祥月命日・月命日の供養はいつまでする?お墓参りや月参りは?

祥月命日や月命日には、故人を偲んでお墓参りをしたり、仏壇を掃除したりする方もいるのではないでしょうか?
しかしながら、月に1度、長年決まった形で供養を続けていると、歳を取ったり世代が変わったりして、負担に感じることがあるかもしれません。
今回の記事では、祥月命日や月命日の供養をいつまで続けるかについて解説します。
目次
命日とは
命日とは、故人が亡くなったその日です。
毎年の記念日のようなものではなく、その1日のみを指します。
しかし、実際には「祥月命日」や「月命日」を指して「命日」ということもあります。
祥月命日とは
祥月命日(しょうつきめいにち)とは、命日と同じ月の同じ日です。「年忌」とも言います。
例えば、2023年4月1日が命日の場合は、2024年以降毎年4月1日が祥月命日になります。
月命日とは
月命日(つきめいにち)とは、毎月ある命日と同じ日です。「月忌」とも言います。
例えば、2023年4月1日が命日の場合は、翌月5月以降毎月1日が月命日です。
31日が命日だった場合は、31日がない月は末日を月命日とすることが多いようです。
ただし、祥月命日は月命日に含めません。月命日は年に11回あります。
祥月命日や月命日の供養は何をする?
祥月命日や月命日に行うことがある供養を紹介します。
年忌法要(祥月命日)
年忌法要とは、命日から数えて決められた年数の年の祥月命日に行う法要です。
ちょうど祥月命日その日に営むことが難しければ、日程を前倒しにします。
年忌法要では、僧侶に故人のための読経をしてもらいます。
年忌法要は、お寺やホテル、自宅、霊園に併設しているホールなどで行われます。
法要後の会食なども併せて、広く「法事」と言われます。
年忌法要には、以下のようなものがあります。ただし、法要を営む年数は、宗派などによっても異なります。
- 一周忌(命日から1年後)
- 三回忌(命日から2年後)
- 七回忌(命日から6年後)
- 十三回忌(命日から12年後)
- 十七回忌(命日から16年後)
- 二十三回忌(命日から22年後)
- 二十七回忌(命日から26年後)
- 三十三回忌(命日から32年後)
- 三十七回忌(命日から36年後)
- 四十三回忌(命日から42年後)
- 四十七回忌(命日から46年後)
- 五十回忌(命日から49年後)
年忌法要のお布施はどれくらい?
年忌法要で僧侶に包むお布施の相場は、以下の通りです。
ただし、相場は地域や寺格などによっても変わります。
- 一周忌・三回忌:3万~5万円程度
- 七回忌以降:1万~5万円程度
この他、僧侶が会食に参加しない場合は、「御善料」として5千~1万円程度包みます。
また、お寺以外で法要をする場合は、「御車代」として5千~1万円程度(遠方なら実費以上)を包みます。
月参り(月命日)
月参りとは、月命日に僧侶を自宅に招いて読経してもらうことを言います。
「月忌参り」「月忌法要」などとも呼ばれます。
月参りの慣習があるかどうかは、地方や地域によります。
月参りのお布施はどれくらい?
月参りのお布施の相場は、3千~5千円程度です。
お墓参り
お墓参りをするタイミングは様々にありますが、祥月命日や月命日もその一つとして挙げられます。
お盆やお彼岸のお墓参りの内容は変わりません。
お墓をきれいにして、お花や線香、食べ物などをお供えし、手を合わせましょう。
お墓参りでお供えするもの
お供えの内容は、普段のお墓参りと同様で構いません。
お供えの基本は、ロウソク、線香、花、水、食べ物です。
複数人でお参りしたり、年忌法要と併せてお墓参りをする場合は、後で分けられるよう、食べ物は小分けにできて日持ちするものがおすすめです。
花は菊が定番ですが、もちろんそれ以外の花でも構いません。生花店やスーパーなどで「仏花」として売られているものを選べば間違いないでしょう。
色は、四十九日までの供花のように真っ白である必要はありませんが、一周忌くらいまでは、白を基調とした淡い色でまとめることが一般的です。
庭をお持ちで花を育てている方は、いくつか切っていっても良いでしょう。
なお、慣習上は、トゲのある花、ツルが伸びる花、毒がある花は避けた方が良いとされています。
お墓参りの服装
お墓参りの服装は、年忌法要と一緒にするのでなければ、普段着で構いません。
ただし、あまり華美な服装は控えましょう。
年忌法要に合わせてお参りする場合は、法要の服装に準じます。
地域や故人との関係性にもよりますが、一般的には三回忌までは喪服、七回忌以降は平服(地味な色合いのスーツなど)を着ます。
仏壇のお参り・掃除
祥月命日や月命日には、家族そろって仏壇に手を合わせるという家庭もあります。
また、月命日に仏壇を掃除しておくことにすると、仏壇をきれいに保っておくことができます。
月命日・祥月命日のお墓参りはいつまで行く?
月命日や祥月命日のお墓参りをいつまで続けるかについては、決まりはありません。
月1回のお参りが習慣になっているならあえてやめる必要はありませんし、負担に感じるなら無理に続ける必要もありません。
お墓は故人を偲ぶよりどころになりますが、一方でお墓が無くても故人を偲ぶことはできます。
もしお参りに行けないことが気にかかるようであれば、家で手を合わせるだけでも良いのではないでしょうか。
祥月命日の年忌法要はいつまでする?
日本の仏教の教義上では、年忌法要は「弔い上げ」(とむらいあげ)まで営むことになっています。
弔い上げとは、故人を「個」として供養する最後の年忌法要です。弔い上げ以降は、故人は先祖全体の一部として供養されます。
宗旨宗派によって異なりますが、タイミングは、三十三回忌や五十回忌を弔い上げとすることが多いようです。
しかしながら、核家族化や高齢化などもあって、現代では何十年も法要を続けることは現実的ではありません。
家族の事情なども考えながら、一周忌や三回忌、七回忌で年忌法要の区切りとしても良いでしょう。
お寺さんと強い関係がある場合は、一度相談しておいた方が無難です。
お寺さんの月参りはいつまで来てもらう?
月参りについてもいつまで続けるという決まりはありません。いつまで来てもらうかは、自分のタイミングで決めて構いません。
一方、決まりがない分、やめるときにお寺にどのように話すかは難しい所です。
いきなり全てを断るのではなく、お盆や祥月命日には来てもらうことにして、月参りはやめる、など段々回数を減らしていくことが無難です。
また、お金が苦しい、家にいることができないなどの事情であれば、お寺も無理に月参りをすすめることはしないでしょう。
まとめ
祥月命日や月命日には、お墓参りや法要などをします。
こういった供養をいつまで続けるかは自分や家族の事情によって決めて構いません。
ただし、お寺との関係が強い場合は、一度相談することをおすすめします。
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祥月命日・月命日の供養に関するよくある質問
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年忌法要はいつまでするべきでしょうか?
日本の仏教の教義上は弔い上げ(三十三回忌や五十回忌が一般的)まで営むこととしていますが、ご家族の事情などに合わせて、無理のない年数で区切りとしても良いでしょう。お寺との付き合いが強ければ、一度相談してみましょう。
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月参りはいつまでするべきでしょうか?
月参りをいつまでするべきかに決まりはありません。本来なら自分の事情に合わせてやめてもいいのですが、お寺と相談しながら回数を減らしたり、辞めるタイミングを相談した方が角は立たないでしょう。
経歴
2018年より、お墓マガジンのコラムを執筆しています。適切な情報をお届けできるよう努めて参ります。