娘しかいない!お墓はどうすればいい?疑問に徹底回答します!

  • 投稿日:2021/04/06
  • 更新日:2021/11/26
娘しかいない!お墓はどうすればいい?疑問に徹底回答します!

「お墓を建てたいけど娘しかいないから跡継ぎが心配」「代々お墓を引き継いできたけど娘しかいない、墓じまいするしかないの?」など、娘さんしかいない家庭のお悩みを耳にします。
今回は、そんなお悩みに徹底回答いたします。

娘でもお墓を継ぐことはできる

実は、娘でもお墓を継ぐことができます。

民法 第897条
1.系譜、祭具及び墳墓の所有権は、前条の規定にかかわらず、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する。
ただし、被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者があるときは、その者が承継する。
2.前項本文の場合において慣習が明らかでないときは、同項の権利を承継すべき者は、家庭裁判所が定める。

民法 第897条では、原則として慣習や遺言などで指定された人が継承することになっています。
継承する人が決まらない場合は家庭裁判所が定めることになっています。

家督制度

戦前までは、「長男が家督のすべての遺産を相続する」という家督制度があり、長男がお墓を継ぐのが慣習とされていました。
しかし、家督制度は1947年に廃止され、現在では誰でもお墓の承継者に指定できます。
お墓に対する考え化は多様化し、他の家に嫁いだ娘が実家の墓を守るということは珍しいことではなくなってきています。

墓地・霊園によっては、「お墓の使用権所有者は血縁関係でなければならない」など規定を設けている場合があるので、事前に墓地・霊園の管理者に確認しましょう。

娘の跡継ぎの心配は残る

娘でもお墓を継承することはできますが、そのあとの跡継ぎの心配は残ります。
お墓は、残された人のためのものなので、娘に負担をかけるからと決めつけて墓じまいを急ぐことはありません。
お墓は残された人の心の拠り所になる貴重な場所なので、娘さんが墓じまいを嫌がることもあります。
娘さんとしっかり話し合ってからお墓をどうしていくのかを決めましょう。

娘しかいない家のお墓の3つの対処法

娘しかいない家庭で、お墓の跡継ぎに不安があるとき、どのような対処法があるのでしょうか。
3つの対処法をご紹介します。

1. 親せきに相談してみる

1人で抱え込む前に親せきに相談してみましょう。
民法では、遺言などでの指名がない場合は、慣習に従って決めるとされています。
したがって、指名がない場合は明確に誰が継がなければいけないという決まりはありません。
遺言などでの指名がないときは、親族間で話し合って承継者を決めることが多いです。
どうしても娘にお墓を継いでもらえないときは、親族全員で話し合ってみましょう。

2. 両家墓を作る

娘が嫁いでしまって、実家の墓を守る人がいなくなってしまった場合、嫁ぎ先の家と両家墓を作るという方法があります。
両家墓とは、2つの家のお墓を1つにしたお墓です。
両家墓は昔からあるお墓の形態の1種で、近年では核家族化や少子化の影響でニーズが高まっています。
両家墓の形態は、1つの区画に2つお墓を並べてを建てるものや、1つのお墓を建て、石碑に両家の家名を彫るものがあります。
両家墓はそれぞれの家のお墓を持つより費用が安く、お参りも楽になります。

しかし、両家の親族や墓地管理者の了承を得なければならないため、宗派が違いから衝突する可能性があります。
一度嫁ぎ先の家の親族と墓地管理者に、両家墓の相談をしてみると良いでしょう。

3. 墓じまいをする

お墓を継ぐ人が見つからなかった場合やお墓の管理が難しい場合は墓じまいを検討しましょう。
墓じまいとは、お墓を撤去し更地になった墓地を管理者に返還することです。
お寺の墓地にお墓をもっている場合は、墓じまいはほぼ離檀を意味します。
離檀とは、檀家をやめることです。
墓じまいをして、同じお寺が管理する納骨堂などに改葬する場合は、お寺との関係は檀家のままになります。

墓じまいの流れ

墓じまいの流れについて解説します。

親戚の了承を得る

墓じまいをするときは、まず親族に相談し、了承を得ます。
ここでの注意点は、親族に墓じまいをすることを伝えないまま墓を撤去してしまうと親族間トラブルに発展してしまう恐れがあるという点です。
墓じまいをすることや墓じまい費用は誰がどれくらい負担するのか、最初にきちんと決めておきましょう。

お寺の了承を得る

次に、お寺にお墓を持っている場合は、墓地の管理者に墓じまいの了承をもらいます。
唐突に墓じまいをするから離檀すると言ってしまっては、お寺の中にはよく思わない人もいます。
墓じまいをする前に「お墓の承継者がいなく困っている」「家から墓地が遠くてお墓の管理があまりできない」など相談という形で話をしてみましょう。

改葬先を決める

次に、供養先を決めましょう。
墓じまいをした後、どこに埋葬するのかは事前に決めましょう。

石材店を決める

供養先が決まったら、工事を依頼する石材店を選びましょう。
民営霊園や寺院墓地の場合は、指定された石材店以外は工事できないことがあります。
公営墓地であれば、自由に石材店を選ぶことができます。
共同墓地でも、ほとんどの場合は自由に石材店を選ぶことができます。
一部の共同墓地では、まれに指定石材店以外は工事できないことがあるので注意しましょう。
石材店は見積もりを無料で出してくれるので、自由に石材店を選べるときは相見積もりを取ると良いでしょう。

行政手続きの書類を用意する

石材店に墓じまいを依頼するときは「改葬許可証」が遺骨1霊につき1枚必要になります。
改葬許可証は、自治体が現在の墓地から遺骨を移動させることを許可したことを証明する書類です。
多くの自治体では、改葬許可証を1枚得るために「改葬許可申請書」「受け入れ証明書」「埋葬許可証」を自治体に提出する必要があります。
自治体によっては1霊につき改葬許可証1枚ではないところもあります。
墓じまいをするときは、お墓のある自治体に問い合わせましょう。

閉眼供養を行う

墓じまいの工事を行う前に、閉眼供養という僧侶にお墓に宿る魂を抜いてもらう法要をあげてもらいます。
閉眼供養が終わったら、いよいよ墓所解体工事を行います。
お墓から出した遺骨は、次の納骨先に納骨し、墓じまい完了になります。

墓じまいの費用

墓じまいの工事の費用相場は、20~30万円です。
墓じまいの工事費用は、区画の大きさや石の量によって変わります。
また、墓地に工事機材が入れるかも重要なポイントになってきます。
墓地まで階段でしか行けないなどの場合は、工事車両や機材が入れず、石を人の手で運ばなくてはならなくなるため費用が高額になります。

墓じまいの無料見積もり・無料相談はこちら >>

娘だけの家でも安心して購入できる永代供養墓

近年、「永代供養墓」と呼ばれる跡継ぎの心配があっても建てられるお墓が出てきました。
永代供養墓とは、お寺や霊園などの墓地の管理者が存続する限り、遺骨の供養をしてくれるお墓ことです。
お墓の跡継ぎがいなくても、墓地の管理者が変わりに供養してくれるため、娘しかいない家や独り身でもお墓を持つことができます。
そのため、娘さんしかいらっしゃらないご家庭で新しくお墓を建てたい場合は永代供養墓がおすすめです。
永代供養墓の形態は主に、樹木葬・納骨堂・合祀墓・個別型永代供養墓・永代供養付き一般墓などがあります。
永代供養墓の種類ごとに解説していきます。

樹木葬

樹木葬のイラスト

樹木葬とは、石の代わりに樹木や花壇などを墓標にしたお墓です。
シンボルが樹木や花壇なので、石のお墓に比べて費用が抑えることができます。

一口に樹木葬と言ってもその実態はさまざまです。
木の下に遺骨を埋葬し、自然に還すものもあれば、遺骨を骨壺に納めたまま埋蔵し、期限が過ぎると合祀墓に移されるものもあります。

樹木葬の墓地を契約するときは、どのような安置方法なのかをきちんと確認しましょう。

近くの樹木葬を探してみる >>

納骨堂

納骨堂のイラスト

納骨堂とは、遺骨を収蔵するスペースが設けられた施設です。
納骨堂には、大きく分けて「ロッカー式納骨堂」「自動搬送式納骨堂(マンション型納骨堂)」「仏壇式納骨堂」の3つの種類があります。

近くの納骨堂を探してみる >>

ロッカー式納骨堂

ロッカー式納骨堂は、お寺などの施設の中にロッカーのような棚が設けられており、棚に骨壺を入れて安置する納骨堂です。
ロッカーの中に入るものであれば、思い出の品などを入れることができます。
お参りをするときは、ロッカーに向かって拝むのではなく、共有の参拝スペースに手を合わせます。
独身者から家族まで使用できるものがあり、収容人数は1~4人程度が多いです。

自動搬送式納骨堂(マンション型納骨堂)

自動搬送式納骨堂とは、参拝スペースに厨子に収納された遺骨が機械で運ばれてくるタイプの納骨堂です。
自動搬送式の納骨堂は、マンションのような建物であるため、マンション型納骨堂と呼ばれます。
遺骨は普段、参拝者からは見えないバックヤードに保管されています。
お参りするときは、専用のICカードをリーダーにかざすとバックヤードから参拝スペースに遺骨が運ばれます。
自動搬送式納骨堂は8人まで収容でき、承継できるところも多くあります。

近くのマンション型納骨堂を探してみる >>

仏壇式納骨堂

仏壇式納骨堂とは、仏壇と遺骨の安置棚が一体となった納骨堂です。
家の仏壇に手を合わせるようにお参りをします。
納骨堂はお供えができないところが多いですが、仏壇式納骨堂ではお供えができます。
大人数で使用することができ、10体以上収蔵できるところもあります。

合祀墓

合葬墓・合祀墓のイラスト

合祀墓とは、一つの大きなシンボルの下あるいは中に、複数の人の遺骨を骨壺から取り出した状態で埋葬するお墓です。
簡単に言えば、自分や家のお墓ではなく、みんなと一緒に埋葬されるお墓です。
ほとんどの合祀墓は、遺骨が他の人のものと混ざってしまいます。
合祀墓は、お墓の中で一番費用が安いです。
自分のお墓がなくてもかまわない人におすすめな供養方法です。

近くの合祀墓を探してみる >>

永代供養付き一般墓

墓石のお墓のイラスト

永代供養付き一般墓とは、一般的な石のお墓に、永代供養がついているものです。
永代供養付き一般墓は、あらかじめ設けられた墓地の使用期限が切れたときやお墓の後継者が途絶えたときに、自動的に霊園内の永代供養墓に移動されます。
墓地・霊園によっては、永代管理で改葬しない永代供養付き一般墓もあります。
後継者に不安があっても一般墓を持つことができるため、人気があります。
永代供養付き一般墓を扱っている霊園の数は少なく、ほとんどが都市部にあります。

近くの永代供養付き一般墓を探してみる >>

レンタル墓・有期限墓

レンタル墓は、レンタル業者から借りて使用するお墓のことです。
業者から借りるため、レンタルという名前ですが、墓石はすべて新品です。
レンタル墓のレンタル期限は5年あるいは10年が多く、レンタルが終わった後は遺骨が遺族に返還されるか、墓地管理者によって合祀され、そのまま永代供養されます。
レンタル墓は、購入する石のお墓に比べて費用が安く、レンタルでも他のお墓と変わらない見た目をしています。
レンタル期間が終了したあとは、墓地管理者の費用で墓石が撤去されるため、墓じまい費用がかかりません。

永代供養墓以外の方法

遺骨の供養方法は多様化し、従来のお墓や永代供養墓以外にも選択肢が広がってきています。
永代供養墓以外の供養方法について解説します。

散骨

散骨とは、焼骨を粉骨し、パウダー状になったものを海や山などの自然の中に撒く供養方法です。
散骨には大きく分けて海洋散骨と山林散骨があります。

海洋散骨

海にパウダー状の遺骨を撒くことを海洋散骨といいます。
海洋散骨には日本海洋散骨協会が制定するガイドラインがあり、船で海岸から1.5km以上沖に出て、周囲で漁業を行っていない海域で散骨をしなければなりません。
このようなルールがあるのは、沿岸で養殖をしている業者の障害にならない為です。

自分で船を借りて散骨するのは大変なので、散骨業者を頼りましょう。
海洋散骨の専門業者は、ルールに沿って散骨をしてくれます。
業者の散骨のプランには、業者に散骨まですべて任せるプランや複数の遺族や1家族で船をチャーターして散骨するプランがあります。

山林散骨

山の中にパウダー状の遺骨を撒くことを山林散骨といいます。
山林散骨にもルールがあり、自分で所有している土地か、その土地を所有している人の許可を得た土地でしか散骨することはできません。
自分で所有する土地や許可を得た土地であっても、近隣住民の迷惑がかかる場所での散骨はできません。
これらのルールがあるため、個人で散骨をするのは難しいので、山林散骨を扱っている専門の業者を頼りましょう。

その他の散骨

海洋散骨や山林散骨の他にも様々な散骨方法があります。
セスナ機やヘリコプターで上空から散骨する「空中散骨」やカプセルに入れた遺骨をロケットに載せて飛ばし、成層圏で散骨する「宇宙散骨」があります。

手元供養

手元供養とは、一部の骨を自宅で遺骨を安置する供養方法です。
全ての遺骨を自宅で安置する場合は、自宅供養といいます。

火葬場から持ち帰ってきた骨壺のまま家に置いておく方法であれば、お金は一切かかりません。
専用の自宅供養グッズをそろえて供養する方もいます。
専用の自宅供養グッズは通販などで購入することができます。

近年、手元供養の商品やサービスが増えています。
遺骨を入れることができるアクセサリーや遺骨をプレートに加工するサービスがあります。

遺骨をお墓に納骨する分と手元供養する分に分骨することもあります。
分骨は、遺骨を分けることをいいます。
分骨することは魂の宿った遺骨を分けてしまうため、よくないと思われることがあります。
手元供養に関してもよく思わない方はいます。
分骨や手元供養は法律上問題はありませんし、個人の考え方によるので、親族・家族間で相談してから判断しましょう。

娘しかいない場合仏壇はどうするの?

お墓同様、仏壇も娘しかいない家庭では誰が継ぐのか悩むことが多いです。
娘しかいない家庭の仏壇について解説していきます。

娘でも仏壇を継ぐことはできる

お墓と同じく仏壇も、故人が指定した人や親族間で話し合いで決められた人が継ぎます。
娘でも仏壇を継ぐことはできますが、娘が嫁いだ場合、娘の夫が夫の家の仏壇を継いでいるのかなどの状況によって対処方法が変わります。

娘の夫が仏壇を継いでいるケース

娘の夫が仏壇を継いでいる場合、お互いに実家の仏壇を継がなくてはならないため、家に2つの仏壇を置かなければならなくなります。
宗派が同じ場合は、1つの仏壇で二つの家の先祖をまつることができないかお寺と親族に相談してみるのもよいでしょう。
実家の宗派と夫の実家の宗派が異なる場合は、1つの仏壇にまとめることは難しいです。
夫婦で話し合って決めましょう。

娘の夫が仏壇を継いでいないケース

娘の夫が仏壇を継いでいない場合であれば、家に仏壇を置くことができます。
家族で話し合って仏壇の置き場所や管理方法を決めましょう。

仏壇を継ぐ人がいなくなった場合

仏壇を継ぐ人がいなくなったら、仏壇を処分しなくてはなりません。
仏壇を処分する際は、そのままでは先祖の魂が宿ったままの状態なので、僧侶に魂を抜く法要をしてもらってから処分します。
魂を抜いたあとは、仏壇は神聖なものではなくなるので、次の3つの方法で処分することができます。

お寺に引き取ってもらう

お寺の中には、仏壇を引き取ってお焚き上げ供養をしてくれるところがあります。
閉眼供養をお願いするときに、仏壇を引き取ってもらえるかお寺に相談してみましょう。

仏具店に引き取ってもらう

仏壇を引き取ってくれる仏具店もあります。
仏壇を購入した仏具店がわかれば、引き取ってくれるか聞いてみましょう。
仏壇を購入したところでなくても、仏壇の引き取りをしてくれるところもあります。
お近くに仏具店に問い合わせてみましょう。

粗大ごみに出す

魂抜きの法要をしたあとの仏壇であれば、粗大ごみに出すことができます。
自治体の回収方法に従って、ごみ収集に出してください。

まとめ

娘しかいなくても、お墓を継ぐことはできます。
しかし、先々のことを考えると不安になる方も多いでしょう。
娘さんがお墓の存続を希望している場合もあるので、娘しかいないからと安易に墓じまいしてしまうのは早計です。
よく話し合って納得の上、墓じまいをしたり、両家墓を建立したり、永代供養墓を検討すると良いでしょう。

永代供養墓をお探しの方へ

お墓さがしでは全国のお墓を紹介しています。
永代供養のお墓を探しの方は、是非こちらからお近くの永代供養墓を探してみてください。

近くの永代供養墓を探してみる >>

娘しかいない家のお墓Q&A

  • Q

    娘が嫁いでしまっても、実家の墓を継いでもらうことはできるの?

    A

    嫁いで娘さんの苗字が変わったとしても実家のお墓を継いでもらうことは問題ありません。ただ、娘さんが嫁いだ先の家が宗派のお寺の檀家だった場合は、娘さんは夫の宗派の檀家に移ったとされ、実家のお墓を継ぐのが難しくなるケースがあります。嫁ぎ先の家やお寺に相談しましょう。

  • Q

    娘しかいないけど、家の仏壇の承継はどうしたらいい?

    A

    お墓と同じく、娘でも仏壇の承継はできます。娘が嫁いだとき、娘の夫も家の仏壇を継いでいる場合は、仏壇を2つ置かなければならなくなります。夫と夫の家族と相談して、仏壇を処分するのか、2つの家の仏壇を1つにまとめるのかを決めましょう。

  • Q

    一人っ子の娘が独身、先祖のお墓を墓じまいするべき?

    A

    娘の代までお墓を継承することはできるので、娘さんと相談して墓じまいをするかを決めましょう。お墓は残された人が故人と対話できる貴重な場所です。娘さんは墓じまいを望んでいないかもしれません。