
失敗しない墓石の選び方!ポイントやおすすめの石種について解説
墓石に使われる石材にはたくさんの種類があり、いざ選ぶとなると迷ってしまいます。
どんな石が人気で、どんな基準で選んだらいいかわからないという声をよく耳にします。
そこで今回の記事では、よくお墓に使われる石材30種について解説します。
お墓の購入を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
お墓は野ざらしなので、雨などの天気の影響を受けてしまいます。
そのため、できるだけ耐久性の高い石材を選びましょう。
石材の耐久性を判別する数値として、「吸水率」「見かけ比重」「圧縮強度」があります。
これらの数値は石を選ぶ際の1つの基準になります。
国産石材は、ブランド力が高く人気があるため費用が高い傾向にあります。
しかし、同じ日本で採られた石だからこそ愛着を感じ、選ばれる方も多くいます。
名称 | 庵治石 | 本小松石 | 大島石 | 真壁石(小目) | 天山石 | 紀山石 | 青糠目石 | 浮金石 | 万成石 | 磐梯みかげ | 吹雪石 | 芝山石 |
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産地 | 香川県 | 神奈川県 | 愛媛県 | 茨城県 | 佐賀県 | 福島県 | 茨城県 | 福島県 | 岡山県 | 宮城県 | 福島県 | 福島県 |
吸水率 | 0.15% | 1.073% | 0.111% | 0.233% | 0.09% | 0.163% | 0.23% | 0.011% | 0.17% | 0.186% | 0.177% | 0.09% |
見かけ比重 | 2.65t/㎥ | 2.627t/㎥ | 2.649t/㎥ | 2.638t/㎥ | 2.69t/㎥ | 2.658t/㎥ | 2.706t/㎥ | 2.997t/㎥ | 2.63t/㎥ | 2.655t/㎥ | 2.733t/㎥ | 2.62t/㎥ |
圧縮強度 | 155N/m㎡ | 195.68N/m㎡ | 117.99N/m㎡ | 120N/m㎡ | 194N/m㎡ | 189N/m㎡ | 126.21N/m㎡ | 120.82N/m㎡ | 133.722N/m㎡ | 120.72N/m㎡ | 117.13N/m㎡ | 104.83N/m㎡ |
石の表面の「斑(ふ)」と呼ばれる二重のかすり模様が美しい、優美で上品な石です。
石を構成する鉱物が小さく、それらの結合が強いため、磨けば磨くほど美しいつやが出ます。
大島石(おおしまいし)は、愛媛県今治市の大島で採掘される花崗岩です。
表面の模様がきめ細かく、青みを含んだグレーの色合いが品を感じさせるため、「石の貴婦人」と呼ばれます。
美しい見た目と、硬度が高く水をあまり吸わない頑丈な性質のため日本屈指の銘石として人気があります。
希少価値が高く墓石材として製品化できる割合が少ないため、費用が高めです。
硬度が高く耐久性に優れている分加工に手間がかかります。
希少性が高い高級石材です。
万成石(まんなりいし)は、岡山県岡山市で採掘される花崗岩です。
淡紅色の美しい色合いだけでなく、耐久性の高さも兼ねそろえた石です。
「万」年「成」就する石といわれ、縁起が良いとされています。
供給量が安定しているため、プランドのある国産石材の中では、お求めやすい価格です。
吸水性が低く、色むらがほとんどありません。
中国産の石材は、お求めやすい価格が特徴です。
石の種類によっては吸水率が高いものもありますが、それは中国産の石材に限った話ではありません。
中国の石材でも耐久性に優れたものは多くあります。
ただし、中には安価な中国産の石材を国産と偽って高い価格で販売している悪質な業者もいるので、信頼できる石材店に建墓を依頼することが大切です。
名称 | G688 | AG98 | 北大青 | 河北山崎 | G603 | G623 | G663 |
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吸水率 | 0.045% | 0.197% | 0.086% | 0.095% | 0.228% | 0.186% | 0.195% |
見かけ比重 | 2.912t/㎥ | 2.636t/㎥ | 2.901t/㎥ | 2.682t/㎥ | 107.92t/㎥/㎥ | 2.645t/㎥ | 2.593t/㎥ |
圧縮強度 | 117.71N/m㎡ | 120.00N/m㎡ | 119.68N/m㎡ | 125.5N/m㎡ | 194N/m㎡ | 104.17N/m㎡ | 118.26N/m㎡ |
吸水率が比較的高めなので、経年劣化で変色することもあります。
価格が安めなので、あまり費用をかけずにお墓を建てたい方におすすめです。
インド産の石材は、全体的に質が高くつやが良いことが特徴です。
そのため、近年はインド産石材の人気が高まっています。
名称 | マハマブルー | アーバングレー | YDK | M-1H | ニューインペリアルレッド | 銀河 |
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吸水率 | 0.05% | 0.056% | 0.028% | 0.000% | 0.08% | 0.066% |
見かけ比重 | 2.830t/㎥ | 2.632t/㎥ | 3.016t/㎥ | 2.969t/㎥ | 2.969t/㎥ | 2.631t/㎥ |
圧縮強度 | 225.60N/m㎡ | 118.58N/m㎡ | 121.09N/m㎡ | 119.41N/m㎡ | 182.18N/m㎡ | 115.02N/m㎡ |
ニューインペリアルレッドで建てたお墓は、その色合いから存在感があります。
赤い色が好きな方、赤いお墓を建てたい方におすすめな石種です。
中国、インド以外の石材の産地には、ノルウェー、南アフリカ、フィンランドなどが有名です。
名称 | ブルーパール | インパラブルー | ファイングレイン | バルチックキング | ラステンバーグ |
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吸水率 | 0.15% | 0.15% | 0.006% | 0.112% | 0.028% |
見かけ比重 | 2.69t/㎥ | 2.690t/㎥ | 3.018t/㎥ | 2.619t/㎥ | 2.911t/㎥ |
圧縮強度 | 140.34N/m㎡ | 140.34N/m㎡ | 121.25N/m㎡ | 109.76N/m㎡ | 120.57N/m㎡ |
吸水率が低く、硬さに優れています。
吸水性・比重・硬度ともに世界一で、年月が経ってもほとんど変色しないといわれています。
価格帯は高いですが、人気があります。
質が良く、経年劣化に強い石です。
落ち着いた色合いのお墓を検討していらっしゃる方やお墓を永く受け継いでいく方におすすめです。
お墓は灰色の石を使用したもののイメージが強いですが、近年墓地ではカラフルな色の墓石が散見されます。
墓石の色の選択肢は広く、黒、赤、白、ピンク、青、緑などの色から選ぶことができます。
故人をイメージした色やご自分の好きな色などを選んでみてはいかがでしょうか。
黒い墓石をお考えならば、福島県産の墓石「浮金石」はいかがでしょうか。
希少で価格は高いですが、ただ黒いだけではなく、黒の中に金粉がきらきらと浮いていてとても美しいです。
手頃な価格の石材が良い方には、インド黒とも呼ばれる「YDK」がおすすめです。
赤い墓石をお考えならば、インド産の「ニューインペリアルレッド」はいかがでしょうか。
「世界で最も赤い石」と呼ばれるほどはっきりとした赤色をしています。
比較的価格も手ごろでおすすめです。
白い墓石をお考えならば、茨城県産の「稲田石」はいかがでしょうか。
「白い貴婦人」と呼ばれるほど白い石肌がとても上品な石です。
採石量が多く、供給量が安定していることから、広く使用されています。
ピンクの墓石をお考えならば、中国産の「G663」はいかがでしょうか。
優しいピンクの色合いが人気で、洋型のお墓によく使われている石です。
ご予算に余裕がおありなら、岡山県産の「万成石」がおすすめです。
淡紅色の美しい色合いだけでなく、耐久性の高さも兼ねそろえています。
青い墓石をお考えならば、「インパラブルー」はいかがでしょうか。
青い石目の中にきらきらと輝く青い結晶がちりばめられています。
価格帯は高めですが、人気があります。
緑の墓石をお考えならば、「バルチックキング」はいかがでしょうか。
優しく上品なライトグリーンの色調が特徴の石です。
緑を帯びた落ち着いたお墓を建てたい方におすすめです。
石種によっては、同じ石でもランク分けがされていることがあります。
ランクが高いほど、価格も高くなります。
例えば、国産の高級石材「大島石」には「特級」「一級(一等)」「「カレイ」「二等」とランク分けがされて販売されることがあります。
このランク分けは、採掘業者が決めるもので、青みや石目の細かさなどによって決まります。
墓石選びでよく起こる失敗を2つご紹介します。
石種を選ぶときは、石見本と呼ばれる小さな石のプレートを見て決めることが多くあります。
しかし、石見本だけを見て墓石を選んでしまうと、お墓を建てたときに石見本と石の模様が異なるということがあります。
石は自然のものなので、山から切り出した石の面によって模様が異なります。
石見本の通りの模様と全く同じお墓が出来上がるとは考えないほうがよいでしょう。
また、実際に依頼する石材店が希望する石で建てたお墓を見て判断しましょう。
石材店がお客様に寄り添ったヒアリングをせず、石材店のペースで話を勧めてしまい、お墓が完成した後に「もっと違う色の石が良かった」と後悔してしまうケースがあります。
見積もりの段階で、完成予想図などを見せてくれない、またはきちんとヒアリングをしてくれていないと感じたら、他の石材店にも相談することをおすすめします。
民間や寺院の墓地では、指定された石材店にしか工事を依頼できないことがありますが、石材店が指定されていない場合は複数社に相談してみるとよいでしょう。
お墓の形には、大きく分けて「和型」「洋型」「デザイン墓石」の3つがあります。
形によって使う石の量が異なるため、費用も変わってきます。
どのタイプのお墓を建てるのか事前に決めておきましょう。
建墓によく使われる石材を30種ご紹介しました。
「吸水率」「見かけ比重」「圧縮強度」は石を選ぶ際の1つの基準になりますので、ここには出ていない石種を石材店に勧められた際には、耐久性はどうなのか聞いてみましょう。
また、近年では発色の良いカラフルなものや宝石のようなチップが入っているものなど様々な見た目の石材が墓石に使われています。
お墓は一生に1度の大きな買い物ですから、納得のいく石材でお墓を建てることをおすすめします。
お墓さがしでは、墓石の一括見積もりサービスを承っています。
全国対応・見積もり無料。お墓のお見積りをお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。
※本記事の情報正確性等につきましては、細心の注意を払っておりますが、いかなる保証もするものではありません。特に、宗教、地域ごとの習慣や個別の事情によって考え方や対応方法が異なることがございます。掲載情報は、ご自身の責任と判断においてご利用ください。情報の利用によって何らか損害が発生した場合でも、当社は一切の責任を負いません。本記事に掲載の提供情報は、法的アドバイスの提供を目的としたものではありません。
経歴
石材店勤務を経験後、現在はお墓さがしのライターとして、皆様のお墓に対する不安や疑問を解消できるコンテンツ作りを心掛けています。
保有資格
お墓ディレクター(認定番号 21-200042-00)