この記事では、公営霊園の樹木葬を検討するなら知っておきたい、公営ならではのメリットや注意点などを解説します。
具体的な霊園情報なども紹介していますので、ぜひ一度ご一読ください。
記事のポイント
-
公営霊園の樹木葬はまだ少ない
-
申込要件や募集期間が定められていることがある
-
宗教を問わず永続性の観点で安心できる
-
遺骨は土に還すタイプが多い
-
樹木葬がある公営霊園の例も紹介
また、こちらから、民営霊園や寺院墓地を含めた全国の樹木葬を探すことができます。
ぜひ一度ご覧ください。
近くの樹木葬を探す >>
樹木葬とは
都立小平霊園の樹木葬
樹木葬とは、樹木や草花を墓標とするお墓です。
これまでのような大きな墓石は建てず、墓石は設置しないか、小さなプレートのようなものを設置します。
代々引き継いでいく必要がなく、個人、夫婦、家族などで使用できます。
公営霊園とは
公営霊園とは、都道府県や市町村などの、地方自治体が経営している霊園です。
「〇〇市営△△霊園」「〇〇町営△△公園」のような名前でよく見られます。
公営霊園の代表といえば都立霊園で、著名人が多く眠る青山霊園などは有名です。
都立青山霊園
公営霊園にある樹木葬のメリット
公営霊園の樹木葬には、次のようなメリットがあります。
公営霊園にある樹木葬のメリット
- 宗教を問わない
- 供養の費用を抑えられる
- 永続性の観点で安心
- 遺骨を土に還すタイプが多い
宗教を問わない
公営霊園は、宗教の制限がありません。仏教以外の信仰があったり、家族間で信仰が違ったりしてもお墓を持つことができます。
また、公営の樹木葬の特徴的な点として、「霊園が僧侶を招いて読経してもらうことがない」ということが挙げられます。
公営以外の樹木葬、例えば、民営霊園や寺院墓地などの樹木葬では、ほとんどの場合で「永代供養」がついています。永代供養とは、親族などに代わって墓地を管理するお寺などが故人を将来にわたって供養することです。具体的には、お墓の管理を墓地側がしてくれたり、年1回~数回などの合同法要でお経を上げてもらえます。
公営霊園は公共施設である以上宗教を選べないので、お墓の管理はしますが、合同法要などは主催しません。
仏教以外の信仰があるのでお経を上げられたくないという方も、公営霊園の樹木葬はおすすめです。
供養の費用を抑えられる
従来のお墓のように大きな墓石を設置しない分、納骨の費用を抑えることができます。
多くの場合で年間管理費もかかりません。
永続性の観点で安心
公営霊園は自治体が経営しているので、突然経営者が消えて墓地の管理がされなくなるということはありません。
よくあることではありませんが、例えば、民営霊園では運営会社の倒産、寺院墓地では廃寺などで、墓地を維持できなくなってしまうこともあります。公営霊園では、その心配がありません。
遺骨を土に還すタイプが多い
公営の樹木葬では、遺骨を骨袋などで土中に埋葬し、土に還すものが多く見られます。
個別区画に使用期限がついているものでも、期限後に共同区画にて土に還すものもあります。
公営霊園の樹木葬を検討する際の注意点
公営霊園の樹木葬を検討する際の注意点
- 樹木葬がある公営霊園は数が少ない
- 申し込み要件がある
- 抽選になることがある
- ペットは一緒に埋葬できない
- 区画場所の指定・納骨の立会はできない傾向
公営の樹木葬を検討する際には、以下のことに留意しましょう。
樹木葬がある公営霊園は数が少ない
樹木葬は比較的新しいお墓で、樹木葬を設置している公営霊園は多くありません。
公営の樹木葬が良いと思っても、希望するエリアにはないかもしれません。
申し込み要件がある
樹木葬に限らず、基本的に公営霊園には申し込み要件が課せられます。誰でも申し込めるわけではない点に注意しましょう。
例えば、墓地を経営する自治体に居住していること、遺骨がすでに手元にあること、他の公営霊園に墓地を取得していないこと、などの要件が考えられます。要件の内容は、自治体によって異なります。
抽選になることがある
人気のある自治体だと、樹木葬を含むお墓の使用者は抽選で決められます。
抽選は年に一回などの定期、あるいは不定期に行われ、抽選に外れるとお墓は使用できません。
抽選の時期などは、自治体のHPや、広報誌などで告知されます。
ペットは一緒に埋葬できない
公営霊園では、ペットを同じお墓に埋葬することは認められていません。
ペットと一緒に眠りたいという方は、民営霊園や寺院墓地などから樹木葬を探しましょう。
区画場所の指定・納骨の立会はできない傾向
公営霊園の樹木葬では、遺骨を納める区画は役所が割り当てることが一般的です。原則、自分で区画を選ぶことはできません。
また、樹木葬への納骨も職員が行い、立会はできない傾向にあります。
お墓さがしでは、全国にある樹木葬を含めたお墓をご紹介しています。
民営霊園や寺院墓地の樹木葬も併せて検討したい方は、ぜひこちらから希望エリアの樹木葬を探してみてください。
全国の樹木葬から探す >>
公営霊園の樹木葬の費用はどれくらい?
公営墓地の樹木葬の費用は、おおむね1体あたり10万~20万円程度です。
複数人で個別区画を使用できる場合は、区画ごとの使用料が人数などに応じて設定されています。
安いところで1体あたり10万円を切りますし、粉骨をすることでより費用を抑えられる霊園もあります。
加えて、ほとんどの場合で年間管理料がかからないので、維持費の心配もありません。
樹木葬がある公営霊園の例
公営霊園の樹木葬には、例えばどんなものがあるでしょうか?
具体的な例を紹介します。
都立小平霊園
都立 小平霊園(東京都)
※樹林型は令和2年度、樹木型は令和4年度の募集内容を参照。
区画名 |
樹林型合葬埋蔵施設/樹木型合葬埋蔵施設(樹木墓地) |
使用料 |
【樹林型合葬埋蔵施設】遺骨:134,000円/1体、粉骨:44,000円/1体
【樹木型合葬埋蔵施設】191,000円/1体 |
管理料 |
なし |
シンボルツリー |
? |
形態 |
樹木周辺に設けられた1体、または2体用の個別区画に、骨袋で遺骨を埋蔵する。 |
備考 |
居住地などの申込要件あり。例年抽選で使用者を決めているが、募集がない年もある。埋蔵場所を指定することはできない。 |
参照元 |
|
都立小平霊園の樹木葬は2種類あります。
都立小平霊園の樹木葬
- 樹林型合葬埋蔵施設(じゅりんがたがっそうまいぞうしせつ)
- 樹木型合葬埋蔵施設(じゅもくがたがっそうまいぞうしせつ)
樹林型合葬埋蔵施設は、大きな一区画に血縁など関係なく複数の遺骨を埋葬します。
一方、樹木型合葬埋蔵施設は、一区画あたりに一人の遺骨を埋葬します。
いずれも、遺骨は一人ずつ骨袋に収め、直接土に接する状態で埋葬されます。埋葬場所は指定できません。
都立小平霊園の樹木葬を利用するには、例年6~7月頃に行われる抽選に受かる必要があります。
申し込めば必ずしも使用できるわけではない点に注意しましょう。
都立多磨霊園
都立 多磨霊園(東京都)
※令和5年度の募集内容を参照。
区画名 |
樹林型合葬埋蔵施設 |
使用料 |
【遺骨】86,000円/1体
【粉骨】28,000円/1体 |
管理料 |
なし |
シンボルツリー |
? |
形態 |
樹木の周辺に複数の遺骨を埋葬する区画を設けている。遺骨は納骨袋に入れ替え、樹木周辺に設けられた複数の遺骨を埋蔵する区画に納骨される。ただし、埋蔵時には一つ一つの遺骨がそれぞれ土に触れる形で納骨される。銘板などは設置できない。 |
備考 |
居住地などの申込要件あり。例年抽選で使用者を決めているが、募集がない年もある。埋蔵場所を指定することはできない。 |
参照元 |
|
都立多磨霊園には、「樹林型合葬墓地」の一種類の樹木葬があります。
小平霊園の樹林型合葬墓地と同様に、大きな区画の中に複数人を埋葬します。埋葬箇所は指定できません。
横浜市営メモリアルグリーン
横浜市メモリアルグリーン(神奈川県)
※2024年1月現在の市役所HPの情報を参照。
区画名 |
合葬式樹木型 |
使用料 |
140,000円/1体 |
管理料 |
62,850円(永年) |
シンボルツリー |
ヒメシャラ、ケヤキ、クスノキ |
形態 |
シンボルツリー周辺の芝生を掘削し、個別に骨壺のまま直接土中に埋蔵する。 |
備考 |
居住地などの申込要件あり。令和5年度は抽選が行われた。なお、新規使用者の募集は平成25年度に終了しており、以降は未使用の返還区画のみ募集している。 |
参照元 |
|
横浜市営メモリアルグリーンは、2008年に国内の公営墓地で初めて樹木葬を設置しました。
「合葬式樹木型納骨施設」という名称の区画で、シンボルツリーの下に芝で覆われたマウンド上の区画があり、その土中に遺骨を骨壺で直接埋葬します。
お参りは、区画手前にある共用の献花台でします。
その他の樹木葬がある公営霊園
インターネット上で確認できた、その他の公営の樹木葬をまとめました。
なお、情報は2024年1月現在で確認できる最新のものです。
公営霊園の墓地使用者の募集内容は年度ごとに内容が変わることがあるので、最新の情報や詳細は各自治体にご確認ください。
北海道・東北地方
白糠町 坂の丘公苑墓地(北海道)
区画名 |
樹木葬墓所 |
使用料 |
250,000円/1区画
※居住要件によって使用料が1.5倍 |
管理料 |
? |
シンボルツリー |
ハマナス |
形態 |
シンボルツリーを円で囲むように、4~5体を収蔵できる収骨室を配置する。区画には、小さな墓石を設置できる。使用許可日から33年後に、合葬墓に改葬する。 |
備考 |
随時募集を受け付けている(2024年1月現在)。町外居住者でも申し込むことができる。 |
参照元 |
|
いわき市 南白土墓園(福島県)
区画名 |
樹木葬型合葬墓地 |
使用料 |
120,000円/1体 |
管理料 |
なし |
シンボルツリー |
ヒガンザクラ |
形態 |
焼骨を土中で分解される骨壺に収める。シンボルツリー周辺の芝地を掘削し、一体ずつ埋蔵する。区画は永年使用できる。銘板などは設置できない。 |
備考 |
居住地などの申込要件あり。令和5年度は抽選で使用者を決定した。 |
参照元 |
|
いわき市 東田墓園(福島県)
区画名 |
樹木葬型合葬墓地 |
使用料 |
120,000円/1体 |
管理料 |
なし |
シンボルツリー |
ヤマザクラ |
形態 |
焼骨を土中で分解される骨壺に収める。シンボルツリー周辺の芝地を掘削し、一体ずつ埋蔵する。区画は永年使用できる。銘板などは設置できない。 |
備考 |
居住地などの申込要件あり。令和5年度は抽選で使用者を決定した。 |
参照元 |
|
関東地方
相模原市 峰山霊園(神奈川県)
区画名 |
合葬式墓所 樹林型 |
使用料 |
92,000円/1体 |
管理料 |
なし |
シンボルツリー |
? |
形態 |
使用許可日から20年間、遺骨を骨壺のまま埋蔵室に安置し、その後は袋に移し替え、合葬室に埋葬する。希望者は自費で記名版を設置できる。 |
備考 |
居住地などの申込要件あり。令和5年度は抽選で使用者を決定した。 |
参照元 |
|
さいたま市思い出の里市営霊園(埼玉県)
区画名 |
樹林型合葬式墓地 |
使用料 |
100,000円/1体 |
管理料 |
なし |
シンボルツリー |
ヤマボウシ、コブシ、ハナミズキ |
形態 |
複数の遺骨を一つの納骨スペースに納める、共同埋蔵方式 |
備考 |
居住地などの申込要件あり。令和5年度は抽選で使用者を決定した。 |
参照元 |
|
越生町営樹木葬墓苑「五大尊花木墓苑」(埼玉県)
区画名 |
樹木葬/樹林葬 |
使用料 |
【樹木葬】150,000円~/1区画
【樹林葬】50,000円~/1人
※いずれも、居住要件、納骨人数によって料金が変動。別途、埋蔵にかかる実費 |
管理料 |
? |
シンボルツリー |
ツツジ |
形態 |
「樹木葬」では、ツツジが植栽された区画に、1~5体を個別に埋葬できる(複数人の場合は別途費用)。「樹林葬」では、複数の区画を一つの納骨室に埋蔵する。いずれも、遺骨は骨袋に移し替える。 |
備考 |
居住地などの申込要件があるが、一定の条件を満たせば町外の人でも申込ができる。遺骨は、埋蔵日から30年間は町が責任を持って管理する。 |
参照元 |
|
千葉市平和公園(千葉県)
区画名 |
樹木葬式墓所 |
使用料 |
【通常納骨】60,000円/1体
【粉状納骨】40,000円/1体 |
管理料 |
なし(使用料に含める) |
シンボルツリー |
ヒメシャラ、カツラまたはヤマボウシ、イロハモミジ(秋)、ハナモモ |
形態 |
遺骨を納骨袋に移し替えたうえで、複数の遺骨を共同の納骨室に埋蔵する。納骨室は底面を含めてコンクリートで覆われており、遺骨は土に触れない。 |
備考 |
居住地などの申込要件あり。令和5年度は抽選で使用者を決定した。納骨時の立会はできない。 |
参照元 |
|
浦安市墓地公園(千葉県)
区画名 |
樹林墓地 |
使用料 |
120,000円/1体 |
管理料 |
なし |
シンボルツリー |
? |
形態 |
遺骨は骨袋に移し替える。複数の遺骨を、樹木の周辺に造られた納骨室に一緒に納める。記名版などの設置はできない。 |
備考 |
納骨の立会はできない。 |
参照元 |
|
前橋市嶺公園(群馬県)
区画名 |
樹林墓地 |
使用料 |
【A型地(個別埋蔵 1~2体用)】230,000円
【B型地(個別埋蔵3体用)】350,000円 |
管理料 |
なし |
シンボルツリー |
ヤマボウシ、イロハモミジ、ロウバイ |
形態 |
樹木周辺の個別区画に骨壺で埋蔵し、使用許可日から20年経過後、複数の遺骨を一つの納骨室に埋蔵する「合同埋蔵施設」に改葬する。個別埋蔵期間は、10年単位で延長できる(別途費用)。別途費用で記名版を設置できる。 |
備考 |
随時募集を受け付けている(2024年1月現在)。居住地などの申込要件あり。 |
参照元 |
|
この他、横浜市(仮称)舞岡墓園(神奈川県)が、令和8年度に完成予定です。
横浜市(仮称)舞岡墓園では、樹木葬(「合葬式樹木型納骨施設」「合葬式樹林型納骨施設」)も供用される予定です。
参考:(仮称)舞岡墓園について 横浜市
中部地方
名古屋市みどりが丘公園(愛知県)
区画名 |
合葬式墓地(共同埋蔵墓・個別埋蔵墓) |
使用料 |
【個別埋蔵墓】名古屋市内の方:200,000円/1体、名古屋市外の方:240,000円/1体
【共同埋蔵墓】名古屋市内の方:120,000円/1体、名古屋市外の方:144,000円/1体 |
管理料 |
なし |
シンボルツリー |
シダレザクラ、ウメ、シモクレン、サルスベリ、サザンカ |
形態 |
樹木周辺の芝の下に、複数の遺骨を納める「共同埋蔵墓」と、1~2体を個別に埋蔵できる「個別埋蔵墓」がある。いずれも、遺骨は骨袋に移し替える。
個別埋蔵墓の遺骨は、使用許可日から20年経過後、共同埋蔵墓に移動される。 |
備考 |
区画の場所を選ぶことはできない。居住地や遺骨の有無で募集枠が変わる。 |
参照元 |
|
長久手市卯塚墓園(愛知県)
区画名 |
樹木型合葬式墓所 |
使用料 |
【市内居住者】150,000円/1体
【市外居住者】200,000円/1体
※いずれも手数料別途 |
管理料 |
なし |
シンボルツリー |
? |
形態 |
樹木の周辺に円形の芝生のエリアを設け、骨袋に移し替えた遺骨を直接土中に埋蔵する。記名版などの設置はできない。 |
備考 |
使用料が変わるが、市外居住者でも申し込める。令和5年度の募集では定員に満たなかったため、追加募集がかけられた。埋蔵場所の指定はできない。 |
参照元 |
|
袋井市夢の丘墓園(静岡県)
区画名 |
樹木葬墓所 |
使用料 |
【市内在住】1体:200,000円、2体:300,000円
【市外在住】1体:260,000円、2体:360,000円
※永代使用料には整備費用、永代維持管理費用、区画内の石板費用が含まれます。 |
管理料 |
なし |
シンボルツリー |
? |
形態 |
樹木周辺の芝に、1体または2体を個別に納骨できる区画を設けている。遺骨は、骨袋に移し替えて埋蔵する。個別区画は永年使用できる。埋葬箇所には、石版を設置する。区画内に立ち入ることはできない。 |
備考 |
随時募集を受け付けている(2024年1月現在)。使用料が変わるが、市外居住者でも申し込める。納骨時の立会ができる。 |
参照元 |
|
松本市中山霊園(長野県)
区画名 |
樹木式埋蔵場所 |
使用料 |
【松本市に住民票がある方】110,000円/1体
【松本市に住民票はないが本籍がある方】137,500円/1体 |
管理料 |
なし |
シンボルツリー |
シダレザクラ |
形態 |
シンボルツリー周辺の芝生に区画を設けている。遺骨を一体ずつ個別に、直接土中に埋蔵する。 |
備考 |
居住地などの申込要件あり。埋蔵場所の指定や納骨の立会はできない。 |
参照元 |
|
野々市市営墓地公園「メモリアルパークののいち」(石川県)
区画名 |
合葬墓 樹林型(埋蔵墓) |
使用料 |
【生前予約】100,000円
【焼骨所持】90,000円
※記名板使用の場合別途使用料40,000円
※居住要件によって使用料が1.5倍 |
管理料 |
なし |
シンボルツリー |
サクラ・ナツツバキ・ナンキンハゼサクラ、ナツツバキ、ナンキンハゼ、ツバキ |
形態 |
樹木周辺の芝の下に、複数の遺骨を埋葬する区画を設けている。希望者は、樹木葬のエリア前にある台座に記名版を設置できる。 |
備考 |
随時募集を受け付けている(2024年1月現在)。居住地などの要件があるが、一定条件を満たせば、市外在住者でも申し込める。 |
参照元 |
|
近畿地方
宝塚市 宝塚すみれ墓苑(兵庫県)
区画名 |
樹木葬式墓所 |
使用料 |
【共同埋蔵型】220,000/1体
【大型シンボルツリー型】880,000/1区画
【小型シンボルツリー型】550,000/1区画
【ガーデニング型:】770,000/1区画 |
管理料 |
なし |
シンボルツリー |
【共同埋蔵型】ハクモレン
【大型シンボルツリー型】ベニシダレ
【小型シンボルツリー型】サルスベリ、ギンヨウアカシア、ギンヨウアカシアプルプレア、シデコブシ、カンヒザクラ
【ガーデニング型】花々 |
形態 |
【共同埋蔵型】土に触れる状態で、合同で納骨されます。記名版を設置できます。
【大型シンボルツリー型】土に触れる状態で、1~2体の個別区画に埋蔵されます。
【小型シンボルツリー型】1~2体の個別区画に埋蔵されます。試用期間は20年で、その後は共同埋蔵型に改葬されます。
【ガーデニング型】庭園風の墓所です。1~2体の個別区画に埋蔵されます。試用期間は20年で、その後は共同埋蔵型に改葬されます。 |
備考 |
居住地や年齢の条件なく、申し込むことができる。 |
参照元 |
|
京都市深草墓園(京都府)
区画名 |
樹木型納骨施設 |
使用料 |
【市内料金】180,000円
【市外料金】360,000円
※記名碑への記名は別途20,000円(希望者のみ)。 |
管理料 |
なし |
シンボルツリー |
シダレザクラ、クスノキ |
形態 |
樹木周辺の芝の下に、複数の遺骨を納める納骨スペースを設けている。遺骨は、骨袋に入れ替え、埋蔵される。
希望者は記名碑に埋蔵者の名前を記名できる。 |
備考 |
居住地などの申込要件あり。年に一回の公募で使用者を決める。納骨時の立会はできない。 |
参照元 |
|
中国・四国地方
廿日市市 第三霊峯墓苑(広島県)
区画名 |
樹木葬墓 |
使用料 |
250,000円(30年間) |
管理料 |
12,000円(3年ごとに) |
シンボルツリー |
? |
形態 |
シンボルツリー周辺に張られた芝生の下に、1~2体の遺骨を骨壺のまま個別で埋蔵する。銘板を設置できる。 |
備考 |
居住地などの申込要件あり。令和5年度は抽選で使用者を決定した。納骨の立会はできない。 |
参照元 |
|
公営霊園の樹木葬に納骨するまでの流れ
ここでは、公営霊園の樹木葬の使用にかかる大まかな流れを説明します。
手続きの内容や流れは自治体によって異なりますので、詳しくは自治体が公表する募集要項などをご覧ください。
公営霊園の樹木葬に納骨するまでの流れ
1.申込受付
まずは、公営霊園の募集時期に、使用を申し込みます。
募集時期は、自治体のHPや広報誌にて告知されます。
(2.抽選・結果通知)
人気が高い霊園では、使用者を抽選で決めます。抽選がない霊園もあります。
当落の結果は抽選会で公表されたり、当選のお知らせが届くことで分かります。
抽選に受かったら、使用許可の手続きに進みます。
3.書類提出・資格審査
公営墓地では申込要件などを定めていることが多いので、当選者が要件を満たしているかを審査します。
住民票の写しや戸籍抄本など、自治体が定める必要書類を提出し、資格審査を受けます。
4.使用料(・管理料)納付
審査が通ったら、使用料と、ある場合は初年度分の管理料を納付します。
5.使用許可の決定・許可証交付
使用料などを納付したら、使用許可証が交付されます。
許可証は郵送などで届きますので、大切に保管しましょう。
6.納骨手続き・納骨
使用許可証が交付されたら、納骨の手続きに進みます。
遺骨の必要日時や必要書類などを打ち合わせて、遺骨を霊園に持参します。
基本的には、納骨は自治体の職員が行います。
民営霊園や寺院墓地にある樹木葬との違い
公営霊園の樹木葬は、民営霊園や寺院墓地の樹木葬と比べてどのような違いがあるでしょうか?
それぞれについて解説します。
民営霊園にある樹木葬との違い
公営霊園の樹木葬と比べると、民営霊園の樹木葬には以下のような違いがあります。
公営霊園と比較した民営霊園の樹木葬の特徴
- 霊園自体の設備やサービスが充実している
- 公営よりは費用相場が高い傾向
- 永代供養がついている
- ペット共葬区画を探せる
民営霊園は、実質的な運営を民間の会社が担っている霊園です。
場所によって異なりますが、設備やサービスは充実している傾向にあります。
例えば、専用のガーデナーが美しい景観を維持していたり、管理棟にカフェがついていたり、法要施設があってさらに僧侶の手配までしてくれたりする、というような具合です。
費用は公営霊園と比較すると高い傾向にあり、年間管理料がかかるところも珍しくありません。
永年管理の公営霊園とは違い、通常永代供養がついていますので、年に1~数回などのペースで、合同法要が営まれます。
また、ペットと一緒に入れる樹木葬をお探しの方は、民営霊園で検討すると探しやすいでしょう。
民営霊園の樹木葬を探す >>
寺院墓地にある樹木葬との違い
公営霊園と比較した寺院墓地の樹木葬の特徴
- 永代供養がついている
- 公営よりは費用相場が高い傾向
- 納骨法要は必須のことが多い
- お墓以外の仏事の相談がしやすい
寺院墓地は、お寺が管理するお墓です。通常は寺院境内にあります。
「お墓に永代供養がついている」「費用が比較的高い」ということは、民営霊園と同様です。
お寺の樹木葬でも宗教あるいは宗派を問わないものが多くありますが、納骨法要は管理する寺院が行うことが多いでしょう。
また、通常は境内で樹木葬を管理しているので、他寺など、よその宗教者も同伴できないことが多いでしょう。
一方、仏事全般を任せられることが強みで、葬儀や法要などで僧侶を呼びたい場合も、相談先に困りません。
寺院墓地の樹木葬を探す >>
公営霊園の樹木葬のこれまでとこれから
これまでお墓といえば墓石のお墓が一般的で、公営霊園でも墓石を建てるための区画を整備していました。
しかしながら、少子化やそれに伴うお墓の無縁化問題、墓地不足の問題、変化するお墓のニーズなどを背景に、様々な自治体の墓地関連の検討委員会で、樹木葬などの新しいお墓について調査・検討されています。
参考例:第2回 神戸市立墓園のあり方を検討する有識者会議
参考例:船橋市墓地等基本方針
千葉市平和公園では令和5年度に合葬式樹木葬墓地墓地の供給が開始され、令和8年度中に完成予定の横浜市の(仮称)舞岡墓園でも、樹木葬が整備されています。
今でこそ樹木葬がある公営霊園の数は多くありませんが、今後は公営の樹木葬が増えていくかもしれません。
まとめ
今回の記事では、公営霊園の樹木葬のメリットや注意点、費用などについて解説しました。
以下に内容をまとめます。
公営霊園の樹木葬まとめ
メリット |
- 宗教を問わない
- 供養の費用を抑えられる
- 永続性の観点で安心
- 遺骨を土に還すタイプが多い
|
注意点 |
- 樹木葬がある公営霊園は数が少ない
- 申し込み要件がある
- 抽選になることがある
- ペットは一緒に埋葬できない
- 区画場所の指定・納骨の立会はできない傾向
|
費用 |
1体あたり10万~20万円程度 |
樹木葬がある公営霊園の例 |
- 都立 小平霊園(東京都)
- 都立 多磨霊園(東京都)
- 横浜市メモリアルグリーン(神奈川県)
など
|
納骨までの流れ |
- 申込受付
- (抽選・結果通知)
- 書類提出・資格審査
- 使用料(・管理料)納付
- 使用許可の決定・許可証交付
- 納骨手続き・納骨
|
公営霊園の樹木葬を検討している方の、ご参考になれば幸いです。
また、樹木葬は民営霊園や寺院墓地でも多く設置されています。条件にある公営の樹木葬が無い方は、併せて検討すると、選択肢が広がります。
お墓さがしでは、民営霊園や寺院墓地を含めた全国の樹木葬を探すことができます。
ぜひお気軽に、ご活用ください。
樹木葬をお探しですか?
お墓さがしでは、全国にある樹木葬を掲載しています。
ご希望のエリアや条件に合ったところがないか、こちらからぜひ一度ご覧ください。
経歴
2018年より、お墓マガジンのコラムを執筆しています。適切な情報をお届けできるよう努めて参ります。