お墓参りのマナーと作法を解説!お参りの仕方と行く時期

お墓参りは誰でも子供のころから考えれば1度はしたことがあるものでしょう。
しかし実はお墓参りにはマナーと作法があることをご存知でしたか。
子供であれば知らなくても許されていましたが、大人になってそれではどこで恥をかくか分かりません。
今回の記事では、お墓参りをする場合のマナーと作法について徹底的に解説します。
お墓参りのお供えと持ち物
まずお墓参りには何を持参し、何をお供えすればよいのでしょうか。
お墓参りの準備物
まず最初にお墓参りをする場合に何を準備すればよいのかです。
食べ物、飲み物
お墓参りをする時には故人に供える果物、お菓子、飲み物などを持っていきましょう。
実は仏教上は、故人の霊魂は生きている人間と同じ食べ物は食べません。
しかし、故人が好きだった食べ物などを供えることで、その霊魂を慰めることができます。
掃除道具
お墓は風雨などによって放っておくとかなり荒れてしまいます。
墓地管理者はお墓の周辺の参道などの共有スペースは清掃してくれますが、お墓自体はしてくれません。
それはお墓の所有者の仕事になります。
ですからお墓参りをしたら、何よりも先に墓域に積もっている落ち葉を取り除き、墓石を磨くなどの掃除を行いましょう。
きれいな場所にはきれいな気が流れるので、故人の霊魂もそれによって成仏できるのです。
掃除に必要なものは、たとえばスポンジ、たわし、ぞうきん、歯ブラシ、シャベル、鎌、植木ばさみ、ザル、ゴミ袋、などです。
ほかにもほうき、ちりとり、バケツなどもありますが、これは多くの場合霊園側に借りることができるはずです。
数珠
お墓に手を合わせる場合には数珠を手にかけておいた方が大人の作法には合っています。
だたし、仏式でない墓前では不要ですし、仏教でも宗派によっては不要の場合もあります。
花、線香、ロウソク
またお墓参りの定番グッズとして必要なものは、花、線香、ロウソクです。
中でも線香はその煙が故人の霊魂の食べ物になるとされています。
自宅で使用している線香があった場合でも、それは屋内用の煙の少ないものの可能性がありますので、お墓参りの際には別途、しっかり煙が出るものを購入しましょう。
またお花は花屋やスーパーで販売されている仏花にしておいた方が無難です。
しかし故人が好きだった花などがあればそれを供えるのも良いでしょう。
ただし一般的には、トゲのある花、毒のある花、香りのきつい花、色合いが派手な花はお供えしないことが作法です。
ロウソクもお供えには必要なものですが、墓石の上にロウソクを自家に置くと、ロウが墓石についてシミになってしまいます。
ですから供える場合は燭台の上に、燭台がない場合は小さな灰皿や100均で売っているロウソク立てなどを用意しましょう。
お墓参りに行く日と時間帯
お墓参りに行くのにふさわしい日取りや時間帯はあるのでしょうか。
お墓参りに行く日は?
まず一般的にお墓参りをするタイミングは以下の通りの日にちです。
命日
命日とは故人が亡くなったのと同じ月、同じ日のことです。
もっと細かく言うとそれを祥月命日と言い、月は違っても同じ日のことを月命日と言います。
このうち祥月命日は非常に重要な日で、一周忌や三回忌などの法要を行う日も基本的にはこの祥月命日かあるいはその前後の日程を選択します。
お盆
お盆とは年に1回、あの世からこの世に故人が戻ってくる日のことを指します。
故人は家に仏壇があればそこにも戻りますが、お墓にも戻ります。
ですからお盆にはお墓参りをして故人の霊魂を慰めましょう。
彼岸
彼岸は年に2回あります。
春分の日を中心にした春の彼岸と、秋分の日を中日秋の彼岸で、それぞれだいたい1週間が彼岸の期間です。
この日はあの世にいてもしかすると苦労している故人の魂を慰める、と言う日です。
場合によってはお寺で合同の彼岸会を催すかもしれません。
年末年始
新たな気持ちで新年を迎えるために、年末にお墓の掃除を兼ねてお墓参りをしてもよいでしょう。
また実家を離れている家族も全員顔をそろえるお正月に、そろって墓参りをして家族の1年間の無病息災を故人にお願いするということもおすすめです。
自分の気持ちに従う
以上がお墓参りをする定番の日取りですが、この日でなければお墓参りをしてはいけないということはありません。
故人と会話をしたいとき、何かの相談や報告をしたいときには、いつでもお墓参りをしてOKです。
お墓参りをしないほうが良い時期は
お墓参りをしてはいけない、と言う日取りもありません。
地方によっては毎月の29日は「二重に苦しむ」日なのでお墓参りを避けたほうが良いという考えもありますが、逆に「ふ(2)く(9)」=福の日として、29日はお墓参りにふさわしいという考え方もあります。
要はあまり気にしないで良いだろう、ということです。
お墓参りの時間帯は?
ではお墓参りに適した時間帯というものはあるのでしょうか
お墓参りを避けたい時間帯
お墓参りをしないほうが良いと言う日取りは基本的にはありませんが、避けたほうが良い時間帯というものはあります。
よく言われるのは、夕方の日が暮れる前後の時間帯です。
この時間帯は平安時代から「逢魔時(おうまがとき)」と言って、生きている人間でもその魂が肉体を離れやすいタイミングであり、同時に魔物に逢いやすいタイミングだと言われています。
したがって、この時間帯にお墓参りをすると、変な体験をしたり、霊感が強い人の場合はよくない悪霊に取りつかれるということがあるとされています。
ですから、この夕方の日が暮れる前後になったら、お墓参りは避けたほうが良いでしょう。
どうせ行くなら午後より午前中がベター
1日スケジュールが空いていた場合は午前中にお墓参りをする方が良いでしょう。
日本ではかねてから先祖のことは後回しにしてはいけないと言われており、お参りは朝一番の時間帯が多いです。
お墓参りの流れと手順
ではお墓参りをする手順はどのようなものなのでしょうか。
1.お墓を掃除する
お墓に行ったらお参りの前に掃除をしましょう。
まず墓域に積もった枯葉などを拾い、墓石に水をかけてブラシで磨いたり雑巾で汚れを落としたりします。
2.お墓に水をかける
掃除が終わったら改めてお墓に浄水をかけます。
これは故人にきれいな水を捧げることで、その気持ちを慰めるための行為です。
その際に、水鉢というお墓の前部にあるくぼみにもきれいな水を張りましょう。
3.お供えをする
そして花立にお花、線香立てに線香、燭台にロウソクを立て、その上でお供え物を置きます。
お供えは墓石に直接置かずに下に懐紙などを敷きましょう。
4.お参りをする
ここまで済んだら、順番にお参りをします。しかし何も難しいことではありません。
合掌をして故人に呼びかけ、現状を報告したり、何が願い事があれば伝えたり、ということで大丈夫です。
5.お墓参りの後始末
お参りが終わったらお供え物は持ち帰り、自宅で家族で食べましょう。
かつてはお供えの食べ物が貧しい人たちへの施しになりましたが、現代ではそのようなことはなく、むしろ食べ物を放置するとカラスのエサになったり、腐ってあたりの空気を穢すので避けるべきです。
またロウソクの炎はあおいで消します。
線香はそのまま燃やし切り、お花は供えたままでOKです。
お墓参りのマナー
お墓参りにはマナーがあるのでしょうか。
お参りは座る必要がある?
まず気になるのはどのような姿勢でお参りをすればよいのかということです。
テレビなどを見ていると、お墓の前にひざまずいて、合掌しているシーンが良く出てきます。
ご先祖様を見下ろす形にならないようにこのような姿勢を取りますが、必須の姿勢ではありません。
中には膝が悪い人も、ひざまずくスペースのないお墓の場合もありますから、立ったまま合掌しても問題はありません。
お墓参りの服装は?
お墓参りの服装にはマナーがあるのでしょうか。
まず一周忌や三回忌などの正式な法要の際には、ダークカラーのスーツやワンピースがTPOにあった服装になりますが、それ以外の命日などお墓参りの場合は、普段着でも全く大丈夫です。
服装に気を使って、なかなかお墓参りに行かないよりは、気が向いた時にそのままお墓参りをした方が、故人も喜ぶでしょう。
友人のお墓に参る場合のマナーは?
自分が故人の遺族ではなく、友人などの場合マナーや服装はどう考えたらよいのでしょうか。
まず服装は遺族の準じればよいでしょう。
つまり一周忌などの法要に参列する場合は、ダークスーク、地味な色合いのワンピースということです。
それ以外のお墓参りの際には普段着でよいですが、遺族がどのような価値観を持っているかわかりませんから、地味目の服装で行った方が無難でしょう。
またお墓参りの時期にも特に制限はありません。
やはり逢魔が時を外せば、いつお墓参りをしてもOKです。
ただし、香典を持参する場合だけは、香典返しを遺族が用意している場合もあるので、法要中の遺族がその品を取りに帰る手間が少なくて済むように、法要よりも早めに行って手渡したほうが良いでしょう。
お墓参りは一人で行ってはいけない?
お墓参りは1人で行ってはいけない、という説があります。この真偽はどうなのでしょうか。
このような説が流れる根拠は1人で行くと魔物に連れ去られるか神隠しに合うから、ということなどですが、特に科学的な根拠はありません。
1人でも、自分の行きたいタイミングでお墓参りをすればよいでしょう。
墓地の規定に従う
ただし霊園によっては、お墓参りの仕方にルールが設けられている場合もあるので注意しましょう。
たとえば、墓地内にはペット連れでは入れない、火災防止のため火気厳禁だということなどです。
また霊園によっては開園時間もありますから事前の確認が必要です。
宗派によるお参りの仕方の違いに注意を
宗派によってはお墓参りに特別な作法がある場合も少なくありません。
たとえば線香の本数は、真言宗などの密教では3本と決まっていますし、浄土真宗では線香は立てずに寝かしてお供えをします。
ですから気になる場合には遺族に確認をして作法にあったお参りをしましょう。
まとめ
お墓参りの作法について、目からウロコという人もいたのではないでしょうか。
常識を持った大人はお墓参りの作法を守ります。それが自分の品位を高めると同時に、遺族の心を無駄に波立たせないポイントです。
ですからここで挙げたお墓参りのマナーや作法をしっかり守って、大人にふさわしい行動をとりましょう。