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遺骨がいらない場合はどう処分する?ゴミに出すのはNG!

遺骨の処分イメージ1

遺骨は故人に愛情や思い入れを持っている時には非常に大切なものですが、しかし現実的にそういう感情がない時には処理に困るものであることも本音でしょう。
そこでここではいらない遺骨をどのように処分したら良いのかについて解説します。

目次

1.遺骨がいらないケース
1-1.墓じまい・改葬の時
1-2.納骨するお墓も安置する場所もない
1-3.故人に思い入れがない
1-4.分骨して手元供養にした残りを処分したい

2.遺骨はゴミとして処分すると違法になるか

3.古い遺骨、いらない遺骨を処分する方法
3-1.散骨する
3-1-1.散骨の種類
3-1-2.全て自分でするには
3-1-3.業者に頼むには
3-1-4.散骨の注意点
3-2.合祀の墓に入れる
3-2-1.合祀墓にかかる費用
3-3.遺骨は火葬場で引き取ってくれる?
3-3-1.引き取ってくれるかは自治体による
3-3-2.「焼き切り」とは何か?

4.ペットの遺骨は人と扱いが違う?

5.まとめ

1.遺骨がいらないケース

「遺骨を処分したいなんて」と信じられない人もいるかもしれませんが、意外に以下のようなケースに直面した場合は遺骨の処分を考えることも多いのです。

1-1.墓じまい・改葬の時

1つは墓じまいをする場合です。
撤去したお墓の中には当然、過去に納骨した遺骨が何柱も存在していますから、それらをどうするかについて頭を悩ませることになるでしょう。

また、お墓をよそに引っ越す場合でも、自分の知っている親族よりももっと古い遺骨が出てくることもよくあります。
この場合も、誰だかわからない人の遺骨を間で新しいお墓に入れることに抵抗感が生まれるため、その古い遺骨の処分を考えることになります。

1-2.納骨するお墓も安置する場所もない

金銭の問題や跡継ぎの問題、また個人の趣向によって、お墓を作れない場合があります。
その場合は、納骨せず手元に安置することになりますが、住宅事情によってはそれも許されない場合があります。

1-3.故人に思い入れがない

突然警察から電話がかかってきて、遠縁の親戚が亡くなったので引き取り手になってほしいと言われる場合があります。
会ったこともない親戚であれば、自宅に置いておくのも、自分のお墓に入れるのも抵抗があるでしょう。

また、故人とは付き合いがあっても、様々な事情で遺骨の面倒を見るほどの思い入れがないこともあります。

1-4.分骨して手元供養にした残りを処分したい

最近、遺骨をお墓に納骨せず一部を加工したり粉骨したりして、手元で供養するケースも増えています。
アクセサリーなどにする場合は全ての遺骨を加工することが難しいので、加工されなかった分の遺骨が残ります。
お墓を持つ予定がなければ、残った遺骨の処分も考えなければなりません。

2.遺骨はゴミとして処分すると違法になるか

遺骨を捨てることは明確な犯罪です。なぜなら刑法190条に以下のように定められているからです。

「死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、三年以下の懲役に処する」

つまり遺骨を捨ててそれが露見した場合は、極論すれば強盗や殺人と同じように、刑法上の犯罪者になってしまうわけです。
現実には仮にその罪で逮捕された場合でも、情状があれば酌量して執行猶予が付くことがほとんどですが、前科がついてしまう犯罪であることには変わりがありません。

3.古い遺骨、いらない遺骨を処分する方法

では犯罪にならないように、古い遺骨、いらない遺骨を処分するにはどのような方法があるのでしょうか。
具体的には以下のようなことが挙げられます。

3-1.散骨する

1つは散骨です。
散骨は火葬した遺骨を、遺骨だとわからないくらいの大きさに粉砕して、海、川、山林などの自然環境に撒く方法です。

3-1-1.散骨の種類

散骨という新しい葬送の形が生まれて以来、その種類も多様化してきました。
現在、散骨には以下のようなものがあります。

・海洋散骨
粉末状した遺骨を海に撒きます。日本海洋散骨協会が制定するガイドラインでは、陸地から2km沖に出ることをルールとしています。
ただし、地域によっては条例などによってさらに沖に出るか、海洋散骨自体が禁止されていることもあります。

・山林散骨
粉末状した遺骨を山林に遺骨を撒きます。
その山林の所有者が自分である場合、あるいは所有者が許可した場合以外は撒くことができません。

・空中散骨
ヘリコプターやセスナ機などから、海上に向けて遺骨を撒きます。

・宇宙散骨
これは費用も高く、実行も個人ではなかなか難しいためレアケースですが、遺骨を専用カプセルに入れて、ロケットや、上空何万mまで到達する気球で宇宙に打ち上げ、その場で遺骨を空中に散布する方法です。

・海外散骨
故人が好きだった海外の街や、あるいはインドのガンジス川などで散骨する方法です。
遺骨を飛行機に持ち込むことは問題ありませんから、この方法は海外に行く手間さえクリアすれば、国内で散骨するよりも意外に簡単です。

3-1-2.全て自分でするには

散骨は業者に頼む方が無難ですが、法律上は自分で行うこともできます。
「墓地、埋葬等に関する法律」が施行された1948年には散骨という方法が一般的ではなかったので、散骨に関する規定は「墓地埋葬法」にはありませんが、散骨が増えてきた1991年に法務省が散骨について「節度を持って行えば違法ではない」という方針を出しました。

したがって「節度」を持っていれば、自分で合法的に散骨することが可能なのです。

「節度」のポイントには2つあります。

1つは遺骨を「骨」だとわからないレベルに砕くことです。
散骨業者の自主規制では、直径2mm以下に遺骨を砕くことになっています。
骨だということがわかる状態で散骨すると、死体遺棄事件に発展する可能性があります。

2つ目は、第3者が散骨したことを知った場合に、不快にならない場所に遺骨を撒くことです。

たとえば自分で海洋散骨をする場合には、船をチャーターして海上沖合で散骨するか、あるいは自分で海の中にシュノーケリングで潜って散骨するなどの方法が必要です。

山林散骨をする場合は、散骨場所を自分で購入するか、所有者の許可を得て散骨するかのどちらかになります。

ですので、実際に自分で散骨をする場合、すり鉢などで遺骨を粉砕し、適切な場所を見つけて遺骨をまくことになります。
もし0円で遺骨を処分したい場合は、自分で散骨することを検討しても良いでしょう。
ただし、遺骨を粉砕するのも、適切な場所を見つけるの労力と手間がかかりますので、業者に頼む方が無難です。

3-1-3.業者に頼むには

そのような手間が大変だという場合は、散骨業者に委託することがもう1つの選択です。散骨業者への委託方法は3つあります。

1つは業者に遺骨を預け、散骨を全て任せる方法です。多くの業者は確かに散骨したことを、証明書や散骨時の写真によって保証してくれます。費用的にはこれが最も安いでしょう。

2つ目が、海上散骨の場合、複数の遺族と同じ船に乗船して、同じ場所で散骨する方法です、つまり散骨してよい場所までの交通手段だけ業者に頼むというものです。これであれば自分で散骨できるので、安心感も高いです。また日時や場所の指定ができない代わりに、費用は比較的安く済みます。

3つ目は、船を自分たちのためにチャーターして、希望日時、希望場所で散骨することです。自由度が高いですが、費用的にはこれが最も高額です。

3-1-4.散骨の注意点

散骨は今どんどん増えている遺骨の処分方法ですが、しかし注意点もあります。

1つは散骨の悪徳代行会社があとを絶たない点です。ボートだけで起業したような業者の中には、沖まで出ずに沿岸近くで散骨して漁業業者などとトラブルを起こしたり、散骨自体は安い費用で請け負っておいて、周辺の手元供養品などを高額で押ししたりするケースが多いのです。

2っ目は先ほども記載しましたが、散骨を行う場合は「節度」を持っていなければならないということです。散骨に関する規定は法律にはありませんが、散骨業者の業界組合では、節度を守った散骨のために、遺骨は2mm以下に粉砕する、海上散骨の場合は沿岸から2km以上離れた沖まで出て、かつ周辺に漁場がない場所で散骨するするなど、自主規制基準を設けています。したがって個人で行う場合もその基準に沿っておいた方がよいでしょう。

3-2.合祀の墓に入れる

2つ目の遺骨処分の方法は合祀墓に埋葬することです。
合祀墓とは「ごうしぼ」「ごうしばか」と読むもので、1つのお墓に複数の他人の遺骨と一緒に埋葬することです。

3-2-1.合祀墓にかかる費用

合祀墓の場合はかかる費用には3種類あります。

1つは永代供養料です。
これは合祀墓の管理者に、故人の三回忌や十三回忌などの周忌法要を代行してもらう費用です。
ただし、三十三回忌や五十回忌が上限で、それ以降は彼岸やお盆などの法要だけが、ほかの故人と一緒に行われるだけになります。

2つめは納骨料やお布施です。
合祀墓でも、そこにお遺骨を納める際には納骨法要が必要ですので、僧侶に頼まなければなないので、その費用がかかります。
費用的には5,000円から1万円前後でしょう。

3つ目は戒名料です。
合祀墓がどの宗教でも受け入れる公営、民営のものであれば戒名は不要ですが、寺院が運営している合祀墓の場合は戒名が必要になる場合があります。戒名料はそのランクによって10万円~100万円程度かかります。

3-3.遺骨は火葬場で引き取ってくれる?

そもそも遺骨が要らないなら、火葬場でそのまま引き取ってもらうことはできないのでしょうか。

3-3-1.引き取ってくれるかは自治体による

遺骨の引き取りについては、各自治体の条例などによります。
遺骨の一部しか骨壺に納めない「部分収骨」が主流の関西では、全て火葬場で引き取ってくれる場合もあるようです。
逆に、遺骨のすべてを骨壺に納める関東では、火葬場で引き取ってくれない場合が多いでしょう。

3-3-2.「焼き切り」とは何か?

また「遺骨」を受け取りたくない場合は、「焼き切り」という方法もあります。
これは遺骨が骨だとわからない状態になるばかりではなく、灰さえ残らないようになるで燃やし尽くすことです。
ただし焼き切りにはセラミック焼却炉が必要なため、実施できる火葬場は非常に限られています。

ですからもしも焼き切りが希望の場合は、事前に可能かどうかを火葬場に確認しましょう。

4.ペットの遺骨は人と扱いが違う?

最近は愛したペットの遺骨と一緒に埋葬されたいという人や、自宅の庭にペットを埋葬したいという人も増えていますが、これは法的には全く問題ありません。
人間の遺骨であれば「墓地埋葬法」に規定された方法でしか埋葬できませんが、ペットの遺骨は産業廃棄物として扱われるため、人間と扱いが異なります。

極端に言えば、ペットの遺骨に思い入れがなければ可燃物としてごみに出しても違法にはなりません。

あるいは自分の遺骨と一緒にペットも埋葬したり、散骨することも可能です。
ただし、墓地の規定によってはペットの埋葬ができない場合も数多くありますので、事前の確認が必要です。

5.まとめ

古い遺骨や、思い入れのない遺骨、いらない遺骨は処分に困る場合があることも現実です。
そのよう遺骨を託された場合には、以上の情報を参考に適切な方法で処分しましょう。