墓石修理の方法は?お墓が壊れたときの依頼先と費用相場

墓石修理の方法は?お墓が壊れたときの依頼先と費用相場

墓石は、長年の雨や風、台風や地震の影響を受けて傷みます。
お墓参りにいったときに、墓石にひび割れや欠けを見つけ、

「墓石の継ぎ目がボロボロになってきたけど、修理したほうがいい?」

「墓石が右側にズレているけど、このままでも大丈夫?」

「墓石が欠けていて直したいけど、どうすればいいの?」

など、墓石の修理について疑問をお持ちになる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、墓石の修理が必要な症状や修理にかかる費用修理の流れ石材店の選び方自分で墓石の修理をする方法など、墓石の修理についてみていきます。

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墓石の修理が必要になる場合

お墓は長年受け続ける雨や台風による強風、あるいは地震などの揺れにより、ヒビ亀裂ズレ傾きなどが起こります。
はじめは小さな亀裂だとしても、墓石を修理せずにそのまま放置していると、雨による浸食、地震などの揺れによって大きな亀裂になり、やがて墓石が傾き倒れてしまうことも考えられます。
その場合は修理ができなくなり、建て替えをするのに高額な費用が必要になってしまいます。
お墓参りをしたときには、墓石に亀裂やヒビなどの問題が起きていないか確認するようにしてください。

お墓の修理には、目地の割れなどの小さな修理から、倒れた墓石の修理まで多岐に渡り、かかる費用の幅も数万円から数百万円までと広くなります。ここからは、修理しなければならない墓石の症状についてみていきます。

目地が割れた

目地
まずは、目地の割れですが、目地の割れは墓石の修理の中でも多い症状の一つになります。
目地とは、積み重ねられた墓石と墓石の間のつなぎ目部分を指します。経年劣化による収縮などによりできた目地の割れや隙間を放置すると、そこから雨水が侵入してカビやシミなどが発生し、墓石の劣化を早めます。

欠け、ひび割れ

墓石のひび割れ
お墓の修理で最も多いのが、墓石の欠けやひび割れになります。
墓石には目に見えないような小さな穴が無数に空いています。墓石の欠けやひび割れは、雨水の浸食から小さな穴に亀裂ができることで起こります。
墓石の欠けやひび割れを放置してしまうと、墓石の劣化を加速させてしまうだけではなく、墓石を修理する費用も高額になってしまいます。

墓石がずれた

ずれた墓石
東日本大震災以降、地震が多く発生するようになり、墓石がずれるという症状が日本の各地で見られるようになりました。
墓石のつなぎ目である目地が地震の揺れによって切れてしまい、墓石がずれてしまうのです。
また、墓石が建っている地盤が、長年の雨などの浸食により、沈下を起こし墓石がずれることもあります。

墓石が傾いた

お墓の傾き
墓石のずれよりも厄介なのが墓石の傾きになります。
墓石の傾きは、墓石の基礎にあたる土台の傾きが原因と考えられるので、修理にかかる費用も高額になってしまいます。
土台が傾いてしまう原因には、雨水の浸食による地盤沈下や地震や土砂崩れなどの災害が挙げられます。
また、墓地や霊園に植えてある植栽の木の根が影響していることもあります。

墓石が倒れた

崩れた墓石
墓石の修理を要する症状として、最後は墓石の倒れがあります。
特に、日本で多い和型のお墓は縦長なので、地震の揺れや台風などの強風の影響を受けやすく注意が必要です。
倒れた墓石は、大きく割れてしまったり、大きく欠けてしまい、そのまま元の位置に戻すということが難しくなり、新たに墓石を作らなければならいこともあります。
また、倒れた墓石がお隣の墓石にあたり、お隣の墓石まで倒してしまうケースもあり、その場合は墓石の修理に非常に高額なお金がかかることになります。

墓石修理の流れと依頼先

ここまで、墓石を修理する症状についてみてきましたが、ここからは墓石を修理するときの流れと依頼先についてみていきます。

墓石の修理は、破損の度合いによって修理方法は変わり、修理の流れや修理の依頼先も変わります。

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墓石修理の依頼先は石材店

墓石修理の依頼先は、基本的には石材店になります。

石材店に依頼するメリットは、時間をかけずに失敗することなく修理ができるということです。
石材店に依頼するデメリットはというと、それなりに費用がかかるということです。

修理を依頼する石材店を選ぶときは、依頼する前に複数の石材店から見積もりを取って、石材店の口コミや評判を確認してから依頼するのがポイントです。

墓石修理の流れ

次に墓石の修理を石材店に依頼する時の流れを解説します。

墓石の修理の流れ
1.お墓を建ててくれた石材店に連絡
2.修理方法や修理にかかる費用の見積もりを出してもらう
3.費用や対応に納得できた石材店に、墓石の修理を依頼する

1.お墓を建ててくれた石材店に連絡

お墓を建ててくれた石材店がわかっている場合は、まずその石材店に連絡をするようにしてください。お墓を建てた石材店だと、お墓の構造や墓石の材質などを把握しているので、破損の状況に応じた適切な修理を行ってくれます。
ただし、代々続くお墓の場合は、どこの石材店に建ててもらったのかわからないこともあります。
そのような場合は、近隣の石材店に修理を依頼しましょう。

2.修理方法や修理にかかる費用の見積もりを出してもらう

お墓は、長年受け続けている雨風などにより、目に見えないところで経年劣化が進んでいることもあります。
修理を依頼する場合は、破損しているところだけではなく、墓石全体の状況を見てもらうようにしましょう。

3.費用や対応に納得できた石材店に、墓石の修理を依頼する

お墓を建てた石材店がわからない場合は、複数の石材店で相見積もりを取り、担当者の対応が良かったところや費用面で納得できたところに修理を依頼することをおすすめします。

墓石修理の費用

墓石の修理にかかる費用は、破損の度合いや状況によって変わります。

墓石修理の費用相場(修理内容別)
種類 目地の割れ 墓石のひび割れ 墓石のずれ 墓石の傾き 倒れた墓石
相場 3~5万円 3~5万円 3~10万円 100~200万円 30~100万円

目地の割れを修理する費用

3万円から5万円くらいが相場になります。

ひと昔前は、モルタルを使った修理が多かったのですが、モルタルは経年劣化を起こしやすく、耐久性においてかなり劣っていました。
近年では、防水性や耐久性、耐震性や耐衝撃性が高い、シリコン系のコーキング剤を使うことがほとんどです。

最初に劣化した目地材を壊しながら取り除いていき、取り除いた目地部分に新しいシリコン系コーキング剤を充填していきます。

墓石の欠け、ひび割れを修理する費用

軽微なものなら、おおよそ3万円から5万円くらいが相場になります。

軽微なひび割れの修理なら、目地の補修と同様に、シリコン系コーキング剤を使うことが一般的です。
ひび割れの隙間から雨水が侵入しないように、隙間をキッチリ塞ぐように修理を行います。

墓石の角などが欠けてしまった場合は、欠けた部分をグラインダーなどの電動工具を使って研磨します。

大きなひびや欠けが入っている場合は、損傷した石を新しい石と交換したり、墓石そのものを建て替えなければならないこともあります。

墓石のずれを修理する費用

墓石のずれを修理する費用ですが、ずれの状況にもよりますが、3万円から10万円くらいが相場になります。
墓石のずれを修理する場合は、墓石のずれを直すだけではなく、ずれによって切れてしまった目地の補修も必要になってきます。

大きく墓石がずれてしまうと、一人で戻すというのは難しくなる上、ずれを戻すのではなく、墓石の積み直しが必要になることもあります。
この場合は、さらに費用がかかることが予想され、30万円くらいが相場になってしまいます。

傾いた墓石を修理する費用

傾いた墓石を修理する費用は、100万円から200万円くらいが相場になります。

墓石が傾くということは、お墓の基礎の部分が地盤沈下や植栽の木の根などによって傾いていると考えられます。

そのため、傾いた墓石を修理するには、既存の墓石とお墓の基礎部分を一時撤去してから、地盤改良工事や新たにお墓の基礎工事を行う必要があります。
かなり大がかりな工事になるため、新しくお墓を建てるくらい費用がかかります。

倒れた墓石を修理する費用

最後に倒れた墓石を修理する費用ですが、おおよそ30万円から100万円くらいが相場になります。

倒れてできた墓石の欠けやひび割れの修理費だけでなく、墓石の積み直しに必要な重機の費用や墓石を工場まで運ぶ運搬費など、破損の度合いと破損状況によりかかる費用は大きく変わります。

墓石の修理以外にかかる費用

墓石の修理以外にかかる費用には、墓石を工場などに移動する際にかかる、僧侶の読経料などのお布施です。

現地で墓石を修理する場合は、僧侶などの読経は必要ないのですが、石材店の工場でしか修理することができない場合は、お墓の墓石を工場まで移動させる必要があるのです。

その場合には、墓石を撤去するときに、魂抜き(閉眼供養)と呼ばれる法要を行い、僧侶に読経をお願いします。
修理ができたときに工場からお墓に運搬して、お墓が完成したときに、魂入れ(開眼供養)と呼ばれる法要を行い、僧侶に読経をお願いすることになります。

このように2回の法要を行うので、それぞれにお布施と、場合によってはお車代のお金を用意する必要があります。

お布施は1万円から5万円くらい、お車代は5,000円から1万円くらいが相場です。

墓石の修理は自分でできる?

墓石の修理ですが、目地のひび割れなどの小さい修理なら個人でも行えます。
ただ、修理をするのに必要なシリコン系のコーキング、コーキングガン、マスキングテープ、ヘラ、コーキングを拭き取る布もしくは紙などの道具が必要になります。

シリコン系のコーキングは、できれば墓石用のものを使うようにしましょう。

墓石を自分で修理するのに必要な道具は、5,000円もあればそろえることはできるので、腕に自信がある方は、自分で墓石を修理してみてください。
自分で墓石を修理する場合の手順は以下のようになります。

目地修理の手順

目地修理の手順
1.古い目地をタガネなどを使って全て除去する
2.目地の間のゴミや水分を取る
3.マスキングテープをコーキングを充填する箇所の周辺に貼る
4.コーキング材をコーキングガンにセットして充填していき、ヘラで伸ばす
5.マスキングテープを剥がして、余分なコーキングを布もしくは紙できれいにふき取る

お墓参りに行ったときは、念入りに墓石の状況を確認しましょう。
目地の補修だけで済むなら自分で修理しても良いですが、基本的には石材店に相談するようにしてください。

墓石は修理した方がいい?

お墓の修繕をしないで問題になるのは、他のお墓や居合わせた人に被害を与えた場合です。
たとえば阪神淡路大震災や東日本大震災のような大きな地震の場合は、
これは避けられなかったこととして責任を問われることはありません。

しかし、そこまで大きな地震ではないのにお墓が崩れてしまった場合、つまり補修をしなかったために他者に被害を与えたと認定されてしまった場合は、その損害をすべて賠償する責任が発生する上、原状回復も行わなければなりません。

このような状態を避けるためにも、お墓には手入れを欠かさず、定期的にお参りをして様子は見ておかなければいけません。
遠隔地にお墓があって頻繁なお守りやお参りが難しい場合は、改葬することも考えておきましょう。

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まとめ

定期的にお墓参りをしてお墓の状態をチェックすることは、お墓を長く使っていくために非常に重要です。
墓石の傾きやヒビ、目地の割れを見つけたら、お墓の中の遺骨を守るためにもなるべく早く石材店に修理を依頼しましょう。

お墓を建てた石材店がわかる場合は、そこに依頼するのが無難です。
どこでお墓を建てたのかわからない場合は、近隣のいくつかの石材店で相見積もりを取ることをおすすめします。

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