お墓の購入時期を解説!お墓を建てる時期はいつがいい?

お墓は「生きているうちに買っておくのが良い」と聞いたことがあるかもしれません。
具体的にいつ購入するのが良いのか、生きているうちに購入することのメリットやポイントなどを紹介します。
目次
お墓を購入する時期や買い時
自身やご家族の終活と向き合った時、「自分のお墓は自分が死んだあと遺族が買うもの」という考え方は、現在では古くなってきていると言われています。
ではお墓の購入はいつ、どのタイミングで検討するのがベストなのかを解説していきます。
お墓を買う年齢
お墓を購入しなければならない年齢に決まりはありませんが、もし自分の思うようなお墓を建てたいなら健康なうちに購入するのがおすすめです。
ただし、あまりにも買うのが早すぎると、墓地を買った時点で毎年年間管理費がかかるので、注意しましょう。
参考に、楽天インサイトの調査をご紹介します。
終活を始めたい年齢 | |||||||||
実年齢 | (%) | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 70代 | 80代 | 状況次第、必要に応じて |
20代 | 4.4 | 2.2 | 4.4 | 13.3 | 51.1 | 8.9 | 4.4 | 11.1 | |
30代 | 0.0 | 8.3 | 10.0 | 13.3 | 41.7 | 6.7 | 3.3 | 16.7 | |
40代 | 0.0 | 0.0 | 11.1 | 15.6 | 45.6 | 15.6 | 0.0 | 12.2 | |
50代 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 24.3 | 40.5 | 18.9 | 1.4 | 14.9 | |
60代 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 36.6 | 49.5 | 3.0 | 10.9 |
「終活を始めたい年齢」の問いに、「60代から始めたい」と回答した20代は51.1%、30代は41.7%、40代は45.6%、50代は40.5%と多く、60代は49.5%が「70代から始めたい」と回答しています。
お墓を購入することが終活の一貫と考えると、60歳~70歳くらいまでに購入準備を始める人が多いとも考えられます。
また、年齢にかかわらず定年退職や身近な人がなくなったことなどをきっかけに考え始める人もいます。
生前墓地購入のメリット
生前購入の最大のメリットは「自分が満足するお墓で安眠できる」という点です。
自分の好きな場所や墓石、デザインなどを生前に決めておけば納得のいくお墓になることは間違いありません。
さらに、お墓の購入費用を現金などで用意しておくと相続税の対象となり課税されますが、お墓は祭祀財産としてその対象とならないため、お墓の購入で相続税を節税できることもあります。
自分またはご家族が亡くなられる直前やその後だと「お墓」というワードを言い出しづらくなることもあるので、お墓の生前購入は元気なうちに検討しましょう。
また、お墓に入る人が亡くなってから購入すると故人の希望に添えない買い物になってしまう可能性があります。
亡くなった後に墓地購入する場合
一般的に納骨は故人が亡くなってから「四十九日法要」とあわせて行われます。
そのため「墓地購入も四十九日までに」と多くの方が考えていますが、お墓の完成には約2~3ヶ月程度かかるため「一周忌」という区切りに合わせて建てる人が多くなります。
ただし、墓石を必要としない永代供養墓であれば短期間で準備できるため、四十九日に間に合わせることもできます。
お墓の種類と建墓期間
それでは「どのようなお墓をいつまでに建てれば良いのか?」という選択になったときに困らないよう、お墓の種類とその建墓期間について紹介していきます。
一般墓
一般墓は、私たちが普段よく目にするお墓の形のもので、墓石を使用し霊園や墓地などの一区画に建てて必ず承継者を必要とするのが特徴です。
近年、墓石の形やデザインなどは多様化してきており、お墓が完成するまでには石材店との打ち合わせ後から約2~3ヶ月程度必要になります。
樹木葬
樹木葬は、樹木や草花を墓標とし、その下に遺骨を埋葬する方式です。
一般墓のように墓石を必要としないため建墓費用を抑えることができます。また、承継者も不要です。
墓標にプレートを準備することもありますが、四十九日には十分に間に合うでしょう。
納骨堂
納骨堂は、遺骨を決められた場所に収めておく屋内施設です。
収蔵形態は多岐に渡りますが、ロッカー式、棚式、仏壇式、機械式などがあります。
都心にありアクセスが便利、天候に左右されずにお参りできる点などが特徴で、施設の使用料を払うことで利用できます。
承継できることもありますが、基本的には跡継ぎ不要で施設が代わりに供養してくれる場合が多いです。
その他永代供養墓
以上の樹木葬や納骨堂は、永代供養墓に分類されます。
永代供養墓とは、お墓参りする人がいなかったり承継者がいなくなっても、寺院・墓地・霊園が代わりに管理や供養を行ってくれるお墓のことをいいます。
また、樹木葬や納骨堂以外の永代供養墓では、合祀墓などがあります。
合祀墓とは、一つの墓標の下に複数の遺骨をまとめて納骨するお墓です。
合祀墓などの永代供養墓も墓石を建てる必要はないので、四十九日には間に合うでしょう。
お墓を建てる時期の注意点
実際にお墓を購入して建てるとき、どのような日取りが良いのか?実は縁起の悪い時期があるのではないか?と考える人もいると思います。
そのうような疑問に対する回答をご紹介します。
お墓を買うのにいい日
お墓などの大きな買い物はなるべく縁起のいい日にしたいと考え、大安を選ぶ人もいると思います。
ですが、大安は六曜の一つで、仏教には関係ありません。
特に浄土真宗の祖師である親鸞聖人は、人の運命は日の良し悪しによってではなく、自身の行い自業自得によって決まるというお釈迦様の教えから、日の吉凶を選ぶことはないとしています。
したがって、大安が吉日とは限りませんし、仏滅・友引が悪い日とも限らないため、気にすることはありません。
お墓を建ててはいけない年
「うるう年にお墓を建ててはいけない?」という俗説もありますが、現代においては問題ありません。
この俗説の始まりは江戸時代にさかのぼります。当時は旧暦を使用しており、うるう年は通常より1ヶ月長い13ヶ月ありました。
しかしお給料は12ヶ月分しかもらえないため、出費の大きい買い物は避ける風習がこのように広まってしまったのです。
現代ではうるう年も12ヶ月ですし、費用に余裕があれば気にしなくて良い風習と言えます。
墓地購入のポイント
お墓の購入時期にめどが立ったら、今度はそのお墓を建てる場所を決めましょう。
せっかく思いの詰まったお墓を用意できても、お参りしづらい環境に建ててしまえば足が遠のいてしまいます。
見学に行く際は、墓地を購入するときのポイントをおさえて、失敗しない墓地選びをしましょう。
立地
まずは自宅や今後お参りに来る人の家から近いことがポイントです。
アクセスが便利か、墓所まで坂道や階段が多くないかを確認してみるのも良いでしょう。
周辺環境
日当たりや風通しなども、屋外に建てられるお墓にとっては大事なポイントです。
木々が伸びたまま放置されていないか、害虫などが繁殖していないか等、定期的に人の手が入っているかどうかも重要です。
費用
墓地の管理形態は、大きく分けて3種類あります。
「寺院墓地」「民営霊園」「公営墓地」の順に費用がかかります。
「寺院墓地」は各宗派のお寺の境内や隣接する場所にお墓があるため、使用料や墓石代などとは別にそのお寺の檀家になるための費用やお布施が必要になります。
「公営墓地」は使用料や管理費が比較的安価になりますが、区画の申込みに制限があり、抽選になる場合もあります。
また、区画の広さにより結果的に墓石代がかかる場合がある点と、生前での墓地購入ができない所が多い点で注意が必要です。
「民営霊園」は公営に比べて費用はかかりますが制限は少なく、生前墓地購入が可能です。
お墓の購入には費用面がとても大きな比重を占めますので、まずは墓地や霊園の管理形態をチェックしましょう。
規格墓所と自由墓所
お墓のデザインにこだわる場合は、デザインに関する墓地や霊園の管理規定にも注意しましょう。
「規格墓所」とは墓地や霊園によって建てていいお墓の大きさ・高さ・形・デザイン等が決まっていることをいいます。
「自由墓所」とは特に形式は決まっておらず、自由な形でお墓を建てられる墓地や霊園のことです。
お墓を建てたい墓地や霊園が規格墓所なのか自由墓所なのかも重要なチェックポイントになります。
お墓の建て替え時期
墓石は常に自然にさらされているため、劣化の流れに逆らうことはできません。
墓石の耐用年数は、環境にもよりますが一般的に約50年~100年ほどと言われています。
「文字が読めなくなった」「表面剥離がありボロボロになっている」「墓石が傾いている、ずれている」などを目安に、建て替えを検討してみても良いかもしれません。
お墓を購入しない供養方法
お墓の購入にはたくさんの費用がかかります。一般的に墓石だけでも100~200万程度はかかると言われているため、捻出が難しい人もいるでしょう。
近年ではお墓を購入しない供養方法が人気になってきており、こちらでは墓石の購入が必要ない供養方法についてまとめます。
散骨
散骨は、粉末状にした遺骨を山や海にまく方法です。
「自然に還る」ことに重きをおき、著名人などで散骨を行う人も少なくありません。
ただし、遺骨をまいても問題ない場所、控えたほうがいい場所の区別が難しく、遺骨を粉末状にする行為も負担になるため、専門の業者に依頼する方が無難です。
手元供養
手元供養は、小さな骨壷と専用の仏壇などを使用し、自宅で保管・供養する方法です。
専用のスペースや仏壇の用意が必要になりますが、お墓参りに出向く必要もなく、いつでも故人を身近に感じれるメリットがあります。
ただし、いずれは納骨しなければならないので、それに向けて場所を検討しておく必要があります。
まとめ
お墓の購入時期に決まりはなく、終活を始めるタイミングで生前購入するのがベストです。
墓地や納骨方法など決めることはたくさんありますが、条件に合ういいお墓さがしができるよう今一度ご家族と話し合ってみてはいかかでしょうか。
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