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墓じまい後の仏壇はどうする?処分の方法と流れ

墓じまい後の仏壇イメージ1

墓じまいをするということは、広くいうと代々の祭祀を終えたり、祭祀の場所を変えるということになります。
もしお墓の他に仏壇があるなら、お仏壇についてもどうしていくか考えていかなければなりません。

今回の記事では、墓じまい後の仏壇はどうしたら良いかについて解説します。

墓じまいとは何か

墓じまいとは、今あるお墓を撤去して墓地を更地にすることを言います。
ご遺骨はまたどこか別の場所で供養するので、「改葬」という言い方もします。

墓じまいの理由には、跡継ぎがいないことや、お墓を近くにもってきたいということが挙げられます。

墓じまいの費用や方法などについて知りたい方は、こちらをご覧ください。
参考:墓じまいとは何?費用・料金とお墓を処分する手続き・方法・流れ

墓じまいの相談やトラブルなどについて知りたい方は、こちらをご覧ください。
参考:墓じまいでよくある相談とトラブルを徹底解説!費用と流れは?

仏壇とは何か

仏壇とは、本尊を安置してお参りする祭壇です。
本尊とは、各宗派で最も大切にされ信仰される仏様です。
仏壇は仏様にお参りする施設なので、「家に置けるミニチュア版のお寺」などと説明されることもあります。

加えて、仏壇にはご先祖様の位牌も置きます。
位牌は、故人があの世からこの世に来る際の依り代となるものです。
なお、浄土真宗では魂があの世とこの世を行き来するという考えはないので、位牌は置きません。

まとめると、仏壇は仏様とご先祖様にお参りするための施設となります。

仏壇もお墓と同様、その家で代々引き継いで管理していきます。

墓じまい後の仏壇の管理はどうする?

家の墓を墓じまいした後、仏壇はどうすれば良いでしょうか。
墓じまいの目的によって、仏壇を残すか残さないかも変わってきます。

跡継ぎがいなければ仏壇じまいもする

跡継ぎがいない、あるいは跡継ぎにお墓を残したくないという理由で墓じまいをした場合は、仏壇も処分することをおすすめします。
仏壇もお墓と同様代々引き継ぐもので、やはり跡継ぎがいなければ仏壇のお世話をする人がいなくなってしまいます。

必ずしも墓じまいとタイミングをそろえる必要はありませんが、実家を処分したり売ったりするときに、仏壇の処分もあわせて考えることになるでしょう。

代々墓としてお墓を引っ越したら仏壇も引っ越す

お墓が遠くてお参りに行きづらいという理由で近くに持ってくる場合は、跡継ぎがいる前提なので仏壇のお世話も続けられます。
いずれは仏壇も自宅に引っ越すことをおすすめします。

もし今の家と仏壇のサイズが合わなければ、仏具店に頼んで仏壇のリメイクをしてもらうことができます。
あるいは、今の仏壇は処分して、買い替えてしまってもいいでしょう。

仏壇を処分する流れ

墓じまい後の仏壇イメージ2

仏壇を処分する場合の流れについて解説します。

1.菩提寺か同じ宗派のお寺に連絡する

仏壇を処分するにあたっては、まずは菩提寺に相談しましょう。
墓じまいと同じタイミングで仏壇を処分するなら、墓じまいの相談をする時点で一緒に伝えても構いません。
この後必要になる「魂抜き」をお願いしたいことも、あわせて伝えましょう。

もしお付き合いのあるお寺がない場合は、「魂抜き」のためのお坊さんをどこかで手配する必要があります。
仏壇と同じ宗派のお寺に連絡し、魂抜きをお願いできないか相談してみましょう。
あるいは、インターネットの僧侶派遣サービスなどを利用してもいいでしょう。
以下に、仏壇の宗派の見分け方を簡単に紹介します。

浄土真宗本願寺派の仏壇の特徴

浄土真宗本願寺派の仏壇は、以下のような特徴があります。

  • 金仏壇で、仏壇内の柱も全面金箔が貼られている
  • 本尊の仏様が立っている
  • 本尊が阿弥陀如来の仏像で、頭と背中の後ろに後光が付いている
  • 本尊が阿弥陀如来の掛け軸で、上に伸びている後光が8本

※地域によって違う場合もあり、すべてが当てはまるとは限りません。

浄土真宗大谷派の仏壇の特徴

浄土真宗大谷派の仏壇は、以下のような特徴があります。

  • 金仏壇で、仏壇内の柱は黒が基調
  • 本尊の仏様が立っている
  • 本尊が阿弥陀如来の仏像で、頭の後ろだけに後光が付いている
  • 本尊が阿弥陀如来の掛け軸で、上に伸びている後光が6本

※地域によって違う場合もあり、すべてが当てはまるとは限りません。

浄土宗の仏壇の特徴

浄土宗の仏壇は、以下のような特徴があります。

  • 仏像・掛け軸いずれの場合も本尊は立っており、舟型の後光が付いている。
  • お位牌が最上段にある

※地域によって違う場合もあり、すべてが当てはまるとは限りません。

天台宗の仏壇の特徴

浄土宗の仏壇は、以下のような特徴があります。

  • 本尊は釈迦如来か阿弥陀如来で、座っている。
  • 位牌が中壇に祀られている

※地域によって違う場合もあり、すべてが当てはまるとは限りません。

真言宗の仏壇の特徴

真言宗の仏壇は、以下のような特徴があります。

  • 本尊は大日如来で、座っている。
  • 本尊の仏様が左手の人差し指を右手で覆っている

※地域によって違う場合もあり、すべてが当てはまるとは限りません。

曹洞宗の仏壇の特徴

曹洞宗の仏壇は、以下のような特徴があります。

  • 唐木仏壇が多い
  • 本尊は座っている釈迦如来が多い
  • 位牌に刻まれてる戒名の前に「○(円相)」または「空」と彫刻されている

※地域によって違う場合もあり、すべてが当てはまるとは限りません。

臨済宗の仏壇の特徴

臨済宗の仏壇は、以下のような特徴があります。

  • 唐木仏壇が多い
  • 本尊は座っている釈迦如来が多い
  • 位牌に刻まれてる戒名の前に「○(円相)」または「空」と彫刻されている
  • 本尊の向かって右側に「達磨大師」の絵がかけられることがある

※地域によって違う場合もあり、すべてが当てはまるとは限りません。

日蓮宗の仏壇の特徴

日蓮宗の仏壇は、以下のような特徴があります。

  • 本尊が文字だけの掛け軸(大曼荼羅)になっている
  • 本尊の前に日蓮上人の木像を置くことがある

※地域によって違う場合もあり、すべてが当てはまるとは限りません。

2.魂抜きの法要をしてもらう

魂抜きとは、お仏壇を動かしたり処分する前にする法要です。
本尊や仏壇を霊験あらたかな物からただの物体に戻す意味合いがあります。
具体的には、お坊さんを呼んで仏壇の前で読経してもらいます。
なお、魂抜きは仏壇だけでなく、お墓を解体する場合にも行います。

普段からお世話になっているお寺があれば、そこにお願いします。
お寺とお付き合いがなければ、近くのお寺に連絡を取ったり、僧侶派遣サービスなどを利用してお坊さんを手配しましょう。
この時、仏壇とお寺の宗派は一致していることが望ましいです。

3.仏壇の引き取りまたは処分

魂抜きを終えたら、仏壇を処分して構いません。
仏壇の処分や引き取りの方法は次に詳しく解説します。

仏壇を供養する費用と3つの方法

仏壇を供養する3つの方法を紹介します。

お寺にで供養してもらう

費用相場:3~7万円程度

お寺の中には、仏壇を引き取ってお焚き上げをしてくれるところもあります。
普段からお付き合いのあるお寺がある方は、魂抜きの相談をするときに一緒にお焚き上げもしてくれるか聞いてみましょう。

なお、お焚き上げの費用はお寺や地域によってかなり差があります。
迷ったときには親戚や仏具店に相談してもいいでしょう。

仏具店に引き取ってもらう

費用相場:2~8万円程度

仏具店に頼んで仏壇を引き取ってもらう方法もあります。
仏壇を購入した店舗が分かれば、引き取ってくれるかを聞いてみましょう。
また、購入したところでなくても仏壇を引き取ってくれる仏具店はあります。
近くの仏具店に問い合わせてみてもいいでしょう。

仏壇の引き取りの料金は、仏壇のサイズや仏具の数などによって変わります。
依頼する前に縦・横・幅を採寸しておくとスムーズでしょう。

粗大ゴミに出す

費用相場:数百円~2,000円程度

魂抜きをした後の仏壇はただの構造物になっているので、粗大ゴミに出しても構いません。
自治体の回収方法に従って、ゴミ収集に出してください。

仏壇を処分する際の注意点

仏壇を処分してしまう前に、注意しておくことを確認しておきましょう。

家族や親戚に相談する

お仏壇は一族を祭祀するものです。
断りなく処分してしまうと、その後に思わぬところからクレームがつくことがあります。
自分たち家族以外の親戚にも事前に相談しておきましょう。
特に、お仏壇に祀られている人の親・兄弟・子どもには確認しておいた方がいいでしょう。

また、本家の場合はさらに注意が必要です。
分家も含めて一族全員に関わることなので、広く声をかけておきましょう。

仏壇の中に入っているものを確認する

仏壇を処分する前に、中に入っているものも確認しましょう。

写真など、故人の思い出の品が入っているかもしれません。
また、家系図や系譜などは仏壇にしまっておく方も多いようです。
この他、遺骨を仏壇の下にしまっておく方もいます。

仏壇の中身は一度全部出して確認しましょう。

仏壇を引っ越す方法と流れ

墓じまい後の仏壇イメージ1

仏壇を処分せず、引っ越す場合の流れを解説します。

1.菩提寺または同じ宗派のお坊さんに連絡する

仏壇は引っ越す場合も魂抜きが必要になります。
処分する場合と同様、お付合いのあるお寺があればそこに、なければ他で手配します。

2.魂抜きをする

お仏壇を引っ越す前に、魂抜きの法要をしてもらいます。
引っ越す前なら、数日前や数週間前など、別日で法要を済ませておいても構いません。

3.仏壇の写真を撮る

仏具を下ろしたり仏壇を移動する前に、仏壇の写真を撮っておきます。
引っ越した後、仏具の配置を復元する際に参照します。
普段から目にしているといっても、仏具の配置までを覚えている人は多くありません。
写真は必ず撮っておくことをおすすめします。

4.仏壇を買ったお店か仏壇専門の引っ越し業者に運んでもらう

魂抜きが終わったら仏壇を移動して構いません。
仏壇を購入したお店に、仏壇の引っ越しをしてもらえるか聞いてみましょう。
購入したお店で引っ越しができなければ、他で業者を手配します。
他の仏具店や、仏壇専門の引っ越し業者を探しましょう。

なお、上置き仏壇など小さい仏壇であれば自分で移動することも可能です。
ただし、床に直接設置するタイプの大きな仏壇を引っ越すなら、専門業者を手配した方が安全です。
サイズや素材にもよりますが、大きな仏壇の重さはおおむね60-70kg程度です。

なおかつ仏壇は繊細なので、少しこすれただけで傷がついたり金箔が剥がれたりします。
加えて、仏壇を運ぶ際に倒したり落としたりしてしまうということも考えられます。
大型仏壇の引っ越しはできるだけ専門家に頼みましょう。

5.仏具の配置を復元する

仏壇を新居に引っ越したら、一緒に運んだ仏具を再配置します。
事前に撮っておいた写真を参照しながら、復元しましょう。

6.魂入れをする

仏具も復元できたら、魂入れの法要をしてもらいます。
魂入れの法要とは、魂抜きの法要とは逆に、仏壇の本尊や位牌を霊験あらたかにするための法要です。
魂抜きの法要と同様、お坊さんに仏壇の前で読経してもらいます。

新しいお墓の引っ越し先などでお世話になるお寺があればそこに聞いてみましょう。
特にお寺との付き合いがなければ、近くのお寺や僧侶派遣サービスなどでお坊さんを手配しましょう。

引っ越し先の間取りと仏壇のサイズが合わない時は

戸建てからマンションに引っ越す場合など、引っ越し先に仏壇を置く場所がないことがあります。
このような場合は、仏壇のリメイクやリサイズを頼むこともできます。
仏具店に相談してみましょう。

あるいは、今のお仏壇は処分して、買い替えてしまっても構いません。

まとめ

墓じまいをした後は、仏壇もいずれ処分したり引っ越すことになります。
代々引き継ぐお墓を撤去し、永代供養や散骨などにする場合は仏壇も処分することになるでしょう。
対して、お墓も引っ越した先で代々引き継いでいくなら、仏壇も新居で供養していけます。

仏壇を処分する前には、魂抜きの法要をしましょう。
仏壇を処分する方法は、「お寺でお焚き上げをしてもらう」「仏具店に引き取ってもらう」「粗大ゴミに出す」の大きく3つです。
仏壇を引っ越す場合もやはり魂抜きをしてから移動します。移動は仏具店か専門の引っ越し業者にお願いするのが無難です。引っ越した後は、魂入れも忘れずにしましょう。