命日・月命日のお墓参りはいつまでする?供養の内容も解説

命日・月命日のお墓参りはいつまでする?供養の内容も解説

命日には何をしますか?特に親や祖父母、あるいは親しかった兄弟の場合、お墓にお参りにいったり、あるいは仏壇で手を合わせたりするでしょう。
ですが、故人が亡くなって十何年も経つのに、半ば義務の気持ちでお参りをしている場合もあるかもしれません。
命日のお参りはいつまでしなければならないのでしょうか。

今回の記事では、命日とは何か、その日には何をするのか、そしていつまでお参りをするのか、という点について解説します。

命日とは

「命日」と一口に言った場合、その意味には2種類あります、

祥月命日とは

その1つが「祥月命日」で「しょうつきめいにち」と読みます。
これは故人が亡くなったのと同じ月、同じ日のことです。
したがって年に1回巡ってくるのが祥月命日です。一般に「命日」というとこの祥月命日を指します。

一周忌や三回忌などの年忌法要は、だいたいこの祥月命日をめどに催します。

月命日とは

もう1つが「月命日」です。

月命日とは

月命日は「つきめいにち」と読みます。これは故人が亡くなったのと同じ日づけのことです。
6月14日に亡くなっていれば、毎月の14日が月命日になります。

命日が31日の場合の月命日は

ただし故人が亡くなったのがその月の31日の場合、30日しかない月の月命日はいつになるのか疑問かもしれません。
そのような時には、30日を月命日にします。
3月31日に亡くなった場合、4月の月命日は4月30日になります。

年忌法要とは

命日と関係があるものに年忌法要があります。

年忌法要とは一周忌、三回忌などの決まった時期に行う法要です。
行うタイミングはその年の祥月命日が基本です。

命日や月命日の供養は何をする

では命日、月命日になった場合、どのような方法で供養や法要を行うのでしょうか。

命日・月命日にすること

祥月命日で、その年に年忌法要を行わない場合は、お墓参りをして花や故人の好きだった食べ物や飲み物を供え、冥福を祈りましょう。
また自分の家族が1年間無事だったことを故人に報告しましょう。

月命日も行うことも基本的に祥月命日と同じです。

もしも祥月命日、月命日に都合でお墓まで行けない場合は、家にある仏壇でお参りをしましょう。
その際には仏壇の掃除をすることも忘れないようにしてください。

中には祥月命日、命日には僧侶に依頼してお墓や仏壇の前で読経をしてもらう家もあるかもしれません。
それはもちろん、故人にとって良い供養になりますが、僧侶を招くとそれだけでお布施が数千円は必要になるので、出費としても馬鹿になりません。
また僧侶に連絡をして双方の都合の良い日を調整したり、当日いろいろと準備をするなど、手間もかかります。

大切なのは、故人を供養する気持ちなので、以上のような手間や出費が負担になる場合は、遺族だけでお参りを済ませても何も不都合はありません。

ただし地方によっては、祥月命日に僧侶を招いて読経をあげてもらうことが常識になっている場合もあるので、そのようなことに詳しい親戚に確認しましょう。

命日・月命日の墓参りはいつまでする?

月命日は毎月あります。
この日にお参りをすると祥月命日を除いて年に11回お参りをしなければなりません。
それはもちろん良いことですが、しかし遺族にとって義務と考えると負担に感じるようにもなるでしょう。
そのような場合、命日のお参りはいつまで続けるのが普通なのでしょうか。

あるいはそもそも年に1回の祥月命日のお参りも、三回忌や七回忌以外の場合も、いつまでお参りをしなければならないのかが疑問になるかもしれません。

特に亡くなって十年以上も経っている場合、悲しみも癒えているでしょうし、そもそも故人への思い出が薄らいでいるのも事実でしょうから、祥月命日にお参りをする必然性がなくなってくるのもやむを得ません。
そうなった場合、祥月命日のお参りはいつまでするのが一般的なのでしょうか。

結論からに言うと、いつまでお参りをするべきかということに関しては決まりはありません。
言ってみれば遺族の気持ち次第ということになります。
もちろんお参りをした方が故人にとって供養になりますし、遺族にとっても悲しみを癒す機会になりますが、自分の中でお参りをする必然性がなくなったら、その時に祥月命日、月命日のお参りを中止しても良いのです。

お寺さんの月参りはいつまで来てもらう?

地方によっては毎月の月命日に僧侶に自宅に来てもらって、仏壇の前で読経をあげてもらう風習のところもあるでしょう。
これも別に仏教の教義上、月命日には読経をあげないとこ故人が成仏できないということはありませんし、一般常識上行うのが当然ということでもありません。
ですから遺族の都合で、僧侶の読経を取りやめても構わないのです。

命日・月命日のお供え

祥月命日、月命日にお参りをする場合、お供えはどうしたらよいのでしょうか。
また僧侶に読経に来てもらった場合、お布施はいくら包めばよいのでしょうか。

まず墓前に捧げるお供えは、線香、ロウソク、花のほか故人の好きだった食べ物、飲み物などにしましょう。
ただし、食べ物を墓前に残すと腐ってお墓が不浄になったりカラスのエサになったりしますので、お参りが終わったら下げて持ち帰り、遺族の間でいただきましょう。

あるいは自分が遺族ではないけど祥月命日、命日の遺族のお墓参りに同行する場合もあるでしょう。
その場合のお供えは、故人に対してと同時に遺族に対してになりますので、日持ちのするお菓子や果物にしましょう。

お墓に花を供える場合は、白を基調にたアレンジメントフラワーにするのが、最近の流行のようです。
タブーとなる花はありませんが、香りの強い花、色が派手な花、トゲや毒のある花は避けたほうが無難です。
また鉢植えも敬遠されます。
ただし故人がバラが好きだったという場合は、バラを供えても問題ありません。あくまでタブーは目安として考え、故人に対する供養の気持ちを優先させましょう。

命日・月命日のお布施

祥月命日、命日に僧侶を招いて読経を上げてもらった場合、そのお礼としてお布施を包みます。

・年忌法要の場合
お布施の相場は、一周忌、三回忌で3万~5万円になります。七回忌以降は1万~5万円です。

・年忌法要以外の場合
地方やその寺院の寺格によっても違いますが、だいたい3000~5000円が相場です。

ただしいずれの場合も、お墓が寺院にはない場合、自宅まで僧侶に来てもらう場合は、お布施とは別に御車代として5000円程度を包みます。

命日のお参りに同行するときの香典

自分が祥月命日や命日に遺族と一緒にお参りをする場合も香典を遺族に対して包みます。

・年忌法要の場合
祥月命日が年忌法要であれば親族、血縁関係者の場合は1~3万円、知人友人の場合は3000~5000円程度を包みます。

・年忌法要以外の場合
祥月命日年忌法要以外の場合は、親族、知人友人とも3000~5000円を包めばよいでしょう。

いずれの場合も、金額は奇数の数字で包みます。
3000円、5000円は良いですが、2000円、4000円がNGということです。

また当然ですが、お金は裸で渡していけません。
必ず黒白の香典袋に入れて、表書きを「御仏前」として渡しましょう。

この奇数にするというのはお供えの場合も同様です。
特に果物をお供えする場合は、その詰め合わせ個数を奇数になるようにしましょう。
果物店で購入する場合に、仏事なので奇数にしてほしいと伝えればOKです。
またお供えには「御仏前」とのしをかけましょう。

命日・月命日の墓参りの服装は?

祥月命日、月命日のお参りの際にはどのような服装したら良いのでしょうか。

・年忌法要の場合
まず祥月命日が年忌法要に当たっている場合、一周忌、三回忌、七回忌までは葬儀と同じ服装です。
遺族は準喪服、知人友人はダークスーツに黒ネクタイの略喪服です。
それ以降の年忌法要では地味な服装にすればよいでしょう。
逆に七回忌が終わって以降の喪服姿は通夜参列と重なってしまうので、タブーとされていますから注意しましょう。

・年忌法要以外の場合
年忌法要以外の祥月命日、月命日のお参りの際の服装は平服や普段着で構いません。
ただし色合いが派手なものやレジャーに行くような服装は避けましょう。
具体的には男性はジャケットにスラックス、女性の場合は地味目のワンピーズなどがベターです。
Tシャツにジーンズなどは不都合です。

命日に墓参りに行けない・行かないのはいい?

では祥月命日、月命日に都合でお墓にお参りに行けない場合はどうしたらよいでしょうか。
今回はお墓参りをしないという選択肢もあるのでしょうか。

先ほど書いたように、年忌法要を除いて祥月命日、命日のお参りはお参りをする人の気持ち次第です。
逆に言えば故人を供養する気持ちが最も大切なのです。

したがって、仕事や家の都合でお墓までお参りに行けない場合は、その祥月命日、月命日のお参りは省略しても構いません。ただし、故人への供養の気持ちを表すために、仏壇があればお参りをしてあげたほうが良いでしょう。

仏壇が家にない場合、知人友人でその家の仏壇をお参りに行く都合もつけられない、という場合であれば、日中に仕事や家事の手を少し休めて目を閉じ、故人への冥福を祈ればそれだけでも十分に供養になります。あるいは、遺族の家に花などを宅配便で贈っても良いでしょう。

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まとめ

祥月命日、月命日にこれをしなければならないという供養方法はありません。
大切なのは本文でも書いたように故人を供養する気持ちです。その気持ちを表し方として、お墓や仏壇にお参りすればそれでよいのです。
ただしお参りをする場合は、常識的なお供えや香典を持参する必要があるので、それだけは本文を読んで準備しましょう。