骨壺に水がたまるのはなぜ?

骨壺に水がたまるのはなぜ?

お墓掃除やお墓参りに行っても、カロート(骨壺を納める空間)の中の骨壺を確認するということはめったにないでしょう。

ところが、お墓の改修や改葬などで骨壺を確認したとき、骨壺に水が溜まっていることがよくあります。20~30年経ったものだと、骨壺いっぱいに水が溜まり、遺骨が水浸しということもあります。

なぜ骨壺に水が溜まるのでしょうか。何か対策はないのでしょうか。

水が溜まる原因は結露

骨壺に水が溜まる原因の大半は、湿気による結露です。

結露は気温差によって空気中の水蒸気が水滴となる現象です。

骨壺を納めるカロートは完全に密閉されているわけではなく、雨水が侵入します。しかも通気性が悪いので、地下から上がってくる湿気も籠っています。骨壺も完全な密閉ではありません。

昼夜の気温差などによって骨壺の内部に微量の結露ができるのですが、骨壺とカロートで二重に密閉されているため蒸発できません。現在一般的に使われている大理石や光沢のある陶器の骨壺は水分の透過性がよくないため、たまった水を排出することもできません。

それが長期間にわたって溜まっていき、ついには骨壺いっぱいになってしまうことさえあるというわけです。

水が溜まらない骨壺を使う

結露は自然現象ですから、湿度の高い日本でこれを防ぐのは非常に困難です。むしろたまった水を排出するほうが合理的といえるでしょう。

一つの方法として、水抜き用の穴が開いた骨壺を使うという方法があります。自分で穴をあけてもよいのですが、失敗して骨壺が割れてしまうことがあるため注意が必要です。

水抜き穴のある骨壺の場合、穴から砂やホコリが入ったり、遺骨で穴がふさがったりということがあるので、定期的に確認したほうがよいでしょう。

最近では、素焼きや乾燥性の高い石を使ったものなど、水が溜まらない骨壺も提供されています。値段はある程度高額になりますが、デザイン的にも洗練されたものが多く、お勧めです。

カロートの問題

骨壺を納めるカロートの問題もあります。

カロートには、納骨室が地面より上にある「丘カロート(地上カロート)」と下にある「地下カロート」があります。以前は地下カロートが一般的でしたが、都市部を中心に丘カロートが主流となっています。

地下カロートは地下に遺骨を納め、昔ながらのきちんとしたお墓を建てることができるのですが、通気性悪く、じめじめとして湿度が高くなりがちです。当然、結露もしやすくなります。

一方、丘カロートは地下カロートに比べると水はけがよく、通気性にも優れています。また周囲の土から水が入るというようなこともありません。

新しくお墓を建てる場合、芝生墓地などはどうしても地下カロートになりますが、一般の区画であれば丘カロートがよいかもしれません。

なお、地下カロートの場合、地盤が固くて水はけが悪くなっている、あるいは水の通り道になっているために水が湧いてくるといった理由で水が溜まるということもあります。施工業者が排水を考えず、カロートの底をコンクリートで覆ってしまっているために、水の逃げ場がないというケースもあります。

このような場合は排水口を設けるなど、カロートの改修が必要になるでしょう。

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