お墓は必要?お墓を持たないで遺骨を供養する方法

  • 投稿日:2019/06/04
  • 更新日:2021/11/26
お墓は必要?お墓を持たないで遺骨を供養する方法

最近は家族のあり方が変わったり、未婚の人が増えたり、あるいは死生観そのものが変化したりして、お墓を持たない選択をする人が増えています。
お墓を持たないで亡くなった場合、遺骨はどうしたらよいのでしょうか。

そこでここではお墓を持たないで埋葬する方法をご紹介します。

お墓を持たないで遺骨を処理する方法はある?

お墓を持たないで遺骨を処理する方法には何があるのでしょうか。

散骨とは

1番先にあげられる方法は「散骨」です。

散骨とは遺骨を火葬した後に、粉末状にして、海や山など本人が希望した自然環境の中で撒いて、自然に遺骨を還す方法です。

散骨には遺骨を撒く場所によっていくつか種類があります。

海洋散骨

海洋散骨は日本で実施されている散骨の中で最も多い方法で、具体的には遺灰を海に撒くというものです。

遺族が自分でパウダー状になった遺骨を海に撒いてもよいのですが、撒く場所によっては漁業関係者からクレームが出る可能性があります。
トラブルを防ぐには海洋散骨の専門業者の提供する船に乗って、沖で散骨をすることがベターです。

山林散骨

海洋散骨に対して、山林で散骨する方法を山林散骨と言います。ただしその山林が自己所有か、山林の持ち主に許可を得ている必要があります。
山林散骨も散骨の専門業者に依頼すれば、散骨可能な場所まで案内してくれます。

そのほかの散骨方法

以上の2つが代表的な散骨方法ですが、それ以外に、ヘリコプターなどで上空から海に遺骨を撒く方法や、遺骨をカプセルに入れて宇宙空間や大気圏で撒く方法などもあります。
あるいはインドのガンジス川や故人の思い出の場所で散骨することも行われています。

親のお墓が作れないときはどうする

また故人の遺志でお墓を作らないのではなく、遺族がお墓を用意する費用を準備できなくてお墓を持てない場合もあるでしょう。
そのような場合にはどうしたらよいのでしょうか。

最もよく行われている方法は、お墓を取得することに用途を限定した融資を受けることです。
これをメモリアルローンと言います。

お墓を購入するほか、仏具の購入費用、お葬式の費用を用意するうえでもメモリアルローンは利用可能です。

メモリアルローンの特徴は、保証人が不要だということです。
また通常のカードローンよりも高額の借入上限が設けられていることも特徴です。借入上限は少ない場合で300万円、多い場合で1000万円です。

墓石のない墓には何がある?

お墓は用意しても、それが一般的な墓石のあるお墓ではないという方法もあります。

樹木葬とは

樹木葬とは石材の墓標の代わりに、シンボルツリーを植え、それを墓標として、シンボルツリーの根元に遺骨を埋葬する方法です。

樹木葬の特徴は、基本的にどのような樹木葬でも、家族や一族が一緒に埋葬される家墓ではなく、故人1人が埋葬される個人墓だということです。

またほとんどの樹木葬は、継承者を必要としない、三十三回忌などの法要は墓地の管理者が代行してくれる永代供養墓です。
さらには墓石を購入するお墓に比べて樹木葬は格段に費用が安い点も特徴でしょう。

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納骨堂とは

墓石を建てないもう1つのお墓のあり方は納骨堂です。

納骨堂とは、1つの建築物の中に遺骨を納めるスペースを用意した施設のことです。
多くの場合は納骨堂はビル形式で、その中に遺骨を棚の上に並べる棚式や、コインロッカーのような場所に納めるロッカー式などで、遺骨をに納骨するものです。

また樹木葬と同様に、納骨堂の場合も基本的には施設の管理者が永代供養をしてくれます。

費用面でいうとお墓を建てることに比べて納骨堂は準備するお金が少なくて済みます。
お墓を建てて埋葬する場合、費用は150万円~300万円かかりますが、納骨堂であれば50万円程度の費用で済みます。

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オンライン墓地

今後増えていくであろう、ネット社会だからこそのお墓にオンライン墓地というものがあります。

オンライン墓地とは故人が亡くなったことをサイトを設けてネット上で告知し、葬式の代わりに親せきや知り合いがそのサイトを訪れて弔問のコメントを掲示板に残していく方法です。

オンライン墓地は空想の話ではなく、実際にすでにFacebookではユーザーが亡くなった時に知らせを受けたFacebookの運営側で告知をし、故人の情報をFacebookページに掲示し、遺族や友人がメッセージを書き込めるというサービスを開始しています。

新聞や雑誌などの形のあるものがネットに駆逐されているように、形のあるお墓のオンライン墓地に取って代わられる日も近いかもしれません。

今あるお墓をなくしたいときは

今すでに親がお墓を持っていて、それを継承したくない場合、あるいは今自分の管理しているお墓を子孫に継承させたくないという場合はどうしたらよいのでしょうか。

墓じまいの意味とは

今あるお墓を継承しないで管理費の支払いを止めてしまうと、お墓は無縁墓として撤去され、埋葬されている遺骨は無縁仏として処分されてしまいます。
故人の遺骨をそのように「その他大勢」で処分されたくない場合は、お墓を墓じまいして、遺骨は永代供養にする方法が最も一般的です。

墓じまいとは、遺骨をお墓から取り出して永代供養墓や納骨堂に改葬し、お墓自体は寺院、霊園に返還することです。

ただし墓じまいは誰でもできる方法ではありません。
墓じまいを判断する権利を持っているのはお墓の承継者だけです。

したがって自分がお墓の承継者で、亡くなったあとに誰にも承継させたくないという場合は、自分の代で墓じまいをする必要があります。
自分が亡くなったあとで墓じまいをするのならば、とりあえず誰かにお墓を承継してもらい、その人の責任で墓じまいをしてもらうしかありません。

ただし墓じまいをする場合に独断で行ってしまうとトラブルの原因になるので注意しましょう。
墓じまいをする場合は、まず寺院墓地の場合は寺院の承諾、公営、民営霊園の場合は霊園管理者の許諾が必要です。
さらにそのお墓に埋葬されている親族がいてその遺族が存命であれば、遺族の了解もとらなければなりません。

したがって墓じまいをする場合は、しっかりと関係者の意見調整をするようにしましょう。

墓じまいの手順は?

墓じまいをする場合にはどのような手順で行えばよいのでしょうか。

納骨されている故人を確認する

墓じまいをする場合、遺骨をどうするかということが問題になります。
遺骨をまとめて処分するのであれば不要ですが、それぞれ永代供養墓などの改葬する場合は、埋葬されている故人を明らかにしなければ、自治体の改葬許可が得られません。

ですから墓じまいをする場合は、まず誰が埋葬されているかを確認しましょう。

遺骨の行き先を決める

その埋葬されていた遺骨の行き先を決める必要もあります。
選択肢としては、その菩提寺で永代供養してもらう、納骨堂などで永代供養をしてもらう、公営墓地などに改葬する、全ての遺骨を散骨する、といううちのいずれかになります。

親せきの合意をとる

墓じまいで最も最もトラブルは親せき同士の争いです。自分の家族が勝手に散骨されたり、永代供養として合祀されたりした場合、クレームが出ることはある意味当たり前です。ですから自分が祭祀承継者として全権限を持っていたとしても、墓じまいをする場合は親せきとしっかり話し合って、その合意をとるようにしましょう。

墓地管理者に墓じまいの相談をする

親せきの合意が取れたら今度は寺院や地方自治体、あるいは墓地の経営母体に墓じまいをしたいという相談をしましょう。
墓じまいは墓域を更地化するという工事が入りますから、絶対に墓地管理者の許可が必要なのです。
また遺骨をほかに改葬する場合も墓地管理者の許可証が必要です。

また寺院墓地の場合、墓じまいをするということはその檀家もやめるということです。寺院によってはその際に離檀料を請求されることもあり得ます。
相談なしに墓じまいをしてしまって、後で高額の離檀料を請求されたという事例もありますから、しっかりと事前の相談をして承諾をとるようにしましょう。

改葬許可申請をする

埋葬されていた遺骨をほかのお墓に移す場合、散骨する場合、手元供養をする場合は、自治体で改葬手続をする必要があります。
その改葬許可証を墓地管理者に提出しないと墓じまいを許可してくれない場合もあるので注意しましょう。

石材店に依頼する

墓じまいをする場合は、不動産と同様にその墓域を更地にして原状回復する必要があります。
これは土木工事が入るので、専門の石材店に依頼するしか方法はありません。
墓地によっては石材店が指定の場合もありますから、確認しましょう。

費用は1㎡あたり10万円が相場といわれていますが、条件によって前後します。

墓石を撤去し更地にして返還する

墓域を更地にしたら、墓地管理者に永代使用権を返納すれば墓じまいを完了します。

墓じまいをお考えの方は、お墓さがしでもご相談を承ります。

墓じまいの無料見積り・相談はこちら>>

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これからのお墓事情はどうなる

冒頭にお墓を持たない人が増えていると書きましたが、今後のお墓事情はどうなっていくのでしょうか。

形態が多様化

すでに起こっている変化は、お墓の形態が多様化するということです。

たとえば伝統的な四角い和型墓石以外の墓石が増えていくでしょう。
横幅が広い洋型墓石や、あるいは故人の趣味を反映した音符型やサッカーボール型をしたデザイン墓石の増加です。

そして墓石には「~家之墓」ではなく亡くなった人の好きだった言葉などを彫ることも増加しています。

また、先述のように墓石を建てないお墓も増えています。
東京都心ではマンション型と呼ばれる納骨堂が急増しています。
納骨堂の他にも、樹木葬は全国的に増えてきていると言っていいでしょう。

お墓は代々引き継いでいくというイメージは、今後薄れていくかもしれません。

将来増加が予想される永代供養墓

少子化が進む昨今、子供がいないという夫婦も珍しくありません。
また、子供に自分の墓の面倒を掛けたくないと思う親も増えています。
今あるお墓を墓じまいしたり、新たにお墓を建てずに永代供養にする方は年々増えています。

こういった需要にあわせて、永代供養墓は増えていくでしょう。
現在主流の永代供養墓と言えば、樹木葬、納骨堂、合祀墓などですが、最近では各霊園が独自の永代供養墓を売り出しています。
また新しい形の永代供養墓が流行するかもしれません。

まとめ

現代の死生観においては、かつてよりもお墓の意義が低くなっています。
お墓がなくても自分の心の中で故人を供養する気持ちがあれば、お墓という形は不要だという人が増えていくでしょう。

もしも現在お墓がなくて今後も作る予定がない、あるいは自分の代でお墓をなくしてしまいたいという場合は、以上の解説を読んでトラブルなく実施するようにしましょう。

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