都立 青山霊園(東京都港区)【見学レポート】

東京都港区にある都立 青山霊園に伺いました。
現地の様子をレポート形式でお伝えします。
※一般的な霊園については、『霊園とは?』で解説しています。
目次
見学レポート
都立 青山霊園は、明治7年に開園した歴史ある霊園です。
都心にありながら園内は緑が深い貴重な空間となっています。
青山のビル街にほど近く、公共機関で便利にアクセスできます。
霊園のメインの通りは車で通行できるので、お車での来園も便利です。
東急メトロ千代田線「乃木坂駅」から霊園まで
「青山霊園方面改札」から出ます。
改札を出たら、5番出口を目指します。
出るとすぐに看板があります。
「青山霊園管理所」の表示に従い、右手に進みます。
高架をくぐるとすぐ左手に「やすらぎ会館」が見えてきます。
会館のあるほうに横断し、また右手に進んでいきます。
程なくすると、左手に青山霊園の看板が見えてきます。
ここからも霊園に入ることができます。
管理事務所に行く場合は、霊園の敷地に沿ってさらに歩いていきます。
途中で「青山霊園管理所」の看板があるので、これに従って敷地に入っていきます。
支援学校も通り過ぎていくと、青山霊園の管理事務所があります。
豊かな緑に恵まれた多様なお墓が立つ霊園
青山霊園は、宗教、形、年代などかなり多様なお墓がある霊園です。
都心の霊園らしく、深い緑に囲まれた園内からはビル街が見えます。
区画の向きはかなりまちまちで、各々自由に建てられている印象です。
区画のサイズは1平米のような小さな区画はなく、全体的に大きめ。
明治7年に開園されたこともあり、かなり昔に建てられたと思われるお墓から新しいお墓まで、建立の年代もかなり幅があります。
大きい区画に本家や分家、個人などいくつかのお墓が立っている区画が相当数ありました。
代々引き継いでいる過程で増えていったことが予想でき、歴史を感じます。
墓石の形はおおむね和型が多く見られましたが、石の自然の形を生かした特徴的な形のものも多くありました。
明治建立と刻まれているお墓には円筒形のお墓もありました。
土葬のお墓にみられる「土饅頭」に形が似ています。
この他、木材の墓標を建てただけのものや、庭園墓のようなものなど、墓標の種類は枚挙のいとまがないほど様々です。
公営なのでもちろん宗教は自由。
仏教をはじめキリスト教や神道のお墓があります。
神道のお墓では区画に鳥居が立っているものもいくつかありました。
また、1つの区画に仏教と神道のお墓が混在しているものもあり、宗教に関してかなりの自由度を感じます。
忠犬ハチ公やその飼い主の上野英三郎、このほか大久保利通など数多くの著名人もこの霊園で眠っています。
こちらは外国人墓地区画。やや趣が異なり、海外のお墓のようです。
園内には立体埋蔵施設と呼ばれる区画もありました。
1区画に3体まで、20年間個別に管理され、期限後は地下の納骨室に合葬されます。
メインの参道沿いはもちろんのこと、区画中にも随所に木々が立っています。
このほか、花の植栽も多く、非常に緑豊か。
鳥のさえずりも良く聞こえてきます。
設備は比較的きれいで、休憩所やお手洗いも使いやすそうです。
水場やごみ箱も設置されており、便利です。
主だった参道は舗装されていますが、区画に行くまでの道は舗装されていないところもあるので、注意が必要です。
実際に訪問して
青山霊園は、都心からすぐとは思われない緑深さと、歴史の積み重ねを感じる多様な種類のお墓が印象的です。
この頃流行っている省スペースな民営霊園とはかなり様子が異なり、区画は全体的に広めで洋型のお墓が少なめ。民営霊園ではまず見られないような巨大なお墓もありました。
著名人のお墓が多いのも魅力の一つでしょう。
この他、かなり古くに建てられたお墓なども見られ、霊園全体の年季を感じます。
管理事務所近くは区画やお墓の形がかなり多様で、離れるほど整然としていくようです。
木々の植えられ方も、事務所から遠くに行くにつれてすっきりとしていきました。
すぐ近くにある青山の現代的とは隔てられてような、緑と歴史が薫る空間でした。