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遺骨を加工してできる宝石やアクセサリーには何がある?

遺骨で作る宝石のイメージ-1

遺骨アクセサリーというのを皆さんはご存じでしょうか。
遺骨を加工して、宝石などに変えアクセサリーにしたてる新しい供養方法です。
しかし、遺骨を加工するって何かの法律に引っかかってしまいそうですよね?
それに遺骨と言えど、故人の一部ですから何か良からぬことなのではないかと心配です。
今回はそんな問題と一緒に遺骨アクセサリーについて紹介していきましょう。

1.遺骨アクセサリーとは

遺骨アクセサリーとは遺骨を加工してアクセサリーの一部としたものです。
遺骨を砕いてアクセサリーの一部に収容するタイプと、遺骨自体を化学的に加工して宝石などに変えてしまうタイプがあります。

1-1.手元供養の一種

遺骨を加工し、アクセサリーとして手元におく理由は、ひとつの供養にあります。

それまで私達の供養と言えば、一家のお墓に遺骨を埋葬し、お墓参りをするというものが一般的でした。
しかしながら、近年の高齢化や、都市一極集中の傾向を受け、容易に地方のお墓へのお参りが出来ない現状もあり自宅での供養という考え方が出始めました。

その手段として遺骨を骨壺に入れ仏壇で供養する方法や、遺骨をプレートに加工し庭で供養するといったものがあります。

そんな手元供養と呼ばれるジャンルの一端を担うのがこのアクセサリーです。
アクセサリーにすれば自宅に置くだけでなく、外に出歩くときも身に付けることができます。

1-2.遺骨を加工する場合の法的立ち位置

遺骨を加工するのにかかる法律は墓埋法という法律です。実際に、遺骨を埋葬する時に、遺骨を加工してはいけないとい法律はこの墓埋法では規定されていません。

その理由としては、遺骨を加工するという概念がそれまでなく、想定出来なかった為に法整備がされていなかった為にあります。

一方で、死体を損害してはいけない規定というのは存在します。その内容は刑法190に該当しますが、法務省はこの遺骨の加工については「それが葬送の為の祭祀として節度をもって行われる限り問題はない」という見解を示しているとされ、現在でも多くの利用者のいる人気のサービスとなっています。

1-3.遺骨を持ち歩くのは縁起が悪い?

しかし、法的な問題を解決したとはいえ実際に遺骨を加工し身に付けるということに抵抗感のある人は少なくないはずです。
その理由には以下のようなことが考えられています。

・故人への影響
・身に付ける事での影響

遺骨の加工アクセサリーは、遺骨の一部を加工して政策されるのが一般的です。
分類としては遺骨を分ける分骨の一種とも言えます。
分骨は仏教的観念では基本的にタブーとはされておらず、寧ろお釈迦様の遺骨も各寺院に納められているくらいなものです。

しかしながら、遺骨は故人そのものという一般社会での認識は根強く、その故人が上手く成仏できないのではないかという懸念もあるのです。
また、身に付けることでいつまでも故人への依存が抜けず現世を生きる我々にも前向きな視点を見失わせるリスクを懸念する声も少なくありません。

どちらの問題にしても精神的な問題をもとに発生した考え方ですが、どちらも実際には根拠がなく、遺骨の加工は問題ないとされています。

遺骨は故人そのものではなく、故人はすでにその遺骨から旅立ち、次の生を受けるために歩み始めていると考えられています。

また、その故人を感じることの出来るアクセサリーによる依存の問題にしてもひとそれぞれ境遇が違い、依存がそのまま悪い事へと繋がるわけではないので一概に悪い事ではないと考えられています。

2.遺骨アクセサリーの種類

遺骨のアクセサリーには、遺骨をそのまま収容できるものと、遺骨を宝石に加工したものを用いるものがあります。
代表的なアクセサリーには、ペンダントや指輪があります。

2-1.メモリアルペンダント

遺骨の加工アクセサリーの中でもメジャーなのがペンダントです。
その種類には宝石を使うものと、遺骨そのものをペンダントに納めて利用するものとに大別することが出来ます。

宝石などに加工した場合にはその宝石の色合いや、輝きがよくとても好まれるアクセサリーになっています。
同様に遺骨そのものを納めるタイプのアクセサリーの場合は、そのボディに故人の名前などを彫り込み、よりメモリアルな仕上がりになって人気になっています。
しかし注意が必要なのは、遺骨アクセサリーでも、遺骨をそのまま使う場合には、湿気に注意する必要があることです。
遺骨は湿気に弱く、まれにカビが生えることもあるので、利用するときは注意しましょう。

2-2.指輪

遺骨のアクセサリーの中でもペンダントに次ぐ人気を誇るのが指輪です。
ペンダント同様に、指輪においても遺骨を宝石に加工した製品が好まれる傾向にありますが、中には遺骨そのものを樹脂加工して指輪に埋めこむタイプの製品も好まれています。

3.遺骨で作れる宝石:ダイヤモンド

遺骨を宝石に加工するときの定番と言えばダイヤモンドです。
ダイヤモンドは炭素からなるため、遺骨に含まれる炭素を用いて、かなり前から加工が行われてきました。

・ダイヤモンドの作り方

遺骨をダイヤモンドに加工するには高温高圧法とよばれる特殊な加工を施すことで実現します。

まず、遺骨から科学的な物理処理を施し炭素を抽出します。これに熱加工を行うと黒鉛へと変換していきます。

その後、金属と抽出した黒鉛を封入したセルを5万気圧以上、かつ、1300度以上の高温高圧状態に置き核を投入することでやがて核に黒鉛が集まりダイヤモンドの原石が生成されるという仕組みになっています。

ここからさらにカットと研磨を行う事でアクセサリーに使用出来る綺麗なダイヤモンドに変化します。
参考:http://www.algordanza.co.jp/production.html

3-1.ダイヤモンドの色や加工例

ダイヤモンドは、その輝きの美しさを活かすアクセサリーが主流です。
特に女性の好むネックレスや、指輪、イヤリングといったアクセサリーは人気です。

カットもブリリアントカットと呼ばれる円形に近い一般的なカットから、プリンセスカットと呼ばれる正方形のカット、アッシャーカットというオランダ式のカットなど多彩です。
最近ではハートにカットする方法なども欧米では人気のようです。

3-2.ダイヤモンドの相場

ダイヤモンドの相場は0.1カラットで30万円前後、1カラットで300万、2カラットで400万円前後します。
また、同じダイヤモンドでも色や大きさ、カットの仕方で値段は変動します。
さらに、アクセサリーに加工する場合には、その加工代金もかかる為注意が必要です。
アクセサリー作成前に見積もりを出して貰える筈なのでしっかりと確認しましょう。

4.遺骨で作れる宝石:麗石

麗石は、遺骨から作る人工宝石です。
他の宝石とは異なり、透明度がないのが特徴です。

4-1.麗石の作り方

麗石の生成方法は、粉砕した遺骨を特殊な石にする成分と一緒に溶融していき、その後に冷却することで結晶かさせることで宝石にする事が出来ます。

この麗石のメリットは結晶化させ生成させるので割れてしまった場合にも再度生成する事が出来るという点にあります。
さらに、その強度もダイヤモンドと同じくらいあり、丈夫だということです。

4-2.麗石の色や加工例

麗石は透明度のない石です。
ダイヤモンドや、サファイヤといった宝石より、幅広い形のアクセサリーに活用されます。
アクセサリーとしては最近流行の数珠に加工したり、勾玉に加工したりしてブレスレッド、ペンダントとして利用されるなど、他の宝石にはない加工が目立ちます。
勿論、指輪やペンダントのようなスタンダードなアクセサリー加工も出来ます。
それ以外にも、アクセサリーとは異なりますが、クラッシュ状にしてガラスの器に入れたオブジェや、プレートにして供養するといった方法も人気です。
また、そのまま数珠として利用されることもあります。

4-3.麗石のアクセサリーの相場

麗石の相場は、加工した内容によって変わってきます。
数珠状のブレスレッドだと、組み合わせる他の石との兼ね合いもありますが、15万円前後からという相場になっています。
指輪も同様に15万円前後から石の大きさなどに合わせ値段の上乗せがあります。
ピアスやイヤリングなど麗石部分が大きい場合は30万円近くすることもあります。

5.遺骨で作れる宝石:真珠

真珠は、アコヤ貝などの貝に核を挿入し、核に貝が生成する成分を沈着させていくことで生成されます。
遺骨から真珠を作る場合は、核に遺骨を混ぜます。

5-1.真珠の作り方

真珠を作るという方法も最近では人気のサービスのひとつです。
真珠の作り方としては特別なことはなく、貝に核を入れ養生、沖出し、監理、浜上げという養殖真珠の工程を行います。
この時に挿入する核に遺骨を含ませることでメモリアルアクセサリーとして仕上げていくことになります。

また、業者によっては真珠の生成自体には遺骨を使わず、真珠に穴を空け、その中に遺灰をローとで流し込む方法でアクセサリーを作る方法もあります。

5-2.真珠の色や加工例

真珠を使ったメモリアルアクセサリーにはブレスレット、イヤリング、ネックレスなどのスタンダードのものから、インテリアや、供養に使えるプレートなどに加工することもできます。

5-3.真珠の相場

真珠の相場は、企業によってさまざまですが、いのり真珠として真珠を生成している有限会社アッシュオンでは30万円で3粒から18粒前後を作ってくれます。
核が特殊なため、アクセサリーとして加工もしてくれます。

真珠に遺灰を詰めるタイプの大野屋ではブレスレット2万9800円、リング2万3千円、ネックレス2万円としています。

6.遺骨で作れる宝石:サファイヤ

サファイヤは本来、遺骨から作ることは出来ませんでした。
しかし最近では、遺骨のカルシウムから特殊な技術を用いて、サファイヤに加工することができるようになりました。

6-1.サファイヤの作り方

サファイヤの加工については一部の業者が特許を取得し、遺骨をサファイヤの宝石に加工する技術を駆使してメモリアルアクセサリーとして提供しています。
色もサファイヤとして定番の青だけでなく、赤みの持った宝石に仕上げたりすることも出来、大変人気のあるサービスとなっています。
作成する場合も、少量の遺骨から出来るので、実際に埋葬する遺骨から手元供養用に一部を使用して作成することが可能です。
量でいうと、だいたい小指2本分程度とされます。

6-2.サファイヤの色や加工例

サファイヤのメモリアルアクセサリーは、その宝石部分を中心としたアクセサリー加工が施されます。
主に指輪、ネックレス、ピアスといったものが主流になっています。
それぞれ、故人をモチーフにした形のアクセサリーに遺骨で作成した宝石をはめこみます。
業者によっては、故人のアルファベットを象ったシルバーアクセサリーに仕上げたり、メッセージをレーダーで彫り込むというった加工も可能です。

6-3.サファイヤの相場

サファイヤの相場は、宝石のカラットに合せて値段が変化します。
0.1カラットで10万円前後、0.3カラットで20万円から30万円、0.5カラットで30万円から50万円と幅が開いてきます。
また、ここに写真の加工や、別の加工を組み込みオリジナル度を増していくにつれ値段も上がっていくようになっています。

7.遺骨で作れるアクセサリーのメリット

遺骨から宝石やアクセサリーを作るメリットにはどんなものがあるでしょうか。
お墓とは異なる供養のメリットを紹介します。

7-1.自宅で供養出来る

自宅で供養ができるというのが、ひとつ遺骨アクセサリーにあるメリットになります。
実際にお墓を持つ持たないを別にしても、高齢化のすすむ現代において自宅で供養できるというアクセサリーや、遺骨製品の需要は高まっています。

また、お墓を持つ際、掛る費用というのは大きく、その費用が抑えられるというのも注目されているポイントであります。
宗教への関心が薄まっている中で、お墓を持たず、自分の家で供養をするという考えが広まる中で遺骨をアクセサリーにして自宅で供養するという方法は今後も拡大する傾向にあるとされています。

7-2.宗派を問わず供養出来る

宗教を問わないというのも、遺骨アクセサリーのメリットのひとつと言われています。
お墓を持つ場合、そのお寺の檀家にならなければならない場合があります。
また、供養の方法についても、檀家の方法に倣う必要があります。

実際に宗教への関心が無い場合、抵抗がないひとも多いですが、宗教への関心が薄く、自由に供養したい人も多いようです。
その場合に、宗教の枠にとらわれない、手元供養は人気が出始めている供養方法です。

7-3.ペットの供養にも人気

また、宗教の枠が関係のないペットの供養においても人気が出ています。
ペットのお墓を用意するのが大変だったり、生前と同じく自宅でペットとともに過ごしたいという願いがある場合、何らかの手元供養がペットの為に行われます。
宗教の縛りのないペットだからこそとも言えるかもしれません。

8.まとめ

今回は遺骨で作れるアクセサリーについて紹介をしてきました。
遺骨で作れるアクセサリーについて今一度ポイントを整理しておきましょう。

・遺骨アクササリーは手元供養の一種である
・縁起が悪いとされていたが、実際には根拠がなく宗教的にも問題ないとされる
・法律的にも遺骨を加工することは現段階で問題ない
・遺骨アクセサリーはダイヤモンドやサファイヤと人気の宝石がある
・ネックレスや、指輪に加工することができる
・今後も手元供養として受容が拡大していくと思われる

以上が今回のまとめです。
故人は大事な家族です。いつまでも一緒にいたい、忘れたくないというのが人間の心です。
今後もそんな想いからサービスの拡大が見込まれます。是非、故人を想い興味があれば、試してみるのもよいかもしれません。