お墓がない場合、遺骨はどうする?墓なしの供養を解説

  • 投稿日:2018/08/08
  • 更新日:2020/10/06
お墓がない場合、遺骨はどうする?墓なしの供養を解説

葬儀が終わって遺骨が手元にあるけど、お墓がないという場合はどうすればいいのでしょうか。

従来では新しく先祖代々の墓を建てることが一般的でしたが、近年では少子化や都市部への人口流出でお墓を取り巻く事情も様々。
お墓を建てても後継ぎがいない、お墓を建てるお金がないなどで、先祖代々の墓を持たない人も増えてきています。
そもそもお墓が必要ないという意見も聞かれるようになりました。

今回の記事では、一般のお墓がない場合の供養の方法や、お墓の必要性について解説します。

 

お墓の必要性

コラムお墓がない場合の画像2
お金のことや後継ぎのことを考えると、お墓を建てるのを躊躇する方も多いのではないでしょうか。

お墓はどうしても必要なものなのでしょうか。
ここでは、お墓の意味や役割を見ていくことで、お墓の必要性について解説します。

そもそもお墓とは何か

根本的には、お墓は遺体や遺骨を納めるという役割があります。
お墓とは、遺体や遺骨を葬り弔う場所で、古くは墳墓(ふんぼ)、墳瑩(ふんえい)とも言われていました。

「墓」という漢字の「莫(ばく)」は太陽が草むらに沈むさまを表していている会意文字です。
太陽が沈んであたりが暗くなるころの意味があり、死者を土、石などで見えなくして、ひっそりさせるという意味も込められています。

お墓は先祖や故人とのつながりを感じる場所

お墓は亡くなった故人や先祖の冥福を祈り、感謝をする場所です。
ご先祖様が子孫を守ってくれたおかげで今の自分があることの感謝を伝えます。

また、お墓があることで家族が集まる機会が生まれます。
お盆、お彼岸に離れた家族が集まり、故人の思い出話をすることが供養にもつながります。

現在では「先祖」の考え方は薄れつつありますが、顔を知っている故人については思い入れもあるでしょう。
お墓参りをすることで故人を思い出し、故人への思いを整理したり、故人とのつながりを感じることもできます。

「先祖代々之墓」を持つのは当たり前?

現在では、お墓は代々引き継いでいく家墓(いわゆる「先祖代々の墓」)が一般的です。
家の長男や長女だからお墓は引き継いで当たり前という意見も聞かれますが、歴史から見れば「家墓」は比較的最近始まった風習です。

日本でのお墓のはじまりは縄文時代から確認されます。
当初は土を掘って穴をつくり、そこに遺体をおさめる土坑墓(どこうぼ)と甕(かめ)や壺(つぼ)を棺(ひつぎ)として埋葬する甕棺墓(かめかんぼ)と呼ばれるお墓に死者を埋葬する習慣がありました。

以降、鎌倉時代で石塔などを建てるお墓が登場し、江戸時代では庶民も自分のお墓を持つようになりましたが、これまでのお墓はほとんどが個人墓です。

家墓の端緒となったのは、江戸時代に始まった「檀家制度」です。
江戸時代に徳川幕府がキリスト教を弾圧する目的で造られた制度で、特定の寺院に所属して葬祭葬儀をその寺院に任せ、代わりにお布施として寺院を経済支援するというものです。

明治時代になっても檀家制度は引き継がれたため、お墓は「家ごと」に埋蔵していく形、いわゆる家墓が普及しました。

このように見ていくと、「家墓」は明治から普及したもので、歴史は長くありません。
また、家墓が始まった理由も、幕府が政策のために始めた「檀家制度」が由来。
仏教など何らかの宗教に基づくものではありませんでした。

ですから、歴史的にみれば「お墓を代々家で守っていくこと」は当たり前ではないですし、家墓を守らなければ宗教の教えに反するということもありません。

お墓はなくても大丈夫?

結論から言えば、絶対にお墓を建てなければならないということはありません。
特に家墓について言えば歴史も長くない上、家で墓を守っていくことが何らかの宗教で定められているわけではありません。

ただし先述の通り、お墓は生きている人と、故人や先祖様と向き合う場になります。
遺された人たちが故人と新たな関係を作っていくために、お墓は重要な役割を果たしています。
遺族の中にはお墓を必要とする人もいるかもしれないので、お墓を持たないという選択は独断では避けた方が良いでしょう。

また、お墓について単に遺骨を収蔵する場所だと考えたとしても、お墓を持たなければ子どもや配偶者が自分のお墓を新たに探す手間も生まれます。

お墓は絶対に必要というわけではありませんが、お墓や故人の関係者とは慎重に話し合いましょう。

お墓がない家の事情

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お墓を持っていない家は、基本的には次男や三男の世帯です。
先祖代々の墓は、慣習的には長男が引き継ぎ、本家の構成員のみが納骨されていくためです。

また、お墓が遠いなどの理由で、すでに親の代でお墓をなくしている(墓じまい)ことも考えられます。

それでは、お墓を新たに建てない理由は何でしょうか。

お墓を建てるお金がない

新しくお墓を作るとすると、墓地永代使用料、墓石代、工事費、管理料などがかかり、これらを併せると全国平均で200万円くらいが相場と言われます。
どんなに安く抑えたとしても、100万円近くかかることがほとんど。
経済的に余裕がないと、新たにお墓が買えないということもありうるのです。

お墓がいらない

お墓を建てるということは、誰かに引き継いでもらう必要があります。

ですが、現在では親子が離れて暮らしていることも多く、お墓が遠方であればお参りに行くだけでも一苦労です。
また、お墓の管理の負担は墓参りだけにはとどまりません。
墓地に毎年管理費を納める必要がありますし、お寺のお墓であれば檀家の付き合いも引き継がなければなりません。

子どもに時間やお金を使わせてまで、お墓を建てなくてもいいと考える人が増えています。

後継ぎがいない

お墓を引き継ぐ子供がいなければ、お墓を建ててもやがて無縁墓になってしまいます。
親の納骨のためにお墓を建てても、自分の代でお墓を撤去(墓じまい)しなければならなくなります。
後継ぎがいない場合は、一般のお墓ではなく永代供養墓や散骨を選ぶことが多いでしょう。

墓なしの定番供養

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それでは、お墓を持たないなら遺骨はどうすればいいのでしょうか。
もちろん、適当な場所に埋めたり捨てたりすると犯罪になります。

ここでは、お墓を持たない供養の方法を紹介します。

「散骨」で遺骨を自然に還す

散骨は、遺骨を粉骨して海や山、空などにまいて供養する方法で、自然葬とも呼ばれています。

亡くなった人が生前に好きだった場所や思い出深い場所を選ぶことができ、大いなる自然に還りたいという願いが叶えられる埋葬方法です。

散骨に関して詳しい決まりや法律による規制はありませんが、私有地や生活圏内での散骨は思わぬトラブルになる可能性もあるので、最低限のマナー、節度を守ることが大切です。
また散骨に当たっては遺骨は2mm以下の粉末状にする必要があります。

国や地域によっては環境、景観の観点から散骨を禁止しているところもあるので注意が必要です。

メリットはお墓を建てる費用に比べると数万円から数十万円と安くすむことです。
デメリットは遺骨がないので亡くなった人の命日やお彼岸などでお墓まいりに行く場所がないということです。

「手元供養」で遺骨を自宅で保管

手元供養は遺骨を手元(自宅)に置いて保管することで、自宅供養とも呼ばれています。
手元供養に遺骨を全て保管するもしくは一部を保管する2つの方法があります。

一部を保管する場合には、遺骨をブレスレットやペンダントに入れたり、遺骨を使って宝石を作ったりするなどのメモリアルグッズにすることもできます。
また、納骨スペースがついている仏壇なども販売されており、家具やインテリアに調和する形で手元供養もできます。

メリットは、最低限骨壺があればできるため、費用が抑えられることと、亡くなった人の側にいられるという感覚を持つことができることです。
デメリットは手元に置いてある遺骨はいつか誰かが処分しないといけないということです。

お墓を建てずにお墓を持てる永代供養墓

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本当はお墓が欲しいけどお金や跡継ぎに不安がある
人は、永代供養墓を検討するのも一手です。
永代供養とは、墓地の管理者が、墓地が存在する限り遺骨を供養し続けてくれるという意味です。
値段は一般的なお墓よりも比較的安価で、後継ぎがいない人や費用を抑えたい人に人気です。

永代供養付きのお墓には様々な種類があります。

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屋内にお墓を持つ「納骨堂」

納骨堂とは、屋内にお骨を収蔵するスペースを設け、そこをお墓とする墓所です。
その形状から、ロッカー式やマンション式など様々なタイプがあります。
メリットは、費用が数万円から数十万円と新しくお墓を建てる費用に比べると安く、お墓掃除などのメンテナンスも不要という点です。
デメリットは、個別管理に期限がついている場所では、期限後に合祀されるという点です。
また、屋内のお墓ですから、建物の耐用年数が来た時の対応も気になります。

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木の下で眠る「樹木葬」

樹木葬とは、墓石の代わりに樹木を墓標に置き換えて遺骨を埋葬する方法です。
納骨室に遺骨を納めるものと、土に遺骨を還すものがあります。

樹木葬は遺骨を埋葬してそこに樹木の苗を植える方法と、1本の木をシンボルにしてその周辺に遺骨を埋葬する方法があります。

メリットは、石を建てる家墓よりも安価に納骨できること、また、種類を選べば自然に遺骨を還せるという点です。
デメリットは、個別の納骨期限が決まっているところだと、期限後に合祀されるという点です。

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家墓と同様に使える「レンタル墓」

レンタル墓とは、期限付きの家墓のようなお墓のことです。
見た目は一般的な家墓と同様なのですが、使用期限が決まっています。
期限後は遺骨が出され、墓地は管理者に変換されます。
出された遺骨は合祀墓に埋葬され、永代に渡り供養されます。
後継ぎに不安があるけど、今はとりあえずお墓が欲しいという人に人気です。

メリットは、遺族が一般のお墓のようにお参りできる点です。
デメリットは、期限内は家墓と同様お墓の世話が必要になることと、取り扱っている霊園がまだ少ないということがあります。

安価に抑えられる「合祀墓」

合祀墓は、全く他人の遺骨と混ざる形で一緒に埋葬するお墓です。
永代供養墓の中では最も費用を抑えることが出来る埋葬方法です。
メリットは費用が安いことや、お墓の掃除などが不要なことが挙げられます。
デメリットは、一度埋葬するとその後遺骨を取り出すことが出来ないことです。

まとめ

今回はお墓の必要性や、お墓がない家の事情、お墓がない場合の供養方法についてお伝えしてきました。

安心して供養ができる永代供養、散骨で自然に還す供養方法、手元供養で自宅に保管するなど、供養する方法は様々あります。

どのような供養方法を選択するかは自由ですが、残された家族にトラブルが起きないよう、生前に没後の供養方法について家族、親族ときちんと話合いをすることも大切です。

永代供養のお墓をお探しの方へ

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