親の墓を永代供養墓にするときのポイント!墓じまいとは?

  • 投稿日:2019/06/04
  • 更新日:2021/11/30
親の墓を永代供養墓にするときのポイント!墓じまいとは?

近年の日本人の心情は、お墓や死後についての考えの重みが減ってきているようです。

かつてであれば自分がどのように葬られ、そして供養されていくかが非常に重要な関心事でしたが、現代では死後の世界の考え方も希薄になり、死後の供養や忖度は不要だと考える人が増えているのです。

しかしそれは自分の話であって、自分の親となると話は変わってきます。
なぜなら親の世代ではまだおそらく、自分が死後どのように供養されるかということが重大な関心がある人が多くいるからです。

したがって、気が向くかどうかに関わらず自分の親の眠るお墓を継承してしまった場合、その扱いに困ることが多いのです。
本心で言えば自分は供養してもらわなくても良いのですから、親を供養することも気が進まないでしょう。

そのような場合に助かる制度が永代供養です。永代供養をすれば親の法事を行うことから解放されるのです。

そこでここでは、親の墓を永代供養の墓にするためにはどのようなポイントがあるのか、という点について解説します。

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永代供養墓とは

まずそもそも「永代供養」とは何か、という話です。

永代供養の意味は

日本人の仏教をベースにした宗教観によれば、人間は亡くなったあとも霊魂は存在します。

そしてその霊魂は、亡くなった後しばらくは、この世にとどまりますが、49日目に成仏します。
しかし成仏しても個人としての人格は残ります。
そして33年目、あるいは50年目を迎えると故人としての人格が消滅して、祖霊という祖先の霊と一体化して、子孫の繁栄を見守る存在になります。

したがって、亡くなって49日までは念入りに供養を行い、49日目以降は一周忌や三回忌などのように、決まった年数ごとに年忌法要を行います。

こうした年忌法要などによる供養は、遺族の重要な責務です。
「永代供養」とはこうした供養を遺族に代わって墓地の管理者が行ってくれる制度のことです。

したがってこの制度のついている墓地に故人を埋葬すれば、故人の霊魂が祖霊になるまでの年忌法要を、遺族がしなくても済むわけです。

したがって、年忌法要などの責務を果たすことが難しい遺族、あるいはそのような行為を自分が果たす価値を感じない遺族は故人の墓を永代供養にするのです。

永代供養と永代使用は違う

この時、間違いやすい言葉に「永代使用」というものがあります。

永代使用は一般的に「永代使用権」という言葉として用いられます。

永代使用権とは何かというと、要約すればお墓の使用権です。
意外に思うかもしれませんが、一般的に「お墓を買う」という言葉は、実はお墓の「所有権」を取得する意味ではありません。
お墓の所有権はあくまで墓地の管理者に属していて、お墓を「買っても」それはそのお墓を半永久的に借りておける「使用権」を取得したのに過ぎないのです。
このお墓を使用する権利のことを「永代使用権」というわけです。

したがって、霊魂を供養する言葉である「永代供養」と、お墓の使用権を意味する言葉である「永代使用」は全く、意味合いが異なるのです。

永代供養墓の種類

ではこのような永代供養がセットになっているお墓にはどのようなものがあるのでしょうか。

樹木葬

樹木葬とは、墓石を建てずに樹木を植えて、それを墓標とするお墓です。
里山型と都市型があり、山林で埋葬するものが里山型、都会の墓地に花壇などの区画を設けて、そこに埋葬するのが都市型です。

また、樹木葬というと「自然に還る」というイメージが強いですが、必ずしもそうではありません。
埋葬の方法は、土に直接遺骨を埋葬する方法と、樹木の下に納骨室を設け、そこに骨壺で埋葬する方法があります。

納骨室がある場合は、そのまま土に還ることはないので注意しましょう。

費用は、人数や立地にもよりますが、30-80万円程度で区画を購入できます。
最も安いもので、1人5万円~受付けているところもあります。

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納骨堂

代表的なものの1つは納骨堂です。
納骨堂とは文字の通り、ビルなどの建物の中に遺骨を納める設備を設けた施設を指します。

納骨堂は多くの場合、墓地や霊園などの付属施設としてその敷地内に建てられますが、最近では独立した納骨堂として建立されることも増えています。

また納骨堂には納骨の仕方によっていろいろな方式があります。
最も代表的なものが棚式で、これは施設の壁面などを棚にして、遺骨の入った骨壺を納めたものです。
そのほか1つ1つの区切りがありなおかつ扉のついたスペースに骨壺を納めるロッカー型や、普段はバックヤードの倉庫のようなところに遺骨を納めておき、墓参などの必要に応じて奥から遺骨を機械が運んでくる機械式などがあります。

しかしすべての納骨堂に永代供養がセットになっているわけではありません。

納骨堂ではあるものの、供養に関しては遺族が行わなければならない場合もあります。

したがって親を永代供養にしたい場合は、永代供養のサービスが付属している納骨堂を選ぶ必要があります。

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レンタル墓

一般的なお墓は先ほど書いたように、管理費を払っていれば半永久的に利用できる永代使用権がついています。
しかし最近増加中のレンタル墓は、使用に10年などの期限がついています。

つまり決められた期間だけお墓を利用できるわけです。
もしも期限を超えてお墓を利用したい場合は、契約を更新してレンタル費用を再度支払う必要があります。

なぜレンタル墓が最近増加中かというと、何といっても費用が安いことが理由です。
レンタル墓は10年の期限で数万円から数十万円で契約できます。

したがって、レンタル墓に永代供養がセットになっているものを選択すれば、費用をあまりかけずに親の永代供養を行うことが可能なのです。

永代供養付きの墓

また以上のようなある意味特殊な形状ではなく、一般の墓地と同様に、墓域の上に墓石を建てた永代供養墓も存在ます。この場合であれば、外観は全く遺族が供養を行っているお墓と同じで、供養だけを墓地の管理者に代行してもらうことが可能です。

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永代供養の費用やお布施は

では親を永代供養にする場合、費用はどの程度かかるのでしょうか。その費用を内訳に沿って解説します。

埋葬費用

永代供養墓の最も大きな費用は、一般的なお墓を用意する場合と同様に、埋葬する場所を確保するためのものです。
つまり、納骨堂であれば契約費用であり、永代供養付きの墓であれば取得費用です。

埋葬費用は、一般的な墓地であれば150万から300万円かかりますが、永代供養の付きの納骨堂であれば、最も簡易な棚式で数万円から契約できます。

納骨堂には一般のお墓と同様の墓石を設置した墓石型もありますが、この場合でも契約費用は数十万円です。
したがって、一般的な墓地を取得する費用に比べて数分の1の出費で済みます。

しかし永代供養付きの墓地の場合は、墓地は一般のものと同じ形で取得する必要があるので、基本的費用として150万から300万円はかかります。

さらにそこに永代供養の費用が載るので、総額としては200万円以上になるでしょう

永代供養料

もしも現在墓地を持っている場合、供養を墓地管理者に委託し、永代供養に変更することも可能です。
その場合は、永代供養料として20万円から80万円必要になります。

管理費

一般の墓地を購入した場合、取得に必要な永代使用料は取得時に一括して払い、その後の出費はありません。
しかし管理費は毎年支払う必要があります。

管理費とは、霊園の共有部分を管理、整備、維持するための費用です。
管理費を支払わないと、所有している墓地は無縁墓と認定され、遺骨は処分され、墓域は更地に戻されてしまいます。

永代供養にした場合も、管理費は支払う必要があります。ただし費用的には高額ではなく、一般的には年数千円から高くても1万円前後です。また管理費を契約時に一括してまとめて支払ってしまうということも可能です。
そうすれば、契約以降の支出は全くなくなります。

お布施

一般的なお墓の場合、一周忌や三回忌といった年忌法要の都度僧侶に来てもらって読経を依頼すると、毎回お布施を払うことになります。しかし永代供養にしてしまえば、お布施を払う必要はなくなります。
ただし故人が亡くなった時に埋葬する場合にかかるお布施だけ必要です。お布施の相場は、3万から5万円程度です。

永代供養墓を選ぶときのポイント

では永代供養墓を検討する場合、どのようなポイントに気を付けて選んだら良いのでしょうか。

自分は入るか

まず最初に考えるべきは親の埋葬は永代供養にするにしても、自分が亡くなった場合、どうするかということです。

もしも親と一緒に葬られたいと考える場合は、親の遺骨に追加して自分も埋葬できるような永代供養墓にする必要があります。
先ほど紹介した棚式の納骨堂の場合、「家族」という概念がありませんから、故人の遺骨の隣にスペースがあれば自分もそこに埋葬してもらえますが、スペースがなければそれは不可能です。

ですから、自分の埋葬場所も考えながら、永代供養墓は選ぶ必要があります。

何人埋葬するか

また一緒に埋葬することが可能な永代供養付きの墓などの場合でもあっても、そこには物理的に納骨可能な人数があります。
なぜなら、墓石の下に設けられた納骨堂のスペースには限りがあるからです。

したがって、永代供養付きの墓を選ぶ場合でも、自分の管理している間に何人をそこに埋葬するかを考えておく必要があります。

お参りは誰が行くか

永代供養墓にした場合でも、遺族の気持ちや信仰心によっては、お墓参りをするでしょう。
その際に、お墓参りしがしにくいような遠隔地や交通アクセスが悪い場所に永代供養墓を設けてしまうと、非常に大変です。

また自分は自家用車を所有しているので比較的簡単に墓参ができても、自分の兄弟姉妹が同じような交通手段を持っているかどうか、その交通手段でのアクセスが良いかも考える必要があります。

個別安置の期間はどれくらいか

最初に書いた、永代供養を行う33年または50年の期間を個別安置期間と言います。永代供養を行う霊園によっては、永代供養の期間を33年、50年より短く設定している場合もあります。ですから契約時には個別安置期間はいつまでかを確認し、それで大丈夫かどうかを検討しましょう。

永代供養に入れるときの注意点

また親を永代供養にする場合、事前に確認しておくべき点もあります。

親戚に相談したか

永代供養後に最も発生しやすいトラブルは、永代供養にしたことを聞いた親せきから非難されることです。

故人は遺族が供養するべきという考え方を持っている人が親せきにいた場合は、永代供養は遺族の責任の放棄ととらえられてしまいます。
ですから親を永代供養にする場合は、主だった親せきに相談して了承を得るようにしましょう。

管理費はいつまで発生するか

永代供養は遺族による管理や供養が不要ですが、管理費だけは毎年発生します。
この管理費をいつまで支払い義務があるのかも事前確認のポイントです。

今の先祖代々の墓はどうする?墓じまいとは

親の遺骨は永代供養にするにしても、今持っているお墓に眠っている先祖代々の遺骨をその後どうするかということも検討しなければなりません。

先祖代々のお墓にも毎年管理費がかかりますから、そのままにしておくと費用がダブルになってしまいます。

仮に自分の代ではそれでよいとしても、自分の次の代にその負担をかけても良いのかという問題があります。
もしも子孫に負担をかけたくない場合、あるいはそもそも自分の次にお墓を承継する人がいない場合は「墓じまい」も検討する必要があります。

墓じまいとは、今眠っている遺骨を処分したうえで、お墓を墓地管理者に返還することです。
しかし墓じまいは永代供養以上に手間がかかることです。
たとえば親せきの了解をとることはもちろん、返還先の墓地管理者に返還希望を伝えて了承もとる必要があります。

ですから墓じまいを考えたら、何をするべきかをリストアップして、しっかりと漏れがないように具体化しましょう。

まとめ

日本人の死生観が変化するにつれ、お墓を守るということの意義が軽くなっているのは避けられない事実です。
しかし自分の親が眠っているお墓を放棄するということは心情的に耐えがたいでしょう。
そのような場合に取り得る方法が永代供養です。
ですからもしも親の墓の管理はしたくない、しかし放棄もしたくないという場合は、以上の解説を参考に永代供養を検討しましょう。

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