塔婆料とは?費用相場や封筒の表書き・中袋の書き方を解説

塔婆料とは?費用相場や封筒の表書き・中袋の書き方を解説

お墓を建ててから初めて節目の法要を迎えるので、卒塔婆を立てようと思っているけど・・・

「塔婆料っていくらくらいかかるの?」

「塔婆料を入れる封筒には何と書けばいいの?」

「塔婆料はお布施と一緒に包んでも大丈夫?」

このような疑問があるのではないでしょうか。

お布施と違って、塔婆料を僧侶に渡す機会は少ないので、塔婆料について詳しい人はそう多くはいらっしゃいません。

そこで今回は、塔婆料を僧侶に渡すときに困らないように、塔婆料とは、塔婆料を出す人は誰、塔婆料の相場、塔婆料を入れる封筒、封筒の書き方、お札は新札の方が良い?、塔婆料とお布施は一緒でも大丈夫!?、塔婆料の渡し方など、塔婆料のマナーについてみていきます。

塔婆供養とは何か

塔婆供養とは、お墓の周りに卒塔婆を立てて、回忌法要や回忌供養、お彼岸やお盆の時期に供養する追善供養のことです。

卒塔婆は、釈迦の遺骨が納められているところに建てた五重塔から、五輪塔に変わり、卒塔婆になったとされていて、卒塔婆には、仏教での宇宙を構成する5つの要素(空、風、火、水、地)が梵字で書かれています。

また、卒塔婆には、梵字で書かれた5つの要素以外にも、その宗派のお題目、戒名、没年月日、建立者の氏名や建立した日付などが書かれています。

塔婆料とは

塔婆料とは、卒塔婆に梵字や経文、その他の文字を書いていただいたお礼に寺院に支払うお金のことです。

塔婆料は、お気持ちでと言われるお布施とは違い、1枚いくらとあらかじめ寺院側が決めていることがほとんどなので、注意が必要です。

ですので、塔婆料については、1本あたりいくらになるのかを寺院に前もって確認することをおすすめします。

また、塔婆料はお布施とはまったく別物になるので、お布施とは別で包むようにしてください。

塔婆料を出す人は誰?

一般的に卒塔婆を立てるのはお墓を建てた施主で、塔婆料を出す人も施主と思われますが、そうでもありません。

実は、卒塔婆はお墓を建てた施主以外の人でも立てることができるのです。

法要に招かれた人が立てても問題はなく、遺族や親族、友人なども卒塔婆を立てることができ、複数名で1本の卒塔婆を立てるということもできるのです。

また、卒塔婆の枚数は、1つのお墓に対して1枚という決まりはなく、何本立てても問題はないので、もし、別で卒塔婆を立てたい場合は、法要当日までに寺院にその旨を伝えるようにしてくださいね。

塔婆料の相場

塔婆料の相場は、地域や寺院の宗派によって違いはありますが、基本的には、卒塔婆1本あたりでおおよそ2,000円から10,000円くらいになっています。

塔婆料は卒塔婆を立てる当日に寺院にお渡しするので、法要までに寺院に塔婆料が1本あたりいくらになるのかを確認するようにしてください。

また、塔婆料の包み方や渡し方などのマナーについては、後ほど解説していますので、このまま読み進めてください。

塔婆料を入れる封筒

塔婆料をお渡しするときは、半紙でお金を包み、奉書紙(ほうしょがみ)で包んで僧侶にお渡ししするのが正式な渡し方になるのですが、ほとんどの人は封筒を使っています。
※奉書紙とは、和紙の一種で、楮(こうぞ)を使った白くて厚みがある最高級の交用紙のことです。

近年では、「御塔婆料」と印刷された不祝儀袋が販売されていて、塔婆料を入れる封筒として広く使われています。

また、「御塔婆料」と印刷された不祝儀袋が無い場合は、郵便番号の枠がない無地の白封筒を使っても問題はありません。

塔婆料の表書き

次に塔婆料を入れる封筒の表書きについて解説していきます。

表書きは、毛筆または筆ペンを使って「御塔婆料」、「塔婆料」、「塔婆代」と塔婆料が入っていることが明確にわかるように、封筒の表、中央部のやや上に詰めて書くようにしてください。

その下に、卒塔婆を立てる施主の名前を少し小さめの大きさで書くようにしてください。

また、複数で卒塔婆を立てる場合は、一人一人の名前を書いていくと、表面に書ききれない場合があるので、そのようなときは、「〇〇家塔婆建立者」と書いて、複数の建立者の名前が書かれたメモを封筒の中に入れるようにしてください。

表書きの書き方には、これといった決まりがなく、お布施と書いても問題はないのですが、受け取った寺院側がわかりやすいように塔婆料と書くことをおすすめします。

塔婆料の中袋

塔婆料の中袋には、お願いした卒塔婆の本数分の金額を包んで、「金〇〇円」と封筒に包んでいる金額を書いてください。

金額数字の前には必ず「金」と書いて、記入する金額は、漢数字の旧字体で書くのが慣習になっているので、注意してください。

漢数字の旧字体は以下のようになるので、書く時の参考にしてみてください。

【漢数字~旧字体一覧】
1 → 壱
2 → 弐
3 → 参
4 → 肆
5 → 伍
6 → 陸
7 → 漆
8 → 捌
9 → 玖
10 → 拾または什
100 → 佰
1,000 → 仟または阡
10,000 → 萬

【旧字体~その他】
円 → 圓

また、中袋に包むお金は、お札を表にして、お札の顔の部分を中袋の上側になるようにして、お札が全部同じ方向になるように包んでください。

塔婆料の裏書

最後に塔婆料の裏書ですが、封筒の裏側には、名前と住所を書くようにしてください。

封筒の口ですが、中袋にお金を包んでいる場合は必要ありませんが、中袋がなく、封筒に直接お金を入れている場合は、封筒の口を必ず〆るようにしてください。

お札は新札の方が良い?

塔婆料をはじめ、寺院にお渡しするお布施など使うお札ですが、基本的には、新札でも旧札でも特に問題はありません。

塔婆料をはじめ、お布施は寺院に対して、感謝を表すためにお渡しするものなので、新札でお渡しするのが望ましいですが、できるだけきれいな状態の旧札でも大丈夫です。

余談ですが、香典の場合は、「突然の訃報で、新札を用意する時間がなかった」ということで、旧札を用意しても問題はありません。

塔婆料とお布施は一緒でも大丈夫?

法要のときに塔婆料とお布施と一緒にしても大丈夫!?と思われるかもしれませんが、塔婆料とお布施を一緒に包んでしまうと、受け取った寺院側がわかりにくく混乱してしまいます。

ですので、受け取った寺院側がわかりやすいように、封筒を2種類用意して、塔婆料とお布施は別々にお渡しするのが望ましいです。

ただ、時間的に無理があって、どうしても封筒が1つしか用意できなかった場合は、「塔婆料とお布施です。」と塔婆料も含まれていることを僧侶にきちんと伝えるようにしてください。

塔婆料の渡し方

ここまで、封筒の書き方、お金の包み方について解説してきましたが、ここからは、塔婆料の渡し方についてみていきます。

塔婆料の渡し方ですが、塔婆料は法要の当日、来ていただいた僧侶にご挨拶をするタイミングで、お布施と一緒にお渡しするようにしてください。

受け取った僧侶にわかりやすいように、封筒を2種類用意して、塔婆料とお布施は別々にしてお渡しするのが望ましいです。

僧侶に来ていただく法事や法要ではなく、お盆やお彼岸のお墓参りなどで、お墓に卒塔婆を立てたいときは、卒塔婆を寺院に取りに行くときに塔婆料を渡すようにしてください。

また、塔婆料やお布施は、直接手渡しするのではなく、お盆(切手盆 きってぼん)にのせて渡すのが、一般的な渡し方になります。

お盆が無い場合は、袱紗(ふくさ)に包んで渡してもいいです。

使う袱紗は、慶事で利用できる紫色が望ましく、あらかじめ袱紗に塔婆料を包んで、僧侶に渡すときには、拡げた袱紗の上に塔婆料が置いてある状態で、僧侶に差し出すようにしてください。

卒塔婆の依頼

卒塔婆の依頼は、寺院に連絡して、前もって僧侶に文字を書いてもらうことになります。

ですので、卒塔婆を依頼するときは、寺院側が時間に余裕を持って、準備ができるように早めに連絡をするようにしてください。

依頼をするときは、卒塔婆の本数、供養する人の名前、亡くなった年月日などを伝え、また、その時に塔婆料など、わからないことがあれば一緒に聞いておくといいですね。

まとめ

ここまで、塔婆料とは、塔婆料を出す人は誰、塔婆料の相場、塔婆料を入れる封筒、封筒の書き方、塔婆料の渡し方など、塔婆料のマナーについてみてきました。

仏教では、卒塔婆を立てることは、善を積むことになり、生きている人の善行は、故人やご先祖様の善行にもなり、故人やご先祖様の冥福につながると考えられています。

卒塔婆を立てることで、故人やご先祖様の冥福につながる追善供養になるので、法事や法要以外のお盆やお彼岸に卒塔婆を立ててお墓参りをすることは、故人やご先祖様の冥福を祈る追善供養にもなります。

このように卒塔婆を立てることで、法事や法要はもとより、お盆やお彼岸のお墓参りも意義深いものになるので、僧侶にお渡しする塔婆料についてマナーを理解して、事前に卒塔婆を準備をするようにしてください。

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