古い卒塔婆の処分方法!タイミングはいつ?処分費用は?

  • 投稿日:2019/06/18
  • 更新日:2021/11/26
古い卒塔婆の処分方法!タイミングはいつ?処分費用は?

故人の命日などに立てる卒塔婆は放っておくと、お墓には多くの先祖が埋葬されていますから、その人数分、どんどん増えていきます。

しかしそのままにしておくわけにいきませんから、どこかのタイミングで処分をする必要があります。
では卒塔婆はいつ、どのようにして処分したらよいのでしょうか。

今回の記事では、卒塔婆の処分についてのあれこれを解説します。

卒塔婆とは

卒塔婆と聞いてもピンとこない人もいるかもしれません。
そこでまず卒塔婆とは何なのかについて解説しましょう。

卒塔婆の由来

卒塔婆とは「そとば」あるいは「そとうば」と読み、、ヒンズー語での「Stupa」、発音としては「ストゥーパ」と言うのが語源です。
ストゥーパとは釈迦の骨である仏舎利を安置し、供養するための建造物が本来の意味です。
一般的には仏舎利の上には五重塔などの建造物を建立しますから、卒塔婆のもともと意味するものは、お寺などに建っている五重塔と言った建物のことなのです。

これに対して現在意味する卒塔婆は、木の板に南無阿弥陀仏などの経文と、故人の戒名などを筆で書いたもので、多くの場合はお墓の墓石の背後に祀るものを指します。
なぜ祀るのかと言うと、卒塔婆を立てることで、故人の魂を慰めることができるという考えからがあるからです。

また仏教では卒塔婆を立てることは遺族が「善」を積むことであり、善を積むことで故人の冥福につながると考えられています。
さらに卒塔婆を立てた本人の善行にもなるので、その人が亡くなった後に極楽に往生できることも約束してくれます。

卒塔婆は単なる木の板ではなく、その形を見ると微妙に凹凸があります。
この凹凸は、石造の五輪塔を模したものです。
五輪塔は5つの部分から構成されていて、それぞれ上から宝珠型は「空」、半円が「風」、三角形は「火」、円は「水」、一番下の四角形は「地」を示しています。
この5つの要素は密教の世界では、宇宙のすべてを構成している要素であり、人間もこの5つの要素によって生かされているとされています。
そういう意味では卒塔婆は故人の遺骨を納めている場所を示すと同時に、人間の存在そのものも暗喩しているものなのです。

卒塔婆の立て方

卒塔婆は長さ1~2mほどあり、いつ立てるかというと、多くの場合は納骨、年忌法要、お盆、お彼岸、施餓鬼法要など故人を供養する時です。
立てる直接の当事者はそのお墓を管理している寺院などなので、僧侶に頼んで用意してもらいます。
記載する文言は、先ほど書いたように、経文のほか戒名、没年月日、梵字、施主名、供養年月日などです。
また卒塔婆の裏には「バン」という梵字が書かれ、これが密教における世界そのものを示す最高仏である、大日如来を表しています。

かつて卒塔婆の文言は筆を使って墨で僧侶が書いていましたが、現在は専用のプリンターがあり、きれいな文字を印刷できる場合も増えています。
施主は個人でする場合もありますが、家族で1本、あるいは親族で1本を建てる場合も多く、その時には施主の部分は「○○家族一同」や「兄弟一同」などと記載されます。

卒塔婆を立てておく期間については必ずしも明確ではありません。墓地に行くと古い卒塔婆がそのままになっているお墓も多く存在することに気が付くでしょう。
ですからいつ処分したらよいのかについては、寺院などに確認することをおすすめします。

そもそも卒塔婆は必要か?

しかしどの仏教でも卒塔婆を立てるかと言うとそうではありません。

たとえば浄土真宗では基本的には、卒塔婆を立てません。
なぜなら浄土真宗では誰でも阿弥陀の力によって、亡くなったらすぐに極楽往生できるという「他力本願、他力念仏」の教義がベースなので、卒塔婆を立てて故人の往生を祈願する追善供養を行わないからです。
つまり、供養のために立てる卒塔婆も不要だということになっています。

しかしこれも絶対のルールではなく、地域や寺院などによっては浄土真宗でありながら卒塔婆を立てることもあります。

卒塔婆作成時のお布施の表書きと費用は?

卒塔婆を立てるのは一般的には無料ではありません。
卒塔婆を立てることは、先ほどから書いているように、故人を供養する行為なので、僧侶に読経をお願いする時と同様に、作成する寺院にお布施を納める必要があります。

お布施はのし袋に入れて納めることがマナーですが、その際の表書きは「卒塔婆代」「卒塔婆御布施」「お布施」などです。また金額の相場はおよそ2000円~10000円が一般的です。

またお墓から遠隔地に住んでいて、なかなか実際にお墓参りができない場合でも、寺院に電話をして卒塔婆だけを立ててもらうことも可能です。

七本塔婆とは?卒塔婆の種類を解説

また卒塔婆にはどのような種類があるのでしょうか。

板塔婆

板塔婆は、その名の通り木の板に文言を記載した卒塔婆で、お墓の背後立てるものは基本的にこの形です。
厚さ1cm程度で、長さは2尺~6尺、つまり60cmから180cmです。

一般的に注釈なく卒塔婆と言った時には、この板塔婆を指す場合がほとんどです。

角塔婆

板ではなく、木を四角柱に加工した柱型の卒塔婆もあり、これを角塔婆と言います。
もともと卒塔婆は五輪塔を模して簡便化されてきたものですから、角塔婆はその簡便化が板塔婆までは行かず、もともとの五輪塔の形状をある程度残したものになっているのです。

立てる目的としては、お墓を新たに建立して、墓域はあるものの墓石がまだ間に合わない場合に、墓石の代わりに墓標として立てることが一般的です。

長さは板塔婆よりも長くおおよそ120cm~210cmの場合が一般的です。
また四角形の1辺は10cm程度です。

水塔婆,経木塔婆

水塔婆あるいは経木塔婆(きょうぎとうば)というものは、板塔婆のミニチュアのものを指します。
板塔婆に比べて長さも短く、厚さも薄いものです。

経木とはおにぎりなどを包む薄い板のことですが、これを卒塔婆に用いているということをイメージすればよいでしょう。
したがって経木塔婆と言う語源は明白でしょうが、水で作られているわけでもないのに水塔婆と言う理由は、この経木塔婆川に流したり、水に浮かべて供養することから言われているようになったからです。
特に水塔婆は水子供養の際に用いられます。

七本塔婆

七本塔婆とは長さが30cm~40cmの板塔婆を7本まとめて立てるものを指します。
立てるタイミングは初七日から七七日忌と呼ばれる四十九日法要までの、七日ごとに行われる法要の時です。

板塔婆ではなく経木塔婆を7本立てる場合もあります。

また7日ごとの法要時に毎回七本塔婆を立てるのではなく、初七日に立て、その後の7日ごとの法要時に1本づつ抜いたり、あるいは裏返したりする、という風習の地域もあります。

梢付き塔婆、生木塔婆

梢付き塔婆は「うれつきとうば」と読みます。
別名を杉塔婆、生木塔婆とも言い、三十三回忌や五十回忌などの弔い上げの際に、枝葉がついたままの生木を立てる塔婆のことを指します。

卒塔婆の処分の方法とは

少なくとも供養にために立てたものが卒塔婆なので、遺族が自分で燃えるごみとして処分することには抵抗があるでしょう。
では卒塔婆はどのように処分すればよいのでしょうか。

卒塔婆は勝手に焼却できない

まず卒塔婆は宗教上の理由ではなく、行政上の理由から勝手に燃やしたりすることはできなくなっています。
かつては都市部でも焼却炉で気軽に燃やしていましたが、平成16年に施工された焼却炉規制により、卒塔婆は家庭や事業所などによって自由に燃やすことはNGになりました。
この規制に違反すると罰金、罰則が科せられます。

例外は、「風俗習慣上又は宗教上の行事を行う」ということを理由に正月のしめ縄や門松など一緒に卒塔婆をお焚き上げする場合です。

ただし郊外の寺院や霊園の場合、近隣にあまり住宅がないため、この規制対象にはなっていません。
したがって比較的自由に、お焚き上げとして卒塔婆を焼却炉で燃やしているのが一般的です。

都心の寺院の場合は簡単にお焚き上げができないので、墓所内に取り外した卒塔婆を積んでおく場所を作り、そのまま朽ちさせるということもあります。
しかしこれをしてしまうと、卒塔婆にシロアリが湧くこともあり、そうなると周辺に迷惑が掛かります。

ではどうやって卒塔婆を処分するのが1番多いのかというと、墓所内に穴を掘り、細かく裁断した卒塔婆を埋めるという方法です。

卒塔婆の始末、処分は誰に頼む?業者がある?

卒塔婆はお墓の背後に立てたままにしておくと、素材が木なので風雨によって劣化し、朽ちていってしまいます。
また、法要の都度、卒塔婆が増えていけば、卒塔婆立てが満杯になり、新しい卒塔婆を立てる場所がなくなってしまうこともあり得ます。

そのようなどうするのが1番良いかというと、墓地管理者に相談して、管理者側で古い卒塔婆を処分してもらうことです。
墓地の方で卒塔婆の処分方法を用意していますから、任せておけば大丈夫です。

卒塔婆のお焚き上げ料

卒塔婆の処分の費用は一般的には無料です。しかし墓地によっては有料のところもあります。
したがって、費用も一般的な相場はありませんが、だいたい1本1000円前後を見ておけば良いでしょう。

お塔婆はいつまで供えるもの?一周忌まで?

地域や寺院によっては卒塔婆は朽ちるまで立てておくものという考えのところもあります。
しかし反対に、卒塔婆は1日立てればすぐに処分しても良い、という説の場合もあります。
では卒塔婆は一般的にはいつまで供えればよいのでしょうか。

実はこれにも正解はありません。
したがって遺族が決断するまでは卒塔婆を立てたままにしておけば良いのです。

しかしこう書いてしまうと迷う人も出て来るかもしれません。
そのような場合は、亡くなってすぐの初七日や四十九日に立てた卒塔婆はだいたい一周忌をめどに処分することがおすすめです。
それ以外の卒塔婆は、卒塔婆立てが満杯になる前に、古いものから順に処分していきましょう。

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まとめ

お墓自体についてはいろいろな解説が出ていますが、卒塔婆については詳しいものがなく、特に処分について困ることがある場合も多いでしょう。
そのような時には本文の解説を参考に、自分の納得のいく方法で卒塔婆を処分しましょう。