お墓は必要?いらない?お墓を持たないとどうなるかを解説

  • 投稿日:2019/07/18
  • 更新日:2021/11/26
お墓は必要?いらない?お墓を持たないとどうなるかを解説

自分の家にお墓があることも、そして家族や自分が亡くなったらそのお墓に埋葬されることも当たり前だと思っていませんか?
しかし今その価値観が大きく揺らぎつつあります。お墓は本当に必要なのでしょうか?

今回の記事では、お墓とは何か、そしてそれは必要なのかということと、お墓の意味と供養方法の種類について解説します。

お墓は必要?お墓の基礎知識

まずそもそもお墓とは何なのでしょうか。そしてお墓は必要なのでしょうか。

お墓とは何か?

お墓の定義は「遺体または遺骨を納めて故人を供養する構造物」ということです。

とはいえ日本においては、たとえば遺骨を自宅の庭に埋葬してそれがお墓だということが通用するかというとそうはいきません。
日本では「墓地、埋葬等に関する法律」で、遺骨は市区町村の許可を得た墓地にしか埋葬することができないのです。
したがって、定義を補足するならば「市区町村の許可を得た場所に建っている、遺体または遺骨を納めて故人を供養する構造物」だと言えるでしょう。

お墓の構造はまず墓石が建っていてその地下に納骨室があります。
そしてそのお墓を中心に墓域があり、周囲と区切るための外柵によって囲まれています。
墓域には、埋葬されている人を一覧にした墓誌や、故人の霊を慰めるための五輪塔などが建てられることもあります。

もっと大掛かりなものとしては、故人の身分が高い場合には、お墓自体をお寺や神社にするケースもあります。

したがって、遺骨は原則としてお墓にしか埋葬できません。ですので、遺骨を埋葬する以上はお墓は必要なものなのです。

お墓の種類には何がある?遺骨の埋葬方法での違い

お墓にはどのような種類があるのでしょうか。

一般墓

墓石のお墓のイラスト

最も多いお墓の形式は一般墓と言われるものです。
墓石を建てて代々引き継いでいくタイプのもので、跡継ぎいてかつ近くに住んでいれば、後代で新たにお墓を買う必要がなくなります。

購入時の費用相場としては150-200万程度です。
一回の出資としては高額になりますが、合祀墓などとは異なり、人数を多く納骨すればするほどコストパフォーマンスは良くなります。

永代供養墓

集合個別式永代供養墓のイラスト

永代供養墓とは、遺族の代わりに墓地管理者であるお寺が供養をしてくれるお墓です。
お墓の供養やお世話を委託できるので、跡継ぎが不要です。

永代供養墓には、合祀墓、納骨堂、樹木葬などがあります。

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合祀墓

合葬墓・合祀墓のイラスト

他の遺骨と一緒くたに埋葬されるお墓です。
石塔のようなものの下や、墓石でできた小屋のようなものの中に遺骨を入れていきます。
費用は安価に抑えることができ、相場は5-30万円/1人程度です。

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納骨堂

納骨堂のイラスト

お墓というと地面の上に墓石を置いたものが思い浮かびますが、そうではないものもあります。
納骨堂はその1つで、寺院の敷地内あるいは全く別の場所に建てられる、遺骨を納めることだけを目的にした建設物のことです。

納骨の形式は、建物の壁やパテーションを棚にしてそこに骨壺を納める棚式や、棚ではなく扉のついたロッカーのようなところに納骨するロッカー式、お参りしない場合は遺骨は奥の倉庫の納められていて、お参りの際に機械で奥からお参りスペースまで遺骨を運んでくる機械式などがあります。

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樹木葬

樹木葬のイラスト

もう1つの墓石を持たない埋葬方法は「樹木葬」です。
樹木葬は市区町村の許可を得た墓地内に1本のシンボルツリーを植え、その周囲に遺骨を埋葬する方法です。

市区町村に許可を得た場所と言っても、一般の霊園と変わらない場所である場合も、自然の環境がそのまま残っている里山の場合もあります。さらには埋葬方法も、遺骨をそのまま土葬するものと、骨壺のまま埋葬する方法があります。

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お墓がないとどうなる?

では死後にお墓がない場合はどうなるのでしょうか。

遺骨を埋葬できない

お墓が無いので当然遺骨を埋葬できません。
遺骨は散骨で供養することになります。

散骨は粉末状にした遺骨を、海や山に撒く埋葬方法です。

具体的には沖合の海に遺骨を撒く「海洋散骨」、近隣に住宅地などがない山の中に遺骨を撒く「山林散骨」、変わったところでは遺骨をカプセルに入れてロケットや気球で成層圏まで運び、そこでカプセルを放出する「宇宙散骨」などがあります。

もし散骨をしたくない場合は、必ずどこかにお墓を持たなければなりません。
仮に手元供養をしたとしても、供養する本人が亡くなったら遺骨はやはりどこかに埋葬するか散骨することになります。

墓石の墓を建てて代々引き継いでいきたくない、ということであれば、永代供養墓を検討しましょう。
費用から言っても散骨と同等の値段で納骨できるお墓もあります。

お参りができない

お墓が無いのでお参りができません。
お墓参りがあれば定期的に故人のことを思い出す機会になりますが、お墓が無ければその機会も失われます。
また、お参りをする場所がないことで、寂しく感じる人も少なからずいるようです。

「お墓はいらない」に潜むニーズ

「お墓はいらない」とはどういった理由からでしょうか。
お墓に埋葬しないとすれば遺骨はいずれ散骨されることになります。
ですが、理由によっては散骨よりも他の永代供養墓を選んだ方が良いこともあります。

跡継ぎがいない

1つは自分にお墓を守ってくれる跡継ぎがいない場合です。
お墓にはそのお墓の管理者が必ずいて、霊園に毎年管理費を支払います。
しかしお墓の管理者がいないために管理費の支払いを滞らせると、お墓は撤去されて更地になり、埋葬されていた遺骨は無縁仏として処分されてしまいます。
したがって、お墓を管理してくれる跡継ぎがない場合は、お墓を作ってもいずれは無縁仏にされてしまうので、お墓自体を作るのが無駄ということになります。

子どもに面倒を掛けたくない

後継ぎがいる場合でもお墓を維持するというのは非常に大変な金銭的負担と物理的な労力がかかります。
金線的な負担とは毎年の管理費です。
物理的な労力とはお墓が荒れないように定期的に清掃することなどです。そのような負担をお墓の後を継いだ子供にかけたくないという思いがある場合は、お墓を持つことを放棄するという考えに行きつくでしょう。

墓にお金を掛けたくない

お墓は維持するのに管理費がかかりますし、新たに一般墓を取得しようとしたら100万円以上の費用がかかります。
昔はお墓を持つという意味合いが重視されていましたが、日本人の死生観の変化によって、「千の風になって」のように「自分の魂はお墓の中にはいない」という考えの人が増えて来きました。
すると形式だけのお墓を持ち、そこに費用をかけることが無駄なことだと思えてくるのです。

霊魂の存在を信じない

また死生観の変化は、霊魂に関する考え方の変化も生んでいます。
昔であれば、人間は亡くなったら霊魂になってあの世に行き、定期的にお墓に降りて来ると考える人が多かったので、お墓を持つことに意味がありました。
しかし現代では霊魂の存在を信じていない人が多いので、お墓自体に意味が感じられないのです。

お墓どうする?お墓と供養の選び方

ではお墓を持たない場合、どのような埋葬方法と供養の方法があるのでしょうか。

跡継ぎがいない・子どもに負担をかけたくない場合

跡継ぎがいない、子どもに負担を残したくない場合は散骨でも構いませんが、永代供養墓も検討の余地があります。

まず、合祀墓にすれば年間管理料は掛かりません。
お墓のお世話も必要ないので、子どもに負担は残りません。

また、樹木葬や納骨堂などの場合も年間管理費を一括前納できるところもあります。

もし少しでもお参りしてほしい、あるいは家族にお参りしたい気持ちがあれば、永代供養墓も考えてみましょう。

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自然に還りたい場合

自然に還りたい場合も散骨で構いませんが、樹木葬も検討の余地があります。

樹木葬にもいくつか種類がありますが、土に直接または袋に入れて納骨するタイプだと、遺骨は土に還ります。
ただし、最近では石室に骨壺で納めるタイプもありますので、注意しましょう。

家族にお参りする場所を残したいと思う気持ちがあれば、樹木葬も検討しましょう。

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石のお墓でなくても良い場合

お参りする場所は欲しいけど石を建てるような大げさなものでなくていい場合は、納骨堂がおすすめです。
中でも仏壇式納骨堂、自動搬送式納骨堂は大人数を収容出来て代々引き継いで行けるので、普通のお墓と同様に利用できます。

代々引き継がなくても良い場合は、樹木葬や合祀墓も考えられます。

お墓にお金を掛けたくない場合

お墓にお金を掛けたくない場合も散骨で構いませんが、「送骨サービス」を使った方が安く供養できることがあります。

送骨サービスとは、お寺に遺骨を郵送し、現地の合祀墓に遺骨を入れてもらえるサービスです。

散骨の場合、散骨地の選定から実際に撒くところまで全てを委託するタイプだと、5万円程度が相場、底値で3万円程度でしょう。
場所の選定、粉骨(遺骨をパウダー状にすること)、散骨の実施まで全て自分でやれば無料ですが、これはかなりハードルが高いのでお勧めしません。

送骨サービスだと底値で1万円なので、散骨を業者に委託するより費用が抑えられます。
送骨を受け入れているお寺は数が限られていますが、埋葬場所に全くこだわりが無ければ検討の余地があります。

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これからのお墓のあり方

以上のように、お墓の形式は現代においてはどんどん多様化しています。
また先ほど書いたように、お墓自体がいらないと考える人も増えています。そういう時代が今後進展した場合は、散骨や樹木葬を選ぶ人が増えていくでしょう。

その極端な進化形がオンライン墓です。
オンライン墓とは、インターネット上に故人の死を告知するサイトを作り、そこに遺族や知人友人がアクセスして、お参りの代わりに掲示板にメッセージを残していくという供養方法です。遺骨は別途散骨などをする必要がありますが、遺族や知人友人が故人を偲ぶ気持ちの対象として十分に機能する供養方法です。

アメリカではすでにこのオンライン墓を専門に扱う会社が存在していますし、いずれはそのトレンドは日本にも上陸するでしょう。

このようにお墓と供養のあり方はどんどん変化していくのです。

まとめ

お墓が絶対に必要という時代はとうに過ぎ去っています。
とはいえ、遺骨はどこかに埋葬しなければなりませんし、遺族が故人を供養したいという場合はその方法がなければなりません。その両方のニーズを満たす方法が本文で触れたような散骨などです。

ですからお墓はいならないと考える場合は、ここでの解説を参考に、ニーズに合った埋葬方法と供養方法を選択しましょう。

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