墓じまいに補助金はある?費用を安く抑える方法も解説

墓じまいに補助金はある?費用を安く抑える方法も解説

昨今では、跡継ぎがいないお墓の増加に伴い、お墓を撤去する「墓じまい」も増えています。
この記事では、墓じまいにあたって利用できる、補助金などの制度について解説します。

なお、墓じまい全般については、『墓じまいとは?』で解説しています。

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墓じまいって何?

墓じまいとは、お墓を解体し、処分することです。
お墓を解体した後、墓地の使用権は、墓地の管理者に返還されます。
お墓から出された遺骨は、他の墓所への引っ越しや、樹木葬などの別の方法で供養されます。

墓じまいについて詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
https://ohaka-sagashi.net/news/hakajimai/

墓じまいの費用相場

墓所解体工事の費用相場は、20~30万円です。
ただし、費用は区画の広さや石の量によって異なります。

閉眼供養を行うときは、僧侶にお布施を包みます。
お布施の相場は、3~10万円です。
お布施の金額は、地域やお寺によって異なります。事前に親戚やお寺に確認しておくと良いでしょう。

寺院墓地ではない場合、外から僧侶に来ていただく場合は「御車代」を別途包みます。
御車代の相場は、5千~1万円と言われています。

墓じまいで自治体から補助金はもらえる?

墓じまいに補助金を出している自治体と、墓じまいしやすい制度を設けている自治体について紹介します。

補助金を出している自治体

2022年2月現在、補助金を出していると確認できた自治体は以下の2つがありました。

千葉県市川市の市川市霊園

千葉県市川市の市川霊園では、一般墓地返還促進事業として、墓石撤去費用の全部または一部に助成金を出しています。
助成金の金額は、墓地の種類や区画の大きさによります。

参考:市川市霊園一般墓地返還促進事業

群馬県太田市の八王子山公園墓地

群馬県太田市の八王子山公園墓地では、墓石撤去費用にかかった額の総額または一部に助成金を出しています。

参考:八王子山公園墓地墓石撤去費用助成金概要 

補助金以外の墓じまいしやすい取り組みをしている自治体

補助金ではありませんが、墓じまいしやすい取り組みを行っている自治体もあります。

大阪府岸和田市墓苑の囲障のみ撤去免除

大阪府の岸和田市墓苑では、設置物件所有権放棄等申立書を市役所に提出すると、囲障のみ撤去を免除できます。

参考:岸和田市墓苑の各種手続き

東京都立霊園の施設変更制度

東京都立霊園では、墓じまいをした後、霊園内にある合葬埋蔵施設に使用料なしで納骨できるという施設変更制度があります。

参考:東京都霊園条例  第二十条の二(合葬埋蔵施設等への施設変更)

岡山県玉野市霊園の使用料の還付

岡山県の玉野市霊園では、墓所を返還すると、既納使用料の一部が還付されます。
なお、平成28年3月31日までに使用許可を受けた未使用の墓地については、全部が還付されます。

参考:(玉野市霊園)霊地返還に伴う使用料の還付率が変更されます

未使用・使用期限が短い場合は使用料を還付する自治体もある

自治体によっては、墓地の使用許可日から短い期間、または納骨も墓石の建立もせずに墓所を返還する場合は、墓地の使用料の一部や全部を返還してもらえる場合もあります。

利用できる制度がないか一度役所に相談しよう

墓石の撤去そのものに補助金が出る自治体は多くないものの、公営墓地では、条件によっては墓所の使用料を一部を返還してもらえる場合があります。
各公営墓地の条例でも、「市長が特別の理由があると認める場合は、使用料の全部または一部を還付することができる」という趣旨の記載がされていることがあります。
墓じまいで困ったら、利用できる制度がないか、お墓がある自治体の役所に相談してみましょう。

なぜ自治体が補助金を出すのか

自治体が補助金を出す背景としては、「無縁仏」があります。
無縁仏とは、お墓を管理する縁者がいなくなった状態を指します。
少子高齢化や身内に引き取り拒否をされることによって、無縁仏が増えていると言われています。
墓じまいに補助金を出すのは、無縁仏の対策のためです。

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補助金の他に費用を安く抑える方法3つ

補助金の他に、墓じまいの費用をできるだけ安く抑える方法を紹介します。

墓じまいの費用を抑える方法

  • 複数の石材店から相見積もりをとる
  • 新しい供養先・納骨先の費用を抑える
  • 離檀料のトラブルを避ける

1.複数の石材店から相見積もりをとる

墓地に出入りできる決まった業者(指定石材店)がいなければ、複数社から見積もりをとる「相見積もり」ができます。
公営墓地やほとんどの共同墓地、一部の寺院墓地では、指定石材店がいないので、一社目の見積もりに不満があれば、相見積もりをしてみましょう。

一方、民間霊園や一部の寺院墓地には指定石材店がいるので、原則相見積もりを取ることができません。

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2.新しい供養先・納骨先の費用を抑える

供養先によって、費用は大きく変わります。予算に合った納骨先を選びましょう。

永代供養

永代供養とは、遺族に代わって、寺院や霊園が永代にわたり、ご遺骨を管理・供養することを指します。
樹木葬合葬墓(合祀墓)は、永代供養のお墓になります。
永代供養のお墓を選択することによって、一般のお墓にご遺骨を移すよりも安く済ませることができます。

近くの永代供養墓を探す >>

樹木葬
樹木葬とは、樹木や草花をシンボルとしたお墓です。
基本的に永代供養が付いており、後継者を必要としません。
樹木葬の費用相場は、10万円~と言われています。
近くの樹木葬を探す >>
合葬墓(合祀墓)
合葬墓(合祀墓)とは、一つの納骨室に不特定多数の遺骨を埋葬するお墓です。
合葬墓の費用相場は、3~30万円です。
遺骨が他の方と混ざることを気にしなければ、かなり費用を抑えられます。近くの合祀墓を探す >>

手元供養

手元供養-骨壺
手元供養とは、自宅など近くで遺骨を供養することを言います。
近年では、遺骨や遺灰を収められるアクセサリーミニ骨壺の他、遺骨を加工した宝石なども注目を集めています。
商品によって価格にばらつきがありますが、比較的安いものを選べば、かなり費用を抑えられます。

手元供養製品の費用相場

  • ミニ骨壺:1千~8万円程度
  • ミニ仏壇:1~30万円程度
  • 遺骨ネックレス:2~60万円程度

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手元供養製品のイメージ

散骨

レイセキ:海散華
散骨とは、粉末状にした焼骨を海や山などの自然環境にまき、自然に還す供養の方法です。散骨費用の相場は、散骨をする場所や、散骨の仕方で変わってきます。

海洋散骨の費用相場

  • 1家族が単独で船を利用した散骨:15~30万円程度
  • 複数の遺族合同で行う散骨:10万円前後
  • 散骨をを業者に委託した場合:5万円前後

山林散骨の費用相場

  • 遺族が指定の場所で行う散骨:10万円前後
  • 散骨を業者に全て委託した場合:5万円前後

散骨について詳しく>>

3.離檀料のトラブルを避ける

墓じまいでよく聞くのが寺院との離檀料をめぐるトラブルです。
トラブルを回避するにはどうすればいいのでしょうか。

離檀料とは

お寺が管理する墓地からお墓を撤去して、お寺との付き合いをやめることを離檀といいます。
離檀料とは、今までお世話になった感謝の気持ちをお礼として包んだお布施です。
離檀料の相場は、3~20万円と言われています。

お寺と事前に相談しよう

ごくたまに、お寺から数百万などの高額な離檀料を要求されて、トラブルになることがあります。
原因としては、事前に相談なく突然離檀や墓じまいの話をしたために、お寺の心証を損なうことなどがあります。
一方的に離檀の話をするのではなく、「後継者がいなくて困っている」「忙しくてお墓の維持が難しい」などまずは困っていることをお寺に相談してから、墓じまいを考えていることを切り出しましょう。

お寺から高額な離檀料を請求されたら…

もしも、お寺から高額な離檀料を請求されたら、まず、支払えないことをはっきりと伝えましょう。

しかし、お寺の中には、高額な離檀料を請求して交渉に応じてもらえない、離檀料を支払うまで埋蔵証明書を発行しないなどの不当な対応をされることがあります。
そのようなときは、一人で悩まずにお墓の引っ越しやお墓の撤去を依頼する石材店、法律の専門家などに相談するようにしてください。

安すぎる解体業者に墓石撤去を依頼しない

お墓の撤去解体工事は、石材店ではない解体業者に依頼することもできます。
しかし、解体業者は、石材のプロではないので、他のお墓を傷つけてトラブルになった事例もあります。
このような工事不良があっても、業者が蒸発し、修復工事が自己負担になってしまうことがあります。
安く工事を請け負う解体業者を選ぶよりは、石材店を選んだほうが、トラブルを避けられます。

墓じまいの費用が払えないときの対処法!

墓じまいの費用を払えないときの対処法をご紹介します。

メモリアルローンを組む

メモリアルローンとは、銀行などがお墓や葬式用のプランとして用意しているローンです。
収入が年金のみの方でもローンを組むことができます。
石材店が信販会社と提携していて、メモリアルローンを紹介してくれる場合があります。費用でお悩みの際には、石材店に相談してみましょう。
ただし、「65歳以下」など年齢に制限を設けている場合もあるので、条件などは先に聞いておきましょう。

親族に相談する

墓じまいの費用の負担について協力してもらえないか、親族に相談してみましょう。
墓じまいをしなければならない理由を伝えれば、協力してくれるかもしれません。
墓じまいをせず、お墓を放置し続けることによって、無縁墓になってしまうことも含めて相談しましょう。

墓じまいを楽にしたい!墓じまい代行サービスとは?

墓じまい代行サービスとは、墓じまいの一部ないし全部を代行してくれるサービスです。墓じまい代行サービスは、石材店、行政書士、弁護士、墓じまい代行サービス業者などが提供しています。
地域によっては、お墓の場所さえわかれば、遠方のお墓でも立ち合いなしで墓じまいしてもらえます。

墓じまい代行サービスの費用相場は、20~30万円と言われています。
代行する内容やオプションによって料金は変わります。

墓じまいを楽にしたい方には墓じまい代行サービスがおすすめです。

墓じまいサービスの詳細を見る >>

まとめ

墓じまいを安く抑えるには次の4点が大切です。

  • 自治体に墓じまいで利用できる制度がないかを問い合わせる
  • 費用の安い供養先を選ぶ
  • 解体費用の相見積もりを取る
  • 離檀料などのトラブルを避ける

現在、補助金を出しているのは一部の自治体に限られますが、地域の自治体に補助金の有無を問い合わせてみましょう。

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執筆者情報

お墓ディレクター

馬淵

経歴

石材店勤務を経験後、現在はお墓さがしのライターとして、皆様のお墓に対する不安や疑問を解消できるコンテンツ作りを心掛けています。

保有資格

お墓ディレクター(認定番号 21-200042-00)

墓じまいの補助金に関するよくある質問