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お墓どうする?墓地やお墓の選び方とお墓を持たない方法

お墓はどうする?のイメージ1

現在自分の家がお墓がある人はある人なりに、ない人の場合はない人なりに、自分が亡くなった後そのお墓はどうするのか悩むことも多いのはないでしょうか。
今回の記事では、自分が亡くなった後にそのお墓はどうしたらいいのかというお悩みに徹底回答いたします。

お墓の基礎知識

まずお墓をこれから建てることを考えている人のために、お墓の基礎知識について解説します。

墓地・霊園・墓所の違い

墓地に似ている言葉として、「霊園」「墓所」があります。
同じもののように思われますが、以下のような違いがあります。

墓地

墓地とは、お墓がある場所のことです。
墓地の運営主体やお墓の形態にかかわらず、お墓があるところは全て墓地です。
法律上の定義は、「「墓地」とは、墳墓を設けるために、墓地として都道府県知事の許可をうけた区域」となります。
(参考:厚生労働省 墓地、埋葬等に関する法律

霊園

霊園とは、主に民営霊園のことを指します。また、公営墓地も含まれることがあります。
寺院墓地に関しては霊園とは言わないので注意しましょう。

墓所

墓所は、墓地内で管理事務所や参道、東屋などお墓が建っていない所を除いたエリアです。
墓地内で区画が分かれている場合、区画名に「○○墓所」と付けられることが多いです。
「ガーデニング墓所」「芝生墓所」などがその例です。

墓地の種類には何がある?

墓地と一口に言っても、墓地には色々な種類があります。
それぞれに特性がありますので、自分の希望に近いものを選びましょう。

寺院墓地

寺院墓地とは、お寺が宗教活動として経営している墓地を言います。
ほとんどの場合、墓地はお寺の境内にあります。

寺院墓地にお墓を持つ場合はそのお寺の宗派に帰属し、「檀家」になります。
檀家とは、お寺に葬式・法要・お墓など仏事全般の面倒を見てもらう代わりに、お寺を経済的に支える家のことを言います。
仏事関連のことで困ったらすぐにお寺に相談すればいい点は便利ですが、お勤めしていただいたときや本堂の修繕などで都度お布施を払う必要があります。

公営墓地

公営墓地(公営霊園)は、自治体が管理・運営する墓地です。
自治体が管理しているので、恒久性については一番安心できます。

区画は広めで、1㎡あたりの墓地代(永代使用料)は安い傾向にあります。
どの石材店でも建てることができるので、相見積もりを取ると墓石代も抑えられます。
ただし、区画が広い分、石材の使用料が増えると費用も掛かるため、結果的に民営霊園の小さなお墓を買った方が安く済むこともあります。

公営墓地は安心で安いというイメージから人気があり、年に数回の抽選で使用者を募集することもよくあります。
随時申し込むことができないため、建墓を急いでいるときは他をあたった方が良いでしょう。
また、申し込み条件に「該当の自治体に居住している」「遺骨をすでにお持ちの方」などの要件がつくことが多いため、申し込む前に役所に確認しましょう。

民営霊園

民営霊園は、お寺などの宗教法人を主体として、公益事業として経営される墓地です。
実態は、ほとんどの場合で民間の石材店が出資・管理していることから、民営霊園と言われます。

サービスや設備が充実しており、宗教色が薄い傾向にあります。
水道設備や駐車場はもちろんのこと、バリアフリーや美しい植栽を取り入れているところも多く、快適に利用できるでしょう。
民営霊園ではお墓を建てられる石材店が必ず決まっており、これを指定石材店と言います。
なお、寺院墓地でも指定石材店が決められていることがあります。
石材店を自由に選びたいなら、公営墓地を検討しましょう。

お墓の種類には何がある?

お墓と言えば墓石を建てて代々引き継いでいくものがイメージされますが、最近ではそれ以外のお墓も増えていきました。
どのような形で埋葬されたいかを考えて、比較検討してみましょう。

一般墓

従来の墓石を建てるお墓です。一般墓を建てるなら、跡継ぎがいることが前提です。
本家家族が代々引き継いで利用していくもので、一度買ってしまえば跡継ぎの人はお墓を用意しなくて済みます。
墓地、墓石を双方用意する必要があり、併せると150-300万円程度の費用がかかります。
ただし、相場は地域にもよるので、最安であれば50万円前後で建墓できることもあります。

昨今では少子化や人口の都市への集中の影響で、誰にもお世話されなくなったお墓、いわゆる「無縁墓」が問題になっています。
跡継ぎがいない場合は、「永代供養墓」を検討しましょう。

永代供養墓

永代供養墓とは、身内に代わって墓地管理者が供養してくれるお墓です。
永代供養墓が一般墓の形態をとることは少なく、樹木葬、納骨堂、合祀墓などが多いでしょう。

墓地管理者が供養するとは、具体的には管理するお寺が年に数回の合同法要で読経してくれるという内容になります。
また、お墓のメンテナンスも管理者側でしてくれるので、全くお参りに行かなくても荒れ墓や無縁墓になりません。
そのため、跡継ぎがいない人、自分や夫婦だけの一代限りのお墓を持ちたい人に選ばれます。

合祀墓以外の永代供養墓では遺骨の「個別安置期間」が定められていることがほとんどで、十三回忌や五十回忌などの弔い上げのタイミングで遺骨は合祀墓に移されて供養されます。
したがって、原則永代供養墓を購入すると最終的には合祀になると考えていいでしょう。

樹木葬

樹木葬とは、墓石を建てずに木の下に遺骨を埋葬するお墓です。
公営墓地の樹木葬を除いてほとんどの樹木葬には永代供養がついています。

樹木葬と言えば「土に還す」というイメージがありますが、樹下に石室を設けて骨壺で埋葬するタイプもあり、必ずしも自然に還らないことに留意しましょう。
また、樹木葬と言いつつも木ではなく花を植えていることもあります。

少人数区画が多く、故人や夫婦での利用に向いています。
ごくたまに6霊までの区画などもありますが、基本的に同じ区画に埋葬できるのは1-4霊くらいまでです。
また、樹木葬は引き継ぐことができないため、子孫にお墓を残したい場合は他のお墓を検討しましょう。

価格は、2人用であれば30-60万円程度見れば購入できます。
1人用だと5万円~、3人以上だと50-100万円程度見ればいいでしょう。

自然に還りたい、明るい所で眠りたいという方はご検討されてはいかがでしょうか。

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納骨堂

納骨堂とは、屋内の決まった場所に遺骨を収蔵するお墓です。
樹木葬と同様、公営でなければ永代供養がついています。

屋内のお墓なので、天候を問わずにお参りができます。
納骨堂の中でも種類がいくつかあり、ロッカー式、仏壇式がメジャーです。

ロッカー式納骨堂は、ロッカーのような棚に骨壺を納めるタイプです。
仏壇式納骨堂は、区画が上下に分かれており、上に仏壇、下に骨壺を安置する棚を設置しているものです。

また、最近では都心に機械式の納骨堂が多く建てられています。
マンション型とも呼ばれますが、参拝スペースに機械が遺骨を運んでくる納骨堂です。

それぞれ、人数や用途によって使い分けましょう。
収容できる人数は、仏壇式、機械式、ロッカー式の順に多いです。

納骨堂は、代々承継できるところもあります。

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合祀墓

合祀墓とは、他の遺骨と一緒に一つの納骨室に埋葬するお墓です。
遺骨は一度埋葬すると取り出すことができません。

最も費用を抑えられるお墓で、1人当たり5-30万円で埋葬できます。

お墓がいる場合のお墓の選び方

では今お墓を持っていなくて、これから建立しようという場合は、どのような点に注意してお墓を選んだらよいのでしょうか。

跡継ぎはいるか

1つ考えておかなければならないのは、自分が亡くなって埋葬された後、そのお墓を管理し、故人を供養してくれる祭祀継承者がいるかどうかです。

いない場合は上述の永代供養墓にする必要があります。
そうしないと、継承者のいなくなったお墓は墓地管理者の手によって更地に戻され、遺骨は無縁仏として処分されてしまいます。

予算はいくらか

また重要な点はお墓を建立するためにどの程度の予算をとっているかです。
墓地を購入して墓石を建てる形式の場合、その費用は平均して150万~300万円かかります。

それだけの予算がない場合は、もっと安い埋葬方法にする必要があります。

誰がお参りに来るか

お墓を建立した場合、そのお墓には通常お参りに来る遺族や親族がいます。
そのお墓参りの際に、交通アクセスが悪いと、参る側にとってはとても難儀です。

ですから、だれがお墓参りに来るのか、その人たちにとって交通アクセスの良い場所はどこかということを考える必要があります。

何人埋葬するか

お墓の下には石やコンクリート構築した納骨室があります。当然そこには物理的な空間があるので、納骨できる遺骨数にも限界があります。
したがって、そのお墓には将来的にどれだけの人数の人を埋葬するかということも考え、それだけの遺骨を収容できる納骨室の余裕をとっておくことが必要です。

お墓がない!買えない場合はどうするか

予算などの関係でお墓が作れない場合はどうしたらよいのでしょうか。

1つはお墓を作るために金融機関からお金を融資してもらう方法があります。
すべてではありませんが、いくつかの金融機関ではお墓や葬儀の費用に特化したメモリアルローンという金融商品を用意していますから、相談してみるとよいでしょう。

2つ目は費用のかからないお墓にすることです。
樹木葬もその1つですし、納骨堂も費用の点ではお墓を作るよりもかなり安くなります。
またお墓そのものを作らずに、散骨するという方法もあります。

個別安置の期間はどれくらいか

先ほど書いた、弔い上げまでの期間を個別安置期間と言います。
個別安置期間は、その宗派や寺院によっても異なりますが、おおむね33年または50年です。中には10年という場合もあります。
ですから永代供養墓を購入する場合は、個別安置期間はいつまでかを確認しましょう。

お墓がいらない場合の遺骨はどうする

お墓をあえて作らないという場合はどのようば方法があるのでしょうか。

墓じまい

すでに自分の家のお墓があって、そこに自分は埋葬されず、今後の供養をしないということであれば、墓じまいをすることになります。

墓じまいとは、埋葬されている遺骨を取り出して永代供養にするなどの手当てをしたあと、墓域を更地にして墓地管理者に返還することです。
また寺院墓地の場合はその寺院の檀家になっていますから、檀家から抜ける離檀の手続きも必要です。

散骨とは

お墓がいらなければ、散骨がおすすめです。

散骨とは火葬した遺骨を粉状にして、粉末の遺骨を海や山などの自然の中に撒く埋葬方法です。
最近はこの方法であれば本当の自然の生命の循環の中に還れるとして人気になっています。

散骨の種類には何がある?

散骨にもいろいろな方法があります。

・海洋散骨
1つは粉末状の遺骨を海に撒く海洋散骨と言う方法です。
しかし単純に遺骨を持って海に行き、そこに撒くということは条例違反になります。
なぜならそのように散骨してしまうと沿岸漁業の漁師、沿岸で養殖をしている業者の障害になってしまうからです。

散骨を行っている専門業者の自主規制では、海洋散骨をする場所は海岸から沖へ1.5km以上離れていて、なおかつその周辺で漁業を行っていない海域で行うことになっています。

しかし自分で船をチャーターして条例に違反しない沖を探し、その場所まで行って散骨するというのはかなりハードルの高いことです。
業者に頼むのが無難でしょう。
そのような業者は船も用意していますし、また散骨してよい海域を知っていますから、ルールに沿った方法での散骨が可能です。

また業者に頼む場合でも、遺族が一切立ち会わず散骨の全てを委託してしまう方法から、複数の遺族で合同して業者の船に乗り込み散骨をする方法、あるいは1家族だけで船に乗って散骨する方法までバリエーションがあります。

・山林散骨
海に遺骨を撒く海洋散骨に対して、山の中に遺骨を撒く山林散骨と言う方法があります。

山林散骨も海洋散骨同様に個人では実行しにくい散骨方法です。なぜなら海洋散骨以上に、撒く場所に制限があるからです。
山林散骨の場合は自分で所有している土地か、その土地を所有している人の許可を得た土地でしか実行できません。
さらに土地を用意できても、その土地が近隣住民の目に入ったり、生活エリアと近い場合も条例違反になります。
したがって山林散骨は誰の目にも触れない、山奥の許可をとった土地が必要なのです。そのような場所はなかなか用意できないでしょう。

この場合も山林散骨を行っている専門の業者に頼めば、山林散骨を行える場所を用意していますから、安心して実行ができます。
また海洋散骨と同様に、全てを委託する方法から、その場所まで業者が案内してくれて遺族の手によって散骨する方法まで選択できます。

・宇宙散骨
数は少ないですが、宇宙散骨というものもあります。
ヘリコプターやセスナ機などで海の沖の上空まで行って散骨する空中散骨や、遺骨をロケットや気球で成層圏まで飛ばしてそこで散骨します。

これからのお墓のあり方。そもそもお墓はいる?いらない?

以上で挙げたように、お墓あるいは埋葬の形式は現代においてはどんどん多様化しています。
さらには日本人の死生観の変化によってお墓自体がいらないのではないかと言う価値観も生まれています。

したがって今後はお墓の形をどうするかだけではなく、そもそも自分はどのように埋葬されたいのか、もっと具体的には遺骨はどのように扱われたいのか、というところまでさかのぼって考える必要も、またその余地もあるでしょう。

まとめ

現代におけるお墓のあり方についてご理解いただけたでしょうか。
最後に触れたように埋葬の方法、お墓の形式はどんどん多様化しています。

ぜひ以上の解説を参考に、自分の価値観や条件にあったお墓の形を見つけましょう。