なぜお彼岸にお墓参り?意味や期間、服装やお供えまとめ

  • 投稿日:2018/03/07
  • 更新日:2021/05/27
なぜお彼岸にお墓参り?意味や期間、服装やお供えまとめ

お盆と並んで、お墓参りのタイミングにあげられるお彼岸。

お彼岸のお墓参りは、いつからいつまでに行くものなのでしょうか。
また、お墓参りは何をしたらいいのでしょう。

今回は、お彼岸の期間やお墓参りですることを、由来も交えながら紹介していきます。

なぜお彼岸にお墓参りをするのか

そもそも、なぜお彼岸にお墓参りをするという習慣が生まれたのでしょうか。
ここでは、お彼岸の由来や特徴について紹介します。

ご先祖様の世界とつながる期間

お彼岸は、現世とご先祖様がいる極楽が最も通じやすくなる期間と言われています。
この期間にご先祖様を供養することで、極楽浄土に到達できるように願う慣習ができました。

お彼岸の由来は、以下の通りです。

「彼岸」とは迷いや煩悩を脱した「悟りの世界」のことを言います。
逆に、迷いや煩悩で満ちた現世のことを、「此岸(しがん)」と言います。

「彼岸」にはご先祖様が、「此岸」には私たちが住んでいます。
彼岸は西、此岸は東にあると言われています。
このことから、太陽が真東から昇り真西に沈んでいく春分の日・秋分の日は、此岸と彼岸が最も通じやすくなる日だと考えられるようになりました。

そこで、春分の日や秋分の日の前後にご先祖様を供養することで、彼岸への到達を願うようになりました。

こうして、彼岸に通じやすくなる時期にお墓参りに行くという「お彼岸」の慣習が生まれました。

お彼岸は日本独自の文化

お彼岸は、仏教と日本古来の観念が融合した日本独自の文化です。

本来、仏教では先祖供養の考えは本来ありません。

お彼岸の「ご先祖様を供養する」という考えは、日本古来の観念に由来するものです。
日本では自然を敬い、先祖を大事にする文化が古くから定着していました。

お彼岸は、「悟りの世界への到達」を願う仏教の考えと、「先祖供養」を重んじる日本の文化が融合した習慣です。
ですから、他の仏教国ではお彼岸の文化は存在しないのです。

なお、「国民の祝日に関する法律」によると、春分の日、秋分の日は以下のよう決められています。

春分の日:自然をたたえ、生物をいつくしむ。
秋分の日:祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ。

ここからも、日本古来の自然観や先祖供養の考えが見て取れます。

春彼岸と秋彼岸の違い

お彼岸には、春分の日の前後の「春彼岸」、秋分の日の前後の「秋彼岸」があります。
春彼岸と秋彼岸では何か違いがあるのでしょうか。

結論から言えば、春彼岸と秋彼岸にほとんど違いはありません。

しいて違いをひとつあげるなら、お供えするあんころ餅の呼び名が変わります。
あんころ餅の呼び方は、春彼岸では「ぼたもち」、秋彼岸では「おはぎ」となります。
春は牡丹が咲くので「牡丹餅」、秋には萩の花が咲くので「お萩」と呼ばれます。
地方によっては、秋に取れた小豆は皮が固くなってしまうので、「ぼたもち」はこしあんで作ることもあるようです。

しかし、お餅の呼び方が変わったからと言ってやることは変わりありません。
春でも秋でも変わらずにご先祖様を供養しましょう。

お彼岸の期間はいつからいつまで?

お彼岸は年に2回、春と秋にあります。

期間は、3月の「春分の日」と9月の「秋分の日」の前後3日間を合わせた、春・秋それぞれ7日間です。
お彼岸の初日を「彼岸入り」、最終日を「彼岸明け」、春分の日・秋分の日を「中日(ちゅうにち)」と呼びます。

2018年の春彼岸は3月18日(日)~3月24日(土)、
秋彼岸は9月20日(木)~9月26日(水)です。

春分の日と秋分の日はその年によって異なります。
現在では国立天文台が作成する「暦象年表」に基づき、毎年2月の閣議決定によって翌年の日程が決められます。

広告枠

お墓参りでは何をする?

お彼岸にすることと言えばお墓参りです。
お墓参りは、掃除・お供え・合掌・後片付けの流れで行います。

ここでは、流れに沿ってお墓参りですることを紹介していきます。

また、お参りの作法やマナーについてはこちらのコラムで紹介しています。あわせてご覧ください。

●お墓参り・仏壇の作法としきたりの差!供花にバラはNG?

服装は普段着でOK

お彼岸のお墓参りですが、服装は普段着でかまいません。
ただし、部屋着のうような軽装や、華美な服は避けましょう。

もし親戚で集まってお参りをする場合は、もう少し改まった格好が無難です。
黒や灰色など地味な色合いの、ややフォーマルな服を着ましょう。

掃除をしてお墓をきれいにする

お墓の掃除について、流れを見ていきます。
準備する道具は以下の通りです。

・ほうき
・たわし
・布
・歯ブラシ
・雑草を手入れする道具(軍手、花ばさみなど)
・バケツ
・ごみ袋

まず周りを掃き掃除し、雑草の手入れもしましょう。
墓石は水をかけながら、たわしや布で磨きます。
彫刻部分の細かい部分は、歯ブラシを使うといいでしょう。
水鉢や花立の水も取り替えます。
最後に乾いた布などで水をふき取ります。

丁寧に掃除してもとれない汚れや修復できない傷については、下記をご参照ください。

●お墓をきれいにしたい!リフォーム費用の相場まとめ

花などのお供え物をする

お墓をきれいにしたら、打ち水をしてからお供えをしましょう。

基本的なお供え物は以下の通りです。

・お線香
・ロウソク
・お花
・浄水
・故人が好きだった食べ物など

この他、春彼岸ならぼたもち、秋彼岸ならおはぎを供えてもいいでしょう。

食べ物などは直接お墓に置くのではなく、半紙を二つに折ったものを敷いて、その上に置きます。

合掌して故人の冥福を祈る

お供えをしたら、数珠を持って合掌します。

立ったままですと墓石を見下げる格好になり、ご先祖様の失礼に当たってしまいます。
可能であればしゃがんだ状態で礼拝しましょう。

持参したものをすべて撤収する

お墓参りが一通り済んだら、持参したものをすべて持ち帰ります。

お供えをそのままにしておくと、突風などで吹き飛ばされた際に近隣の墓地の迷惑になってしまします。
特に食べ物は、鳥や動物が寄ってきてお墓を傷つけてしまう可能性があるので注意しましょう。
その場で食べてしまっても構いません。

また、お花についても花粉などで石が汚れてしまうことがあります。
霊園によってはお花が古くなった時に下げてくれるところもありますが、基本的には持ち帰ります。

とにかくその場に物を残さないようにしましょう。

お寺の合同法要に用意するお布施

お彼岸には多くのお寺で合同法要が催されます。
もし合同法要に参加する場合は、お布施を用意します。

金額は3千円~1万円が相場と言われています。
地域によって異なることもあるので、お寺さんに直接聞いたり、地域の人に聞いてみてもいいでしょう。

包みは白無地の封筒で構いません。
表書きは「御布施」としましょう。

合同法要は絶対に参加するものではありません。
お墓参りだけでももちろん大丈夫です。

お墓参りの時期と時間

それではお彼岸のお墓参りですが、いつ行けばいいのでしょうか。

当然ですが、一般的には春分の日・秋分の日の前後に行きます。
時間帯としては、午前中が多いでしょう。
理由は、ご先祖様のことが他の用事よりも優先されるため、一番に行くという考え方が根底にあるためです。
しかしこういった理由抜きしても、お墓の掃除や雑草の整理などは意外と時間がかかるもの。
ゆっくりと丁寧にお墓をきれいにするためにも、午前中から行くのがおすすめです。

暗くなってしまうと掃除がしづらくなってしまうばかりか、段差のある墓地などは足元が危なくなってきます。
遅くても、夕方の明るいうちにお参りを済ませましょう。

また、お彼岸の期間に開園時間が変わる霊園もあります。
事前に日程を確認するようにしましょう。
お彼岸の時期は混雑するので、霊園の管理事務所にピークの時間帯も聞いておくとスムーズにお参りができます。

お墓参りに行けないときは

お墓が遠い、または都合がつかずにお彼岸のお参りに行けない。
そんな時はどうすればいいのでしょうか。

ここでは、お墓参りに行けないときの先祖供養や、不要なトラブルを招かないための対処法を紹介します。

また、お墓が遠くてなかなかお墓参りに行けないことから、近くにお墓を引っ越す方もいます。
お墓の引っ越しについてはこちらをご参照ください。

●お墓の移動・引越しをするには?改葬の手続きと注意点
●改葬(お墓の引っ越し)に必要な費用は?

供養の気持ちがあればいい

大切なのはご先祖様を思う気持ちです。
お彼岸にお墓に行けなくても、気に病む必要はありません。
ご先祖様としても、お参りで無理をしてほしいとは思いませんし、まして自分の子孫を祟るようなことはありません。

もしお参りに行けないことが気になるようであれば、お仏壇に手を合わせるのもいいでしょう。
お仏壇がなくとも、自宅でご先祖様を思い、手を合わせるだけでも十分な供養になります。

また、時期にこだわらずとも、帰省の折などにお参りをしてもかまいません。

気持ちがあれば、無理にお参りに行く必要はありません。
負担にならない範囲でご先祖様を供養しましょう。

親戚ともめないためのマナー

お彼岸にお参りをしなかったことで、親戚とトラブルになるケースがあります。
ここでは不要なトラブルを招かないためのマナーを紹介します。

お彼岸を重要視する親戚と付き合いがある場合は、お参りに行けないまでも気持ちの表明をしておきましょう。
具体的には、お参りに行けないお詫びを伝え、お供え物を贈ります。

まず、電話などで、どうしても都合が悪く、お墓参りに行けないことをお詫びします。
先方からどうして来ないのかと尋ねられる前に、連絡を入れておきましょう。

お供えは目安を3千円としてお菓子やお花を送ります。
お菓子は、集まった人たちで持ち帰れるよう、日持ちがして個包装になっているものが無難です。
お金を包む場合は、2千円+千円程度のお菓子を贈ります。

お供えにはかけ紙をします。黒白または黄白の水引が印刷されたものに、「御供」または「御仏前」と書きます。
故人が亡くなってからの初彼岸で、四十九日が明けていない場合には「御霊前」と書きましょう。

まとめ

「お彼岸」はご先祖様の住む世界とこの世が最も近づく期間です。
期間は、中日である春分の日、秋分の日前後3日間ずつをあわせた、春・秋それぞれ7日間です。
お墓参りでは掃除やお供えをして、ご先祖様を供養します。
多くのお寺では合同法要も催されるので、参加してもいいでしょう。

お墓が遠方にあったり都合がつかないために、お参りに行けなくても、気に病む必要はありません。
ご先祖様を思う気持ちがあれば、十分な供養になります。
ただし、親戚との付き合いには注意しましょう。