納骨先にお悩みでしょうか?知っておくと安心できる基礎知識

「納骨先のことを考えなければと思っているけれど、手が回っていない……」「納骨先をどう探せば良いのか分からない……」というお悩みはありますか?
もしお悩みでも、焦る必要はありません。納骨に期限はないからです。
しかしながら、親族などから納骨先について聞かれたり、自分自身が「早く納骨して安心させてあげたい」と思ったりして、気が急いてしまうことはあるかもしれません。
気持の整理がつかないまま、あるいは、知識が不足したまま納骨を進めてしまうと、後悔を残すこともあります。
納骨先についての知識があること、見当がついていることは、お悩みに落ち着いて取り組むことに役立ちます。
この記事では、納骨先の知識や選び方について解説します。皆様の、より良い選択に役立てれば幸いです。
※「お墓さがし」は、株式会社よりそうが運営する、お墓の情報サイトです。
目次
納骨はどのようにする?
まずは、「納骨」についての基礎知識を簡単に解説します。
納骨の期限はいつまで?
法律や仏教などの教義において決まりはなく、納骨に期限はありません。
納骨をすると、家族は「自分の役割を果たした」「故人の居場所が定まった」という安心感や、「手元を離れてしまった」という寂しさをしばしば感じます。
葬送のプロセスの中でも一区切りをつける大事なステップですから、ご自身の気持ちに折り合いを付けながら、ご家族と相談して決めていきましょう。
なお、納骨の一般的なタイミングとしては、四十九日や一周忌法要が挙げられます。
ここに合わせて納骨したい方は、事前に納骨先を決めておくことをおすすめします。
お葬式の後は弔問の対応や四十九日法要の準備、相続の手続きなど他にもすることが多く、忙しくなります。特に墓石を建てる場合は契約から引き渡しまでに2~3ヶ月程度の期間がかかるので、一周忌を目処にするとしても、意外と時間がありません。
納骨先の検討から納骨までの流れ
納骨先の検討から納骨までの流れは、以下のようになります。
まずは、インターネット検索や電車の広告、ポスティングのチラシなどで、お墓などの納骨先を調べます。
気になったところをいくつかピックアップし、資料請求をしたり、実際に現地に見学に行きましょう。
納骨先を決めたら契約し、その後は、納骨先の引き渡し、納骨式、納骨、という流れになります。
当サイト「お墓さがし」でも、全国にある樹木葬や納骨堂、墓石のお墓などをご紹介をしています。
「この辺りでお墓を探したい」というイメージをお持ちの方は、エリア検索からどんな墓地や霊園があるか、ご覧ください。
どうして納骨をするのか?
納骨に期限はありませんが、やはりいつかは納骨、あるいは散骨(遺灰を海や山などの自然環境にまく葬法)をしなければなりません。
自宅などで管理していても、管理する本人が亡くなったときに遺骨が行き場を失ってしまうからです。
納骨と散骨の違いは、いわゆる「お墓」が残るかどうかです。
墓石を建てずとも、どこかに納骨すればそこが「お墓」になります。どこに手を合わせるかがはっきりしており、故人とのコミュニケーションを取る拠り所となります。お墓を前に故人に語りかける方もいるかもしれません。
散骨をすると「お墓」は残りませんので、故人との向き合い方もまた一つ違う形になるでしょう。
納骨先はどう選ぶ?
それでは、納骨先はどのように選べばいいでしょうか?
納骨先を選ぶ3つのポイント
納骨先を考える際は、まずは以下の3つから考えてみましょう。
納骨先を選ぶ3つのポイント
- どんな形で供養したいか?
- エリアはどこがいいか?
- 予算はどれくらいか?
どんな形で供養したいか?
現代では、納骨先の形が非常に多様化しています。
一口に「お墓」と言っても、墓石のお墓以外に、樹木や草花の下に埋葬する「樹木葬」や屋内にお墓を持つ「納骨堂」、血縁など関係なく複数の方と一緒に入る「合葬墓(合祀墓)」など、新しい形態も登場しています。
樹木葬、納骨堂、合葬墓は、承継者がいなくても使用できる「永代供養墓(えいたいくようぼ)」として、広く販売されています。
種類 | 墓石のお墓(一般墓) | 納骨堂 | 永代供養付き墓所 | 樹木葬 | 散骨 | 合葬墓(合祀墓) |
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承継 | 必須 | できることがある | できる | 原則できない | できない | できない |
平均購入金額(※) | 173.5万円 | 84.5万円 | – | 74.1万円 | – | 31.9万円 |
概要 | 墓石を建てて代々承継する | 屋内のお墓 | 承継不要で墓石を建てられる | 樹木や草花の下で眠る | 自然環境に遺灰をまく | 不特定多数の人と一緒に入る |
※平均購入金額は、2023年にお墓さがしが実施したお墓選びの実態調査(2023年)の結果から引用。「永代供養付き墓所」と「散骨」については、調査対象外のため不明。
納骨先の形式の選び方については、後述する「おすすめの納骨先診断チャート」をご覧ください。
エリアはどこがいいか?
納骨先を決めるにあたっては、エリアも重要です。
いずれ納骨される予定の方の土地への愛着の他、お参りする方のアクセスしやすさも考えてみましょう。
加えて「駐車場は使いやすいか」「駅から霊園までバスやタクシーは利用しやすいか」「霊園の入口からお墓までに急な階段や坂はないか」など、実際に行ってみないと分からないこともあります。
見学の際は、実際にお参りするときと同じ交通手段で行くことでその後のイメージが持ちやすくなります。
予算はどれくらいか?
納骨先の種類によって価格帯が異なりますから、予算を決めておくことで、自ずと選択肢も絞られます。
年間管理費などの維持費がかかる場合もあるので、今後の生活も加味しながら予算を考えてみましょう。
おすすめの納骨先診断チャート
ご自分やご家族の意向に合いそうなご納骨先はどれでしょうか。


墓石のお墓



納骨堂



従来は遺骨の一時預かり施設として利用されていましたが、昨今では遺骨の終の住処、つまり、お墓として広く販売されています。
形態はさまざまで、ロッカー式、仏壇式、自動搬送式などのタイプがあります。
個人や夫婦用の区画もありますが、ものによっては大人数に対応して承継できることもあります。
永代供養付き墓所



システムは大きく二通りあり、一つは、初期費用にお墓の撤去費用が含まれており、承継が途絶えた時点で墓石を撤去し、遺骨を合祀墓に移すものです。もう一つは、承継が途絶えてもお墓を残したまま墓地の管理者が管理を続けるものです。
樹木葬



もともとは1999年に岩手県一関市にある祥雲寺(現・知勝院)が山林に埋葬する形で始めたものですが、現在では都市部の霊園に花壇のようなエリアが設けられているものも、樹木葬として販売されています。
どちらかといえば少人数用の区画が多く、大きな墓石を建てない分費用を抑えられます。
特に都市部では、遺骨は骨壺で埋蔵し、一定期間後には取り出して合葬墓に移すことが一般的です。
散骨



散骨とは、粉状に砕いた遺骨を海や山などの自然環境にまくことです。場所によって、「海洋散骨」「山林散骨」のように呼ばれます。
遺骨の粉砕から散骨までの全てを業者に委託すれば、費用を抑えられます。もちろん、遺族が手ずから散骨できるサービスもあります。
合葬墓(合祀墓)



お墓の中では最も費用を抑えられる形式で、お一人3万円、5万円で供養してもらえるところもあります。ただし、一度納骨するとその後取り出せなくなるので、契約前に親族で話し合うなど、慎重に検討しましょう。
その他の永代供養墓


形式にこだわらず承継しないお墓をお探しの方は、まずは「永代供養墓」のキーワードで探してみましょう。
墓地や霊園についてのご相談を、無料で承ります
お墓さがしでは、全国にある樹木葬や納骨堂、墓石のお墓などをご紹介しています。
「お墓はこの辺りがいいかな」というイメージがある方は、ぜひ、該当のエリアにどんな墓地や霊園があるか、ご覧ください。
「納骨先についてどのように考えればいいか分からない」「選択肢が多くて探すのが大変」という方は、お電話でのご相談も無料で承っています。
ぜひ一度、お気軽にご連絡ください。
- TEL:0120-653-022
- お問い合わせフォームはこちら
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経歴
2018年より、お墓マガジンのコラムを執筆しています。適切な情報をお届けできるよう努めて参ります。