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生前にお墓を建てるは縁起がいいの?生前墓が欲しい人必見

生前墓のイメージ1

「生前墓」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?

自分が生きている間に、お墓を買うというこの生前墓。
墓穴を掘る、という言葉もあるように、なんだか縁起が悪いような気もします。

しかし、実は縁起が良いとされているんです。
言い伝えだと、聖徳太子も生前墓を建てたと言われています。
加えて、実はお金に関しても嬉しいメリットがこの生前墓にはあります。

今回の記事では、生前墓の是非について解説します。

1.生前にお墓を買うのは縁起が悪いのか?

生前にお墓を買うと、あまり縁起がよくないという事を聞いたことがないでしょうか。
実際に、自分の死ぬことを考えていることでそうなってしまうのではないか、と心配するのは人間として当然でしょう。
生前にお墓を買うのは縁起が悪いのかどうかを紹介します。

1-1.長生きの秘訣?「寿陵」の起源

生前にお墓を建てることの是非について紹介したいのが寿陵という考え方です。
寿陵とは生前に建てたお墓を現わす言葉です。
この寿陵はもともと中国から伝わった考え方だと言われています。
もともとは、秦の始皇帝など、各君主がこの方法に倣ってお墓を建てていました。

中国では生前にお墓を建てると、その人は長寿になると考えられていたため、あの聖徳太子もそれに倣い生前にお墓を建てたと言われています。

さらにこの寿陵は長寿以外にも、家庭円満、子孫繁栄といった多くの幸福を呼び込むとされ大変縁起の良いこととして捉えられていました。

また仏教においても、生前に位牌や墓石を用意する、つまり生前にお墓を準備し冥福を祈る行為を逆修とし、寿陵と同じような意味として考えられています。

近年ではこれらの縁起のよい理由以外に、自らの没後に与えられる戒名ではなく、生前に戒名を受けたいという意志のあるひとが生前にお墓を建てるケースもあるようです。

その場合、墓石に掘られる名前は朱色となり、区別されます。

1-2.終活としての生前墓

生前墓を立てるのはしきたりや、縁起などの意味合い以外にも最近では終活のひとつとして必要とされてきています。

お墓を買おうと思ったときはそれなりに手続きや購入のフローが多い物です。
ですので、自身が逝ってしまったあとに、家族に負担を残したくないと断捨離を行うのと同じく、お墓も自分で選んで購入してすこしでも家族の負担を減らそうという考え方が徐々に広まりつつあるのです。

そう言った面でも生前墓は良いとされています。

2.お墓を生前に購入出来るか?

生前にお墓を購入することに関して、縁起から考えても、実利的にもよいということが解りました。
しかし、そもそも自分がまだ元気なのにお墓を購入出来るのかどうかというのは以外と知らないものです。
生前にお墓を買うときの注意点を紹介いたしましょう。

2-1.生前に購入出来るかは場所による

生前墓を建てるときに注意しなければならないのは、場所によっては生前墓を受け付けていないということです。
この傾向は公営墓地などに多いようです。
その理由は、やはり公営の場合その費用が安いので人気があるためです。
ですので、初めから募集要件の中に、遺骨が手元にある人、と条件が添えられていることが多いようです。
また、遺骨が手元にあっても、抽選での納骨になる場合もおおいようです。
ですので、公営の墓地、霊園、納骨堂といったような場合には生前墓を建てるのが難しいと思っておいた方がよいでしょう。

しかし、遺骨がある場合はその限りではないのでお墓の引っ越しを行うような場合での生前墓の建設であればその限りではありません。

2-2.生前に購入できる条件

基本的に、既に書いたように民営の墓地、寺院などが対象になります。
公営の墓地は生前墓を建てられるか確認してみるのが良いでしょう。
また、寺院等の経営している墓地、霊園、納骨堂を利用する場合には、その宗派への改宗が求められる場合があります。
お墓の制度には檀家制度というのがあり、そのお寺の檀家となることで供養を行ってくれるのです。

しかしながら、最近ではこの檀家制度も薄まりつつあり、寺院等が運営をしているお墓のなかでも宗派を問わない霊園、墓地が増えてきています。

ですので、契約をする前に、そのお寺にそれらの確認を取るようにしたほうがよいでしょう。

民間の場合には宗派の条件はあまり厳しくないですが、区画の整理がある場合があります。最近ではそこまで強くないですが、契約前に確認をしておく必要があるでしょう。

3.生前墓を買った場合はどうなる?

お墓を買った人であれば知っていると思いますが、お墓を購入すると手続き以外にも、宗教的な行事や、その後の監理など意外とやることが多い物です。
しかし、まだ遺骨の入っていないお墓の場合、それらはどうなるのでしょうか?

3-1.まだお骨はないけど開眼法要が必要?

建設した生前墓の場合、開眼供養はしなくても大丈夫だとは言われています。
しかし、できればした方がよいでしょう。
この開眼供養というのはお墓への入魂式ともいわれます。
仏教ではこの開眼供養を行う前の墓石というのはただの石ということになっています。
またお墓に限らず、仏像や、仏壇、仏画、卒塔婆、位牌、石塔といったものは全てこのような儀式を行うことで始めて魂を迎え入れることが出来るようになるのだそうです。

墓石は、お坊さんにお経を唱えて貰うことで仏塔となり、仏のいる浄土と同じになるのだそうです。

実際に生前墓の場合は時期に決まりはありませんが、この儀式を行うことでご先祖様との絆も生まれ「先祖代々」のお墓になるとされています。

これらの概念は宗派によって微妙に違うので菩提寺などに確認してみることをおすすめしますが、出来れば開眼供養を行ったほうがよいでしょう。

3-3.管理費はどうなる?

生前にお墓を買った場合は、遺骨を納骨していなくても管理費を支払っていく必要があります。
管理費は基本的に年払いです。
民営の霊園であれば年間5,000~10,000程度、寺院墓地であれば年間10,000~20,000円程度が相場です。

また、寺院墓地の場合は、お寺にお墓を建てた時点で檀家の付き合いを始めなければなりません。
お寺の檀家になると、お葬式や法要はそこのお寺のお坊さんにお願いする必要がありますし、法要などの行事や都度のお布施の支払いなどがあります。

4.生前墓を建てるメリット

お墓を生前に建てることで、長生きするなどの縁起が良いという話はしましたが、縁起だけで実際に高いお墓をさっさと建てられるひとは少数派なのではないでしょうか。
しかし、実は生前にお墓をたてると多くのメリットがあるので、紹介していきましょう。

4-1.デザインを決められる

生前墓のメリットの一つとして、お墓のデザインを決められるということがあります。
お墓のデザインは普通であれば決めることが出来ません。
しかし、この生前にお墓を買うことでお墓のデザインをこと細かに決めることが出来ます。
お墓を建てるときに決めなければならないことは以下のようになります。

・デザイン
・費用
・場所
・場合によっては埋葬方法

お墓のデザインは最近では実に多岐に渡るデザインが流通しています。
宗教、宗派の垣根を越えて故人や家族の意向の詰まった個性的なお墓があります。
それだけではなく、墓石自体を使う、使わないといったことや、様式、和式のジャンルもあります。
それらのお墓をどういった形にするかというのを決められるのは生前墓だけです。

また、最近では分骨して骨を分け、一部か或いは全てを散骨して自然に還すという埋葬方法もあります。

そのような自分の最期、没後のありかたを指定出来るのは生前墓だけのメリットです。

4-2.税対策

寿陵を建てるメリットのひとつに節税になるというのがあります。
没後、その人の持っていた財産は家族に遺産相続されるのが普通です。
ただし、お墓については法律上「祭祀財産」という扱いになり、一般の財産とは異なります。

祭祀財産は家の祭祀に関わるものが対象になり、相続税がかかりません。
なので、お墓を建てることを見越し現金として持っているよりは、先にお墓を建ててしまった方が、相続税の対象額が減ります。
自分の財産の総額が相続税控除の対象になるようであれば、お墓を買っておいた方が少しでも節税になります。

どちらにしろお墓を建てることが決まっているならば、生前に建てた方がよいというのはその点にあります。

もしお墓を建てる予定でお金を持っているひとはぜひ生前墓の選択肢も考慮しておく必要があるでしょう。

4-3.後の負担を減らせる

生前墓を建てるメリットとして考えられるのは、家族の負担を減らすことが出来るということです。
普通、故人が亡くなってからは以下のような流れで1ヶ月は費やすと言われています。

・葬儀
・墓地の選定
・墓石の選定
・契約
・デザイン選定
・施工
・納品

これから高齢化社会が進んで多死社会に突入すると、墓地が墓石などが容易に見つからないといったことも起こると言われています。
実際に、どんな場所でお墓を建てるのかを現地に見に行ったりもするでしょう。
その環境によって墓石の選び方も変わってきます。
墓石は300種類以上あるとも言われていますので選ぶのも大変です。
通いやすさや周囲の環境を確認したりもします。
ですので生前墓を建てておくことで安心する事ができます。
生前墓であれば完成を確認することも出来ます。

生前墓であれば家族が請け負うであろうこれらの負担を解消あるいは減少させることが出来ます。
自分の没後家族への負担を掛けたくない場合に考えたいですね。

5.まとめ

今回は最近話題になっている生前墓について紹介をしてきました。
最後にもう一度そのポイントをまとめておきましょう。

・生前墓は中国で寿陵と呼ばれ縁起の良いものとされていた。
・生前墓は終活としても人気がある
・生前墓は公営墓地などでは受け付けていないこともあるので注意が必要
・生前墓は自分でお墓を選べたり、相続税の節約になるというメリットもある
・生前墓はお墓なので開眼供養やお墓参りもいくのが好ましい

自分の最期の活動として注目を集めている生前墓。
実質的メリットも、長生きするという縁起もあるので是非、利用してみてはいかがでしょうか。