お墓用品一式を紹介!花立やろうそく立てはどこで買う?

お墓用品一式を紹介!花立やろうそく立てはどこで買う?

お墓を新たに建立した人にとって、お墓用品に何があるのかはほとんどの場合未知の領域でしょう。
また、お墓を建てたときはセットで周辺のお墓用品も買ったけど、いざ取り替えるとなるとどこで買えばいいのかも分からないのではないのでしょうか。

今回の記事では、お墓にはどのような用品が必要で、そしてそれらはどこで購入することが可能なのか、という点について解説します。

お墓に常に置くお墓用品には何がある?

まずお墓に常におく必要がある備品を挙げていきましょう。

ろうそく立て

仏教では、燈明は人間の心の煩悩を取り除くとされており、お供えされます。
燈明は、灯篭があればそれに火をつけますが、最近では灯篭を建てるほど大きなお墓を建てる人は少なくなりました。
なので、たいていの場合は、ろうそくに火をつけてお供えし、それを燈明とします。

据置型のロウソク立て

置くだけで簡単に設置できるものです。
持ち運びができるので、自宅で仏壇に設置し、墓参の時にはお墓に持っていくことが可能です。
また法要など、多くの参列者がある場合に固定のろうそく立てだけでは足りないこともあり得ます。
その場合の予備としても便利です。価格はだいたい2,000円程度です。

囲いがあるタイプのロウソク立て

屋外にあるお墓の場合、ろうそくの天敵は風です。
しかしステンレス製の囲いがあるろうそく立てであれば風を防げるので、ろうそくの炎が消えにくいというメリットがあります。
ただし墓石の色によってはステンレスの金属の色に違和感があったり、炎ですぐに内部がくすんでしまう欠点もあります。

扉付きのロウソク立て

ろうそくを立てるのにもしっかりとした重厚さと荘重さが欲しい場合、扉がついた御影石製のろうそく立てがふさわしいでしょう。
荘重なだけではなく、固さと安定感もあるので、風雨に強く、倒れたりしません。
また扉には耐熱ガラスが埋め込まれていますから、ろうそくに炎をつけて扉を閉めてしまえば、燃え尽きるまで炎が続き、それを外から拝むことができます。
価格はおおむね40,000円です。

花立

お墓には花がつきものです。
諸説ありますが、仏教では、自然の厳しい環境に耐えて咲く花の姿が、修行する僧侶の姿に重ねられるため、お供えにも用いられるといわれています。
キリスト教の場合もお花は供えます。
ただし、神道の場合は、正式には花ではなく榊のみを供えます。

花立には以下のような種類があります。

ステンレス製の花立

ステンレス製の花立ては、軽くて丈夫であり、水洗いをすれば簡単に汚れが取れるメリットがあります。
ただし自立は難しいため。多くの花を生けたり、背丈の高い花を入れると倒れてしまいます。
価格はおおよそ3,000円程度です。

プラスチック製の花立

プラスチック製の花立ては、価格的に手が届きやすいのが最大のメリットです。
ただし材質が軽いため、少し重い花弁の花の場合はすぐに倒れてしまいます。
またプラスチックはステンレスなどに比べて劣化が早いため、割れたり、水漏れがしないかを定期的に確認する必要があります。
価格はおおよそ1,500円程度です。

花立のサイズ

花立は、多くの場合、花の大きさに対応できるように、だいたい4種類のサイズが用意されています。
具体的には以下のようなものです。
金額は、ステンレス製の場合の相場です。

・85×100mm:約3,600円
・95×115mm:約3,600円
・95×130mm:約3,800円
・95×145mm:約4,000円

余裕があれば交換用のものを用意する

花は季節によっても変わりますから、その大きさも変化します。
それらに対応できるように、花立は複数の大きさのものを購入しておいて、花の種類と大きさ、背丈によって交換してもよいでしょう。

線香立て

香りは火以上に仏教には縁深いものです。
平安時代に、高僧が亡くなる際にどこからともなくかぐわしい花の香りが漂ってきた、という記録もあるほどです。
またそれが時代を経て、香りは故人の食べ物という表現もされるようになり、お線香で焚く香りが、故人や先祖にとって供物以上の供養になるという考え方が生まれています。
ですからその線香を立てる線香立ても、仏式のお墓には必須の備品です。

なお、キリスト教や神道の場合は線香はお供えしないため、不要です。

線香立ての種類

線香立ての材質は陶器製、ステンレス製、石製など様々です。
また線香立ての立て方も墓石の台座や香炉に落とし込む形式のものと、据え置き型のものがあります。
費用はだいたい1つ2,000円前後です。

香皿、水皿

仏式でのお墓参りの際は、五供を供えるとされています。
五供とは、香、花、水、燈燭(とうしょく)、飲食(おんじき)を指します。
特に新鮮な水は、故人や先祖、あるは仏にとって、人間と同様に必要なものなので、常に新しくて冷たい水を供えることが重要です。

お墓の場合はお墓の両側の花立ての間にある楕円形のくぼみに水を注げばOKですが、そのくぼみがない場合は、水を入れる容器を用意する必要があります。
それが香皿、水皿と言われるものです。
水なのに香というのは変な気もしますが、冷たくておいしい水は香水と言われるように、清澄でかぐわしい香りがするとされているからです。

水皿の色や形、大きさなどには規定がありません。
したがって墓の大きさや、水皿を置く場所のスペースを考えて購入すればよいでしょう。
またあえて水皿を購入しなくても、普通の湯呑で水を供えてもOKです。
ただしその湯呑が陶器やガラス製の場合は、何かの拍子で倒れて割れてしまう危険性があるので、お参りが終わったら持って帰るか、水を空けて墓の隅に伏せて置いておいた方が無難でしょう。

水皿を購入する場合、ステンレス製であればだいたい2,500円程度です。

卒塔婆立て

卒塔婆とは故人の冥福を祈る文言を記した板のことで、法要などがあるたびに追加して作成し、墓の背後に立てるものです。
仏式のお墓の場合のみ付けることがあります。

卒塔婆の長さは1.5mから2mあるので、その長さでも倒れないようにするために、しっかりした卒塔婆立てが必要です。

通常は墓石を建立する際に合わせて石材店が石材製の卒塔婆立てを建立しますが、その卒塔婆立てだけでは足りない場合などは、別途購入した卒塔婆立てを用意する必要があります。
販売されている卒塔婆立ては、主にステンレス製で、価格は15,000円前後です。
ただし墓地によっては、高さや大きなの規制がありますから、購入前に墓地の管理者に確認しましょう。

お墓参りに持っていく用品には何がある?

このように墓自体の備品にもいろいろとありますが、さらに墓参時に持参が必要な備品もかなりあります。ここでは続いてその墓参に持参するべき備品を挙げていきます。

数珠

数珠の玉の数は108個連なっています。人間の煩悩の数と同じです。
数珠の玉の1つ1つを確認しながら経をあげることで、その煩悩から解放されていくという考え方があるので、108個の玉が連ねられているのです。

したがって、本式の数珠は玉が108個なのですが、最近では使いやすさや手入れのしやすさから玉の数が108個に満たない略式数珠も出回っています。

宗派によっても数珠の扱い方は異なりますが、基本的には仏式のお参りには必須のグッズですので、墓参時には必ず持参しましょう。
また忘れてきた場合に、数珠を他人と貸し借りすると、良いにつけ悪いにつけ、持ち主の念が借りた人に移ってしまいますので、貸し借りはやめておきましょう。

線香

線香も、仏式のお墓参りには必須のものです。
厳密にいうとお供えする本数は宗派によって異なりますが、お墓参りの場合は束のまま付けてしまっても良いでしょう。

花も墓参には必須のものです。
一般的には墓参時の花というと菊を思い浮かべますが、特に菊でなければならないという決まりはありません。
ただし、バラなどのトゲがあるもの、ユリなどの香りの強いもの、派手な赤色のものなどは不向きだとされています。

ろうそく

ろうそくも墓の不浄を払うためには必須の持参物です。
これも1本ではなく、墓の左右に立てるので2本以上は持参しましょう。

ライター

線香に対しても、ろうそくに対しても火をつけるうえではマッチかライターが必要です。
マッチは火が消えやすく、また燃えカスの処理に困りますから、できればライターの方が便利でしょう。

掃除用品

墓は霊園に管理料を支払っているからと言って墓域の掃除まではしてくれません。
掃除は個々の家族のするべきことなのです。
また、汚れがひどくなると自分できれいにするのは厳しくなってくるので、折角お参りに行った際には、合わせて掃除もしましょう。
掃除グッズには以下のようなものがあります。

・ほうき
・ちりとり
・スポンジ
・ごみぶくろ
・手桶
・ひしゃく
・軍手

このうち手桶とひしゃくは寺院や霊園での貸し出しがある場合が多いです。

供物

墓参時には故人が好きだった食べ物や飲み物を供えて故人の霊を慰めてあげましょう。
一般的には、春の彼岸にはぼたもち、秋のお彼岸にはおはぎを供えることが多いですが、こだわる必要はありません。

ただし食べ物を屋外に置いて帰ると害獣や害鳥のえさになってしまう可能性があるので、墓参が終わったら持って帰りましょう。

しかし地域によっては供物を持って帰ると、そこに死者もついてきてしまうという考え方をしているところもありますので、そういう場合は、その場で食べてしまいましょう。

お墓用品はどこで買える?

以上のようなお墓用品はどこで買えるのでしょうか。
それは以下のような実店舗、またはネット店舗で購入することが可能です。

・仏具専用通販サイト
・Amazonなどのショッピングモールサイト
・ホームセンター
・仏具店

仏具店は品揃えが豊富で、価格は比較的高めの傾向があります。
ホームセンターで簡単にそろえてしまっても良いでしょう。
また、豊富な種類の中から安いものを選びたいのであれば、ネットで買うのも一つです。
趣向に合わせてお墓用品を探してみましょう。

まとめ

改めて、お墓用品にはどんなものがあるかを解説してきました。
お墓周りの備品やお参りに持参するものを一つとってもそれぞれに意味があります。
お墓用品は仏具店やホームセンターなどの実店舗や、ネット通販でもそろえることができます。

せっかくお墓を建てたなら、備品もお参りに持っていくものも一通り用意して、末永く供養したいものです。