
お墓がお寺のものでなければ、管理者に墓じまいしたい旨を伝えてください。

2.解体業者を決める

墓じまいが決まったら解体業者を決めます。
契約前に必ず見積もりを取りましょう。

指定業者がいる場合はお寺や管理者に紹介してもらってください。
指定業者がいなければ、自分で探します。
近くの石材店に当たったり、ネットの紹介サービスを利用してみましょう。

3.永代供養先を決める

業者に見積もりをお願いしている間、お墓に入っている遺骨の永代供養先を決めます。
永代供養のお墓には、以下のようなものがあります。

合祀墓

合祀墓は、他の方とご遺骨が一緒になるお墓です。
永代供養墓の中では最も費用を抑えられます。

樹木葬

樹木葬は、樹木の下の土や石室に遺骨を埋蔵するお墓です。
自然に還りたいという考えがある方は、土に直接、または骨袋で埋葬するタイプの樹木葬を選びましょう。
どちらかと言えば少人数向きで、1~4人程度で1区画になっていることが多いです。

近くの樹木葬を探してみる >>

納骨堂

納骨堂は、屋内に遺骨を安置するお墓です。
ロッカーのような棚に納骨するタイプは「ロッカー式」、仏壇と収骨棚がセットになっているタイプは「仏壇式」などと呼ばれます。
また都心では、お参りするときに遺骨が機械で運ばれてくる「自動搬送式」あるいは「マンション型」と呼ばれる納骨堂も増えています。

ロッカー式は少人数向け、仏壇式や自動搬送式は大人数向けで区画が用意されていることが多いでしょう。
また、ロッカー式や仏壇式の場合は遺骨と一緒に位牌を置いておけるところもあります。

近くの納骨堂を探してみる >>

集合個別式永代供養墓

屋外に棚やオブジェのようなものを設けて、骨壺などで納骨するお墓です。
墓石のロッカーのようになっていることもあれば、地面に石室を設けて墓石プレートを設置するものもあり、形態は様々です。
傾向としては、1~2名程度の使用を前提としているところが多いようです。

他の供養の方法

この他、お寺に遺骨を送る「送骨」などもあります。
また、永代供養ではありませんが、海や山に遺骨をまく「散骨」という供養の方法もあります。

いずれも供養の費用を抑えられる方法です。

4.お墓のある自治体役所で改葬手続きをする

遺骨の引っ越し先が決まったら、お墓のある自治体の役所で手続きをします。
「改葬許可証」が発行されたら、ご遺骨を動かせるようになります。

5.お墓の閉眼法要をする

お坊さんに閉眼法要をしてもらいます。
具体的には、墓前で読経をしてもらいます。
お世話になっているお寺があればそこにお願いします。
なければ近くの同じ宗派のお寺や、ネットの僧侶派遣サービスを調べてみましょう。

6.遺骨取り出し・解体工事

閉眼供養が終わったら遺骨を取り出して構いません。
遺骨を引き取り、後の解体工事を業者にお願いします。
墓地を更地にして管理者に変換したら、墓じまいは終わりです。

7.遺骨を改葬先に納骨する

引き取った遺骨を、あらかじめ決めておいた場所に納骨します。

8.位牌の魂抜き・供養

墓じまいが終わったら、位牌も魂抜きをしてもらい、あらかじめ決めておいた方法で供養しましょう。
もちろん墓じまいが終わった後すぐに取り掛かる必要はありませんし、逆に墓じまいと並行したり先行して行っても構いません。

位牌なしでも供養できるのか?

墓じまいと永代供養をした後の位牌はどうする?のイメージ4

結論から言えば位牌はなくても供養できますが、結局は遺された方の気持ち次第です。

位牌は、お家で故人にお参りできる場所です。
お参りする場所が明確になっている方が、気持ちが落ち着くという方もいます。

しかし、供養で大事なことは気持ちにつきます。
位牌がないとご供養の気持ちが落ち着かないということであれば、位牌の処分はまだ早いかもしれません。
逆に、位牌がなくても故人を思い、供養の気持ちを持てるという方は、位牌はなくてもいいのではないでしょうか。

納得できるご供養の形に位牌は必要ですか?
ご自分の気持ちを確認してみてください。

まとめ

墓じまいや永代供養後の位牌の扱いは、以下の4通りが考えられます。

  • 自宅で保管する
  • 一時的にお寺に預ける
  • 永代供養にしてもらう
  • お焚き上げしてもらう

墓じまいしたりご遺骨を永代供養にしたからと言って、位牌もすぐにどうしなければならないということはありません。
供養しようと思ったタイミングで動き出すのでもいいでしょう。