お墓にローンは使える?樹木葬や納骨堂の場合は?


墓石のお墓を建てる場合、おおよそ100~250万円程度の費用が必要になります。
一括で支払うには負担が大きいといえる金額です。
負担を少しでも抑えるために、ローンを組むか悩んでいる人も多いでしょう。
では、お墓のローンはどのようにして組めば良いのでしょうか?
今回の記事では、「お墓のローンはどこで組めばよいのか」「樹木葬や納骨堂でもローンは組めるか」など、お墓のローンについて解説します。
目次
金融機関や石材店でお墓のローンが組める
お墓の費用を一度に支払えない場合は、ローンを利用することが可能です。
葬祭やお墓などに特化したローンを、メモリアルローンや建墓ローンといいます。
メモリアルローンは利用目的が決まっているため、目的を決めずに利用できる多目的ローンより金利が低い傾向があります。
メモリアルローンは、主に以下の2つで組む事ができます。
- メモリアルローンのプランを取り扱っている金融機関
- メモリアルローンを採用している石材店
ここでは、それぞれのローンの特徴について解説します。
金融機関でローンを組む
金融機関を利用する場合は、「目的別ローン」か「多目的ローン」でお墓のローンを組むことができます。
目的別ローンは、指定された用途のみで利用できるローンのことです。
メモリアルローンや建墓ローンは目的別ローンに分類されており、一部の金融機関で取り扱いがあります。
金利の平均はおおよそ6~10%となっています。
多目的ローンは、様々な目的で利用できるローンです。
目的別ローンとは異なり、ほとんどの金融機関で取り扱われています。
金利の平均はおおよそ1.5~15%となっています。
また、同じ金額を借りる場合は、目的別ローンの方が金利は低い傾向があります。
ただし、金融機関によって差はあるので、どちらもチェックすることをおすすめします。
石材店でローンを組む
一部の石材店では、ローンを利用することができます。
金利の相場はおおよそ0~4%となっており、金融機関のローンよりも低い傾向があります。
ただし、石材店のローンでは、お墓の場所代である永代使用料を支払えないこともあります。
石材店のローンを利用する場合は、ローンの概要を確認しておきましょう。
樹木葬や納骨堂でローンを組むことはできるか
結論から言うと、ほとんどの場合は樹木葬や納骨堂でもローンを組むことができます。
一般的に、メモリアルローンはお墓の形式に条件が設けられていません。
墓石専用のローンを除けば、樹木葬や納骨堂でもメモリアルローンは利用できます。
また、多目的ローンは、事業資金以外の目的であれば利用することができます。
樹木葬や納骨堂に利用する場合であれば、問題なくローンを組めるでしょう。
ただし、ローンの借入金額は10万円以上と決められている場合があります。
5万円の樹木葬などでは、ローンを組むことは難しいので注意が必要です。
保険付きローンを選ぼう
お墓のローンの中には、団体信用生命保険付きのローンがあります。
団体信用生命保険とは、融資を受けている人物が亡くなった際などに、残りの残高を保険金から支払われる保険制度です。
万が一自分が亡くなった際は、お墓のローンが残された親族の負担になるかもしれません。
可能であれば、団体信用生命保険をつけることをおすすめします。
お墓の費用の支払い方
お墓の費用は、分割払いや一括払いなど、様々な支払い方法があります。
ここでは、費用の支払い方の例を3つ紹介します。
頭金を先に払う
石材店に費用を支払うときは、頭金を先に支払い、完成後に残りの代金を支払うことが多くあります。
頭金の金額は総額の30~50%など、石材店によって異なります。
また、お墓の土地を使用するための永代使用料は、一括で支払わなければならないケースもあります。
墓石の費用を分割して払う
一部の石材店では、頭金を支払った後に中間金を支払い、最後に残金を支払う方法を採用しています。
お墓の金額が高い場合でも、一度にかかる出費を抑えることができます。
一括で支払う
ご予算に余裕がある場合は、お墓に関する費用を一括で支払うという選択肢もあります。
一括払いのみを採用している石材店は少ないので、契約者が希望する場合の支払い方になるでしょう。
ただし、一部の樹木葬や納骨堂は、一括での支払い以外認めていないケースもあります。
見積もりを出す際は、支払い方法を事前に確認しておくと良いでしょう。
現金以外の支払い方法
お墓の費用を支払う際は、現金払いか口座に振り込む方法が一般的です。
しかし、近年では現金払い以外にも対応している石材店が増えてきました。
ここでは、現金以外の支払い方法を2つ紹介します。
クレジットカードで支払う


クレジットカードの支払いは、ポイントを貯められるなどのメリットがあります。
また、クレジットカードの分割払いを利用すれば、自分の経済状況に合わせたペースで支払いができます。
QRコード決済で支払う


QRコード決済とは、PayPayなどのキャッシュレス決済方法のことです。
QRコード決済は、クレジットカードと連携させることにより、二重で特典を受けることができます。
馴染みがない方でも、お得にお墓を購入する方法として知っておきましょう。
お墓にかかる費用
墓石のお墓を建てる場合は、総額でおおよそ100~250万円程度の費用が必要になります。
お墓にかかる費用は、主に「墓石にかかる費用」「永代使用料」「年間管理費」3つに分けられます。
お墓を購入する際は、それぞれの違いについて覚えておくと良いでしょう。
ここでは、墓石のお墓を建てる際にかかる費用について解説します。
石材工事費
石材工事費とは、墓石のお墓本体にかかる費用です。
石塔や墓誌などの石材費、お墓を建てる工事費用、彫刻代などは石材工事費に含まれます。
お墓の大きさや使用する石によって費用は異なりますが、相場は130万円前後です。
永代使用料
永代使用料とは、お墓の土地を利用する権利にかかる費用です。
お墓を建てる際は、墓地や霊園の土地を買うのではなく、土地を借りることになります。
お墓を建てる土地を購入できるわけではないので注意しましょう。
また、永代使用料は課税対象に含まれないので、固定資産税や消費税はかかりません。
年間管理費
年間管理費とは、墓地の共用部分の管理や維持に使われる費用です。
一般的には毎年支払いますが、数年分まとめて支払える場合もあります。
年間管理費の相場は地域によって異なりますが、目安は5,000~20,000円程度です。
メモリアルローンを使える会社の例
メモリアルローンを用意している金融機関にはどのようなところがあるのでしょうか。
ここでは2社ご紹介します。
オリックスクレジット
オリックスクレジットとは、オリックスグループに含まれる、金融サービスを提供するための会社です。
メモリアルローンはインターネットで申込できます。
参考:オリックス・クレジット メモリアルローン
ローン内容
金利:6.0%~10.0%
限度額:10万~800万円
申し込み条件
・日本国内在住者で20歳以上65歳未満
・定収入がある
必要書類
・本人確認書類
・収入証明書
千葉銀行
千葉銀行のメモリアルローンは、「千葉」「東京」「埼玉」「茨城全域」「一部地域を除く神奈川県」で借り入れができます。
郵送で申し込む場合はまずネットで仮審査をします。
参考:ちばぎんメモリアルローン
ローン内容
金利:5.2%(変動金利・保証料込み)
限度額:10万~500万円
申し込み条件
・日本国内在住者で20歳以上65歳未満
・定収入がある
必要書類
・本人確認書類
・勤続(営業)年数を確認できる書類の写し
・所得証明書類
・資金使途および所要金額を確認できる書面の写し
・銀行のお届け印
お墓を建てるまでの手順
お墓の費用を分割して払う場合は、どのタイミングで費用を支払えばよいのでしょうか?
ここでは、お墓を建てるまでの流れと合わせて、費用を支払うタイミングも解説します。
お墓を建てる霊園・墓地を決める
石材店を決める
霊園の見学をする
区画を申し込む
お墓のデザインなどを決める
見積もりを依頼して工事契約をする
お墓を建てる
お墓を買うお金が無い方は
墓石のお墓を購入するには、ほとんどの場合100万円程度の金額がかかります。
お墓を買うお金が無くてローンを組む場合は、墓石のお墓以外で供養するという方法があります。
ここでは、金銭の負担が少ない供養方法を2つ紹介します。
合祀墓に遺骨を納める


費用はおおよそ3~30万円程度となっており、墓石のお墓と比較すると安い傾向があります。
ただし、合祀墓に改葬した遺骨は個別に取り出すことができません。
お墓の引っ越しをする予定がある方は注意しましょう。
散骨をする


散骨にかかる費用はお墓を購入するよりも安く、1霊あたり5万円程度です。
ただし、散骨をした遺骨は手元には戻りません。
散骨をする際は、親族の同意を得てから行いましょう。
まとめ
お墓のローンは、金融機関や石材店で組むことができます。
墓石のお墓に限らず、樹木葬や納骨堂でもローンを組むことが可能です。
ローンを組む際は、可能であれば団体信用生命保険をつけておきましょう。
お墓の費用を支払う方法は、主に「頭金を先に払うケース」「墓石の費用を分割して払うケース」「一括で支払うケース」の3つに分かれます。
また、お墓の費用は銀行振込や現金払いが一般的ですが、クレジットカードやQRコード決済に対応している霊園もあります。
お得にお墓を購入したい方は覚えておくと良いでしょう。
お墓の購入にかかる費用は、主に「石材工事費」「永代使用料」「年間管理費」の3つに分かれます。
永代使用料はローンの対象に含まれないことがあるので、事前に確認しておきましょう。
墓石のお墓を購入する資金がない方は、「合祀墓に遺骨を納める」「散骨をする」という方法もあります。
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