お墓の向きはどうすればいい?吉相のお墓を建てるには

お墓を建てるとき、どの方向に墓石を向けて建てれば良いか迷ったことはないでしょうか。
この記事では、縁起が良いとされているお墓の向きや、お墓の吉凶を決める要素について解説します。
目次
墓相学では南東のお墓が良いとされている
墓相学とは、お墓の形や立地などから吉凶を判断する占いの一種です。
古代中国の風水地理学を源流としており、東アジアに広く根付いています。
墓相学の世界では、お墓は南向き・東向き・南東向きに建てるのがよいとされています。
いずれかの方向にお墓を建てることで、健康で明るい家庭を築けると考えられています。
南向きや東向きが良い理由には、風水の基本的な考え方である陰陽論によるものという説があります。
陰陽論とは、自然界すべてのものには陰と陽の性質があるという考え方です。
陰と陽の性質は、どちらかに偏らず調和することが大切であるとされています。
陰陽論の中では、お墓は陰の性質を持っているとされており、陽の光は陽の性質を持っているといわれています。
朝日を浴びやすい東向きや、正午の日差しを浴びやすい南向きは、陽の光を浴びるのに適しているため良いとされています。
好ましくないといわれている方角
墓相学によると、北西・西南・北東を向いているお墓は縁起が悪いといわれています。
いずれかの方角にお墓を建てることで、以下のような不幸が起きると考えられています。
- 北西向きのお墓:自宅が火事になる
- 西南向きのお墓:家族に精神を病んだり自殺してしまったりする人が出る
- 北東向きのお墓:家族の中に急死する人が出たり、夫婦が離婚してしまったりする
ただし、墓相学は占いの一種ですので、参考程度に留めておいたほうがよいでしょう。
向きよりも陽当たりの良さが大事な場合もある
お墓を縁起の良い方角に向けた場合でも、周囲にある建物などの影響でお墓に陽の光が当たらないことがあります。
建物の影響などで陽の光が当たらない場合は、光が当たる方向にお墓を向けたほうが良いでしょう。
お墓の吉相が南東向きだとされている大きな理由は、陽の光を浴びやすいからです。
お墓を南東に向けることによって陽当たりが悪くなるようであれば、それは吉相とはいえません。
吉相のお墓を建てたい場合は、少しでも光を浴びやすい方向にお墓を向けることが大切といえるでしょう。
また、陽当たりのよいお墓は、明るい印象がある反面、お参りのときに日射病になりやすいというリスクもあります。
お参りに行くときは、暑さ対策や水分補給をしっかりしましょう。
仏教の教えでは、お墓の向きに指定がない
仏教の教えでは、お墓の向きに明確な決まりはありません。
仏教の教えに則って考えるのであれば、自分が望む向きにお墓を建てても問題ないでしょう。
ただし、仏教の世界では西方極楽浄土の考えから、西向きや東向きのお墓を良しとすることもあります。
西方極楽浄土とは、人間界から西の方にある、仏が住んでいるとされている世界です。
お墓を西側に向けることで、ご先祖様が西方極楽浄土に向かいやすくなるという考えもあります。
または、お参りの際に西を向いて手を合わられるように、お墓は東向きが良いという考え方もあります。
あくまで考え方の一つですので、必ず守らないといけないわけではありません。
自分や親族が望むお墓を建てるのが一番でしょう。
墓相学によるお墓の吉凶を決める要素
墓相学の世界では、お墓の向き以外にも吉凶を決めるといわれている要素があります。
ここでは、吉相のお墓を建てる方法と、凶相のお墓を避ける方法を解説します。
吉相のお墓を建てる方法
吉相のお墓を建てるには、主に以下の方法があります。
吉相のお墓を建てる方法
- 墓石に戒名を彫る
- 両親は夫婦墓で供養する
- 親の墓は子が建てる
- 墓石の色は白色にする
- 先祖を祀る五輪塔を建てる
- 土の上にお墓を建てる
- 遺骨は骨壺から出して埋葬する
ここでは、吉相のお墓を建てる方法について個別に解説します。
1.石塔に戒名を彫る
一般的な墓石のお墓の場合、戒名は墓誌に掘ることがあります。
墓相学において、墓誌は石でできた過去帳とされているため、石塔に戒名を掘るのが良いとされています。
2.両親は夫婦墓で供養する
墓相学では、両親を埋葬するときは個別にお墓を建てるのが良いとされています。
夫婦の名前を彫刻するときは、正面右側に父の名前、正面左側に母の名前を刻みます。
3.親の墓は子が建てる
墓相学では、親の墓を子供が建てることによって徳を相続できると考えられています。
親のお墓を建てるときは、基本的にお墓の承継者が一人で行うべきだとされています。
4.墓石の色は白色にする
墓石の色には、黒色や青色、灰色などさまざまな種類があります。
墓相学の世界では、白色の墓石が良いとされています。
5.先祖を祀る五輪塔を建てる
墓相学においては、弔い上げをした先祖を祀るために五輪塔を建てることが良いとされています。
また、弔い上げをした後は、五輪塔に先祖の戒名を彫り入れます。
6.土の上にお墓を建てる
墓相学では、お墓を土の上に直接建てることで大地の気を受けられるといわれています。
なお、赤土か黄土を敷くのが一般的です。
赤色は災厄を防ぐといわれていることから、古い吉相墓は赤土を使用しています。
赤土は雨で周囲に流れると目立つ土でもあるため、近年は黄土を使用した吉相墓が増えているようです。
また、土の上に砂利や敷石で覆うのは、大地のエネルギーを抑えてしまうため良くないとされています。
7.遺骨は骨壺から出して埋葬する
墓相学において、遺骨は土に還るべきだと考えられています。
吉相のお墓にするには、骨壺を使用せず、遺骨を布袋に包んで埋葬するべきだといわれています。
凶相のお墓を避ける方法
一般的には問題がなくても、墓相学においては凶相を招くとされていることがあります。
凶相のお墓を避けたい方は、以下の2点に注意しましょう。
凶相のお墓を避ける方法
- 1.墓域に木を植えない
- 2.背の高いお墓は建てない
ここでは、凶相のお墓避ける方法を2つ解説します。
1.墓域に木を植えない
墓相学では、墓域に樹木が植わっているお墓は凶相だとされています。
樹木葬など特別な場合を除いて、墓域内には木を植えないほうがよいでしょう。
2.背の高いお墓は建てない
墓相学の考えでは、見上げるほど大きいお墓を建てると、周りから下に見られる家庭になるとされています。
お墓の大きさは、しゃがんだときに、竿石の中心が顔の前にくる程度が良いとされています。
まとめ
墓石の向きに関して、以下の内容を紹介してきました。
- 墓相学では、南東向きのお墓が良いとされています。
- 周りの環境によって陽の光が当たりにくい時は、無理に南東に向ける必要はないでしょう。
- 仏教の教えでは、お墓の向きに指定がありません。ただし、西方極楽浄土の観点から東向きや西向きが良いという考え方もあります。
墓相学では南東向きのお墓が良いといわれていますが、あくまで占いの一種です。
お墓の向きは、自分が気に入る方向を選ぶのが良いでしょう。
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