墓じまいに補助金はある?費用を安く抑える方法も解説

  • 投稿日:2021/02/12
  • 更新日:2021/06/05
墓じまいに補助金はある?費用を安く抑える方法も解説

少子高齢化の影響もあり、お墓の後継者がいないためお墓を継承できないケースが目立ってきました。
また、後継者にお墓の管理の手間をかけさせたくないと考える人が増えています。そんな中注目を集めているのが、「墓じまい」です。

墓じまいって何?

墓じまいとは、お墓を解体し、処分することです。
お墓を解体した後、墓地の使用権は、墓地の管理者に返還されます。
お墓から出されたご遺骨は、他の墓所への引っ越しや、樹木葬などの別の方法で供養されます。

墓じまいの流れ

墓じまいの流れについてご紹介します。

親族に相談する

墓じまいをすると決めたら、まず親族に相談しましょう。

親族に墓じまいをすることを伝えなかったり、費用を誰が負担するのかという問題が解決せず、トラブルが起きることがあります。
墓じまいをすることを親族にきちんと納得してもらい、費用の面に関してもはっきりとさせてから、墓じまいをするのが良いでしょう。

お寺に相談する

お寺にお墓持っている場合は、墓じまいをする際、離檀料をめぐってトラブルになる場合があります。

お墓の維持が難しいことをお寺に相談して、お寺の理解を得てから、墓じまいの話をしましょう。
お寺が納骨堂を運営している場合があり、墓じまい=離檀にはならないケースもあります。
離檀をすることになった場合は、今までの感謝を伝えましょう。

供養先を決める

次に、墓じまいをした後の供養先を決めましょう。

ご遺骨の納骨先として考えられるのは、樹木葬、納骨堂、散骨、手元供養、新しいお墓などです。

石材店を決める

供養先が決まったら、次に墓石を解体を依頼する石材店を選びましょう。
民間霊園や寺院墓地の場合は、指定の石材店以外は工事ができないことが多いです。
指定の石材店でも、まず見積もりを貰って、相場と比べてあまりに高い場合は、石材店と交渉しましょう。

また、石材店にお墓をみてもらい、納骨されているご遺骨の数や土葬されているものがないか確認しましょう。
遺骨の分だけ書類が必要であったり、土葬されている場合は再火葬しなければなりません。

墓じまいにおける行政手続き

石材店に墓じまいの工事を依頼するときには、「改葬許可証」が必要になります。

現在の墓地からご遺骨を移動させるときは、自治体の許可がなくてはいけません。
自治体がご遺骨を次の納骨先へ移動することを許可をした証が、改葬許可証になります。
改葬許可証は、ご遺骨1つにつき1枚必要になります。

改葬許可証を得るには、「改葬許可申請書」「受け入れ証明書」「埋葬許可証」を自治体に提出する必要があります。

  • 改葬許可申請書
    改葬許可申請書」は、自治体に改葬の許可を貰うための書類です。
    記入する内容は、故人の生年月日や火葬した日時や場所などの情報や、申請者の指名、住所などの情報、故人との続柄などです。
    改葬許可申請書は、市役所の生活環境課の窓口にあります。
    市のホームページからダウンロードすることもできます。
  • 受け入れ証明書
    受け入れ証明書」は、次の納骨先がご遺骨を受け入れることを証明する書類です。
    納骨先の管理者から、捺印をいただく必要があります。
    散骨や手元供養をする場合は受け入れ証明書は不要です。
    受け入れ証明書のフォーマットは、自治体のホームページでダウンロードできる場合や、納骨先が用意してくれる場合があります。
  • 埋葬許可証
    埋葬許可証」は、現在納骨している墓地に、ご遺骨が納骨している状態であることを証明する書類です。
    改葬許可申請書と埋葬許可証が兼用になっている場合もあります。
    また、墓地の管理者が持っている埋葬許可証でも納骨している状態にある証明になります。
    埋葬許可証に、墓地の管理者の捺印や署名を貰いましょう。

閉眼供養を行う

改葬許可証が手に入ったら、工事を始める前に、閉眼供養を行うため、お寺と日程調整をします。
閉眼供養とは、お墓に宿る魂を抜くことをいいます。
お墓に魂が宿ったままだと工事ができないため、僧侶にお経を読んでもらい、お墓から魂を抜きます。
無事閉眼供養が終わったら、いよいよ墓所解体工事が始まります。

お墓から出したご遺骨は、次の納骨先に納骨、または散骨や手元供養をして、墓じまい完了となります。

墓じまいの流れについては、こちらの記事でも詳しく紹介しております。
https://ohaka-sagashi.net/news/hakajimai/

墓じまいの費用相場

墓所解体工事の費用相場は、20~30万円です。
ただし、費用は区画の広さや石の量によって異なります。

閉眼供養を行うときは、僧侶にお布施を包みます。
お布施の相場は、3~10万円です。
お布施の金額は、地域やお寺によって異なります。事前に親戚やお寺に確認しておくと良いでしょう。

寺院墓地ではない場合、外から僧侶に来ていただく場合は「御車代」を別途包みます。
御車代の相場は、5千~1万円と言われています。

墓じまいのマナー

閉眼供養や新しい納骨先への納骨供養の際は、原則喪服を着て参加しましょう。
僧侶が立ち会わず、身内のみで行う場合は制服やスーツで構いません。

墓じまいにあたってお坊さんに閉眼法要や納骨法要をお願いする場合は、お布施が必要です。
表書きを「御布施」とし、お坊さんが帰るときに袱紗から取り出してお渡ししましょう。

閉眼法要が終わったら、墓じまいをする報告も兼ねて、毎年お墓参りに来てくださった方などに挨拶状を送ります。

墓じまいのマナーについては、こちらの記事でも詳しく紹介しております。
https://ohaka-sagashi.net/news/hakajimaimamanner/

墓じまいをするメリット・デメリット

墓じまいをすることにもメリット・デメリットがあります。

墓じまいをするメリットは、ケースによって様々です。
遠くにお墓があってなかなかお参りに行けない場合は、墓じまいをして、お墓を近くのお墓に引っ越しすることでお参りの負担が減ります。
永代供養墓や樹木葬に納骨した場合や散骨をした場合は、お墓の維持の負担がなくなります。

お墓のデメリットは、墓じまい費用がかかることや親族・寺院とトラブルになる可能性があることが挙げられます。
また、行政手続きが面倒なこともデメリットと感じる方が多いです。

墓じまいを楽にしたい!墓じまい代行サービスとは?

墓じまいのやり方がわからなかったり、行政手続きが面倒だという声が多くあります。
そんな中、墓じまいを代行する業者が存在します。
墓じまい代行サービスとは、墓じまいの一部ないし全部を代行してくれるサービスです。

墓じまい代行サービスは、石材店、行政書士、弁護士、墓じまい代行サービス業者が提供しています。
石材店は、遺骨の取り出しから、墓所の解体までを行います。
行政書士や弁護士は墓じまいの行政手続きのみを代行します。
墓じまい代行サービス業者は、墓じまいのすべての作業を代行してくれるため、1か所に頼むだけで済みます。

墓じまい代行サービスの費用相場は、20~30万円と言われています。
代行する内容やオプションによって料金は変わります。

墓じまいを楽にしたい方には墓じまい代行サービスがおすすめです。

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墓じまいで自治体から補助金はもらえる?

すべての自治体が墓じまいに補助金を出しているわけではありませんが、墓所の撤去に補助金を出している自治体が存在します。

補助金を出している自治体

現在確認したところ、補助金を出していると確認できた自治体は2つありました。

  • 千葉県市川市の市川市霊園
    千葉県市川市の市川霊園では、一般墓地返還促進事業として、墓石撤去費用の全部または一部に助成金を出しています。
    助成金の金額は、墓地の種類や区画の大きさによります。
  • 群馬県太田市の八王子山公園墓地
    群馬県太田市の八王子山公園墓地では、墓石撤去費用にかかった額の総額または一部に助成金を出しています。

補助金ではありませんが、墓じまいしやすい取り組みを行っている自治体もあります。

  • 大阪府岸和田市の囲障のみ撤去免除
    大阪府の岸和田市では、設置物件所有権放棄等申立書を市役所に提出すると、囲障のみ撤去を免除できます。
  • 都立霊園の施設変更制度
    都立霊園では、墓じまいをした後、霊園内にある合葬埋蔵施設に使用料なしで納骨できるという施設変更制度があります。

上記の自治体以外にも、墓地の返還を促進する取り組みを検討する動きが広がっています。
公営霊園で墓じまいをするときは、利用できる制度がないか自治体に問い合わせてみましょう。

なぜ自治体が補助金を出すのか

自治体が補助金を出す背景としては、「無縁仏」があります。
無縁仏とは、お墓を管理する縁者がいなくなった状態を指します。
少子高齢化や身内に引き取り拒否をされることによって、無縁仏が増えていると言われています。
墓じまいに補助金を出すのは、無縁仏の対策のためです。

補助金が出るかは自治体による

すべての自治体で墓じまいに補助金を出しているわけではありません。
補助金が出るかは自治体によります。
補助金の有無については、墓地を管轄している自治体に問い合わせてみましょう。

施設変更制度とは?

補助金の他に自治体が無縁仏対策のために出している都立霊園独自の制度に「施設変更制度」があります。
施設変更制度とは、ご自分の代でお墓を継ぐ人がいなくなる一般埋蔵施設等の使用者を対象に、墓じまいをした後、ご遺骨を合葬埋蔵施設に共同埋蔵し、自治体が使用者の代わりにご遺骨を守ってくれるという制度です。
多摩霊園では、通常合葬埋蔵施設に納骨すると1霊につき5万9千円の使用料がかかりますが、施設変更制度を利用した場合は使用料がかかりません。
墓じまいをして、都立霊園内にある合祀施設への納骨を考えている場合は、霊園に施設変更制度がないか調べてみましょう。

補助金の他に費用を安く抑える方法

補助金の他に費用を安く抑える方法は大きく分けて「費用の安い納骨先を選ぶ」「相見積もりを取る」「トラブルを避ける」の3つがあります。

新しい供養先・納骨先の費用を抑える

供養先によって、費用はかなり変わります。
予算に合った納骨先を選びましょう。

永代供養

永代供養とは、遺族に代わって、寺院や霊園が永代にわたり、ご遺骨を管理・供養することを指します。
樹木葬合祀墓は、永代供養のお墓になります。
永代供養のお墓を選択することによって、一般のお墓にご遺骨を移すよりも安く済ませることができます。

  • 樹木葬

樹木葬とは、木をシンボルとしたお墓です。
樹木葬は基本的に、後継者を必要としない永代供養のお墓です。
樹木葬の費用相場は、10万円~と言われています。
個人に緑豊かな場所で眠ってほしいと考える方におすすめです。

  • 合祀墓

合祀墓とは、ご遺骨を他の人の遺骨と一緒にする埋葬方法です。
合祀墓の費用相場は、3~50万円です。
ご遺骨は他の人のものと混ざってしまうのを嫌がる人も多いですが、かなり費用を抑えられます。

手元供養

手元供養とは、自宅でご遺骨やご遺灰を供養することをいいます。
また近年では、ご遺骨やご遺灰収められるネックレスやリングなどのアクセサリーを用いた手元供養も注目を集めています。
アクセサリー以外にも、通販で手元供養のためのミニ骨壺やミニ仏壇などが販売されています。

  • ミニ骨壺の相場費用:1千~8万円程度
  • ミニ仏壇の相場費用:1~30万円程度
  • 遺骨ネックレスの相場費用:2~60万円程度
  • 遺骨リングの相場費用:2.5~4.2万円程度

商品によって価格にばらつきがありますが、比較的安いものを選べば、かなり費用を抑えられます。
手元供養は、宗教的によくないと思われる方もいますが、ご遺骨を手元に置いておくことで、故人が近くで見守っているという安心感を得ることができるという考え方もあります。

散骨

散骨とは、ご焼骨を粉末状にした後、海、空、山中等でそのまま撒き、自然に還す供養方法のことです。

【海洋散骨】
散骨費用の相場は、散骨をする場所や、散骨の仕方で変わってきます。
ご遺骨を海に撒いて供養することを海洋散骨といいます。

  • 1家族が単独で船を利用した散骨20~30万円程度
  • 複数の遺族合同で行う散骨10万円前後
  • 散骨をを業者に委託した場合5万円前後

山林散骨
ご遺骨を山間部に撒いて供養することを山林散骨といいます。

  • 遺族が指定の場所で行う散骨10万円前後
  • 散骨を業者に全て委託した場合5万円前後

複数の石材店から相見積もりをとる

民間霊園や寺院墓地の場合は、指定された石材店以外に墓じまいを依頼できないことが多くあります。
指定石材店制度とは、墓地の景観維持や工事規定の徹底のために、工事に入れる石材店を限定する制度です。
指定石材店制度のある墓地だと、相見積もりが取れないことがあります。
しかし、市営霊園や一部の寺院墓地では、指定石材店制度がないため、自由に石材店を選べます。
相見積もりを取ることで、金額や担当者の印象などを比べることができます。
指定石材店以外の石材店に工事を依頼できる場合は、相見積もりを取りましょう。

離檀料のトラブルを避ける

墓じまいでよく聞くのが寺院との離檀料をめぐるトラブルです。
トラブルを回避するにはどうすればいいのでしょうか。

離檀料とは

お寺が管理する墓地からお墓を撤去して、お寺との付き合いをやめることを離檀といいます。
離檀料とは、今までお世話になった感謝の気持ちをお礼として包んだお布施です。

離檀料の相場

離檀料の相場は、3~20万円と言われています。
離檀料に支払い義務はありませんが、今までのお墓を守ってくれたことへの感謝を表すものです。

お寺と事前に相談しよう

事前の相談なしに離檀を宣言してしまい、お寺から数百万といった離檀料を請求されたケースがあります。
原因としては、事前相談なしに離檀をすることを、今までお墓の面倒をみてきたお寺に対する誠意がないと受け止められてしまったことが挙げられます。
離檀料を受け取らないお寺もありますが、中には、高額な離檀料を請求するところもあります。
一方的に離檀の話をするのではなく、「後継者がいなくて困っている」「忙しくてお墓の維持が難しい」などまずは困っていることをお寺に相談してから、墓じまいを考えていることを切り出しましょう。

お寺から高額な離檀料を請求されたら…

もしも、お寺から高額な離檀料を請求されたら、まず、支払えないことをはっきりと伝えましょう。

しかし、お寺の中には、高額な離檀料を請求して交渉に応じてもらえない、離檀料を支払うまで埋蔵証明書を発行しないなどの不当な対応をされることがあります。
そのようなときは、一人で悩まずにお墓の引っ越しやお墓の撤去を依頼する石材店、法律の専門家などに相談するようにしてください。

安すぎる解体業者に墓石撤去を依頼しない

お墓の撤去解体工事は、石材店ではない解体業者に依頼することも可能です。
しかし、解体業者は、石材のプロではないので、他のお墓を傷つけてトラブルになった事例もあります。
このような工事不良があっても、業者が蒸発し、修復工事が自己負担になってしまうことがあります。
安く工事を請け負う解体業者を選ぶよりは、石材店を選んだほうが、トラブルを避けられます。

墓じまいの費用が払えないときの対処法!

「墓じまいをしたいけど費用が…」とお悩みの方も多いです。
墓じまいの費用を払えないときの対処法をご紹介します。

メモリアルローンを組む

メモリアルローンとは、銀行などがお墓や葬式用のプランとして用意しているローンです。
収入が年金のみの方でもローンを組むことができるので、他のローンよりも借り入れがしやすくなっています。
ただし、「65歳以下」など年齢に制限がある場合があります。
石材店が信販会社と提携していて、メモリアルローンを紹介してくれる場合があります。
費用でお悩みの際には、石材店に相談してみましょう。

親族に相談する

墓じまいの費用の負担について協力してもらえないか、親族に相談してみましょう。
墓じまいをしなければならない理由を伝えれば、協力してくれるかもしれません。
墓じまいをせず、お墓を放置し続けることによって、無縁墓になってしまうリスクをアピールしましょう。

まとめ

墓じまいを安く抑えるには次の4点が大切です。

  • 自治体の補助金がないか調べてみる
  • 費用の安い供養先を選ぶ
  • 解体費用の相見積もりを取る
  • 離檀料などのトラブルを避ける

現在、補助金を出しているのは一部の自治体に限られますが、地域の自治体に補助金の有無を問い合わせてみましょう。