お墓参りに行く時期はいつ?時間帯やタイミングも解説

ご先祖様のお墓を引き継いだ場合や家族のお墓を新しく購入した場合には、定期的にお墓参りをしますよね。
しかし「いざお墓参りをしようと思っても、具体的にいつ行けばいいのか分からない」と困っている人も多いのではないでしょうか。
何かと決まり事が多い仏事ですから、お墓参りも時期が定められているような気がしてなりませんよね。
今回は、お墓参りに行く時期について分かりやすく解説します。
目次
お墓参りとは
お墓参りとは、お墓にお参りをして亡くなった人やご先祖様のご冥福をお祈りし、供養をすることです。
お墓参りはその他の供養とは違って、そこまでの費用をかけることなくご先祖様や故人を供養することができる行為なので、誰でも気軽に行うことができます。
日常から少し離れてご先祖様や故人に思いを馳せ、感謝の気持ちを伝える時間を作るためにも、お墓参りは大切です。
お墓参りに行く時期と日にち
お墓参りに行く時期と具体的な日にちについて説明します。
命日
お墓参りをする日の1つとして、命日があります。
命日には、祥月命日と月命日があり、祥月命日は年に1度の故人が亡くなった月日、月命日は月に1度の故人が亡くなった日のことです。
祥月命日には法要を行う年もあり、一周忌・三回忌・七回忌・十三回忌・十七回忌・二十三回忌・二十七回忌・三十三回忌・五十回忌があります。
これら以外の年には法要がないことが多いので、そういった法要の無い年は特に忘れずにお墓参りをすると良いでしょう。
月命日は祥月命日以外の毎月にくる命日なので、お仏壇に手を合わせるだけで終わらせてしまう方もいますが、もし時間があるのであればお墓参りをして、故人に思いを馳せる時間をできるだけ多く作れば故人も喜ぶに違いありません。
お彼岸
お彼岸も、お墓参りをする時期といえます。
お彼岸とは、春分の日と秋分の日の前後3日間、各7日間のことをいいます。
お彼岸はご先祖様や故人のいる世界と私たちの世界が繋がりやすい日と考えられていることから、お墓参りをする日として考えられています。
特に春分の日と秋分の日はお彼岸の中日とされ、あの世とこの世がもっとも繋がりやすい日なので、この中日の前後にお墓参りに行くことをおすすめします。
中日前後のお墓参りが無理な場合はお彼岸の期間中ならいつでも構いませんので、中日じゃないからと諦めてしまうことはせず、できるだけお墓参りをするようにしましょう。
なお、春分の日と秋分の日は毎年変わりますので、事前に確認をしてからお墓参りに行くようにしてください。
お盆
ご先祖様や故人がこちらの世界に戻ってくるお盆も、お墓参りの時期といえます。
お盆は8月13日~16日です。地域や家族によっては7月13日~16日にお盆が行われることもありますが、基本的には8月の場合が多いです。
お盆のお墓参りはお盆初日である13日に、ご先祖様や故人をお迎えするために行われることが一般的ですが、13日以外にお墓参りをしてはいけないという決まりもありません。
そのため、お盆の初日にお墓参りができなかったという方はあまり気にせず、行ける日にお墓参りをしましょう。
また、お盆の最終日にもお墓参りをする地域もあるそうなので、分からない方は近所の人に聞いてみると確実です。
年末年始
意外と知られていないかもしれませんが、年末年始も家族が集まりやすいタイミングであるため、お墓参りをする時期とされています。
しかし、年末のお墓参りに関しては、29日は「二重に苦しむ日」と言われ、あらゆる行事を避ける風習もあります。
そして、31日も「一夜飾り」からお通夜を連想させる日とも考えられており、縁起の悪い日といわれています。
両日ともにそういったいわれがあるだけでお墓参りをしてはならないという日ではありませんが、気になる方は気持ちよくお墓参りをするためにも29日と31日のお参りは避けるようにしましょう。
また、年始のお墓参りですが、お正月はお墓参りをしてはいけないとされているところもあるようです。
ハレの日にお墓参りに行くと縁起が悪いなどといった理由でお正月にお墓参りをするべきでないといわれているようですが、こちらに関しても仏教的な決まりではないので気にしなくて構いません。
せっかく家族が集まる年末年始ですから、ご先祖様や故人にもぜひお顔を見せにいってあげてくださいね。
ただ、年末年始はお寺や霊園などが閉まっていることも考えられますので、事前に調べてからお参りに行くようにしましょう。
伝えたいことがある時
進学や就職、結婚や出産など、ご先祖様や故人に伝えたいことがある時もお墓参りのタイミングといえます。
自分が新しい道に進むとき、大切な人の墓石を前にして直接伝えたいことも沢山ありますよね。
この道に進むまでに大変だったことや、これからの楽しみ、不安な気持ちなど、伝えたいことができたなら、迷わずお墓参りにいきましょう。
そうすることで自分の気持ちも整理できますし、ご先祖様や故人も報告に来てくれて嬉しいと思っているに違いありません。
お墓参りは仏滅に行ってはいけない?
お墓参りは仏滅には行ってはいけないという話もありますが、実際はそんなことはありません。
仏滅は、六曜の中で仏も滅するほどの不吉な日とされ、何をしても悪いことに転じる日と考えられていることから、お墓参りに行ってはいけないという話が出たのではないかと思います。
しかし、仏教的に仏滅のお墓参りがタブー視されていることもないので、気にすることはありません。
仏滅に関係なく、お墓参りに行きたいと思った日には気軽な気持ちでお参りをすることをおすすめします。
お墓参りの時間帯
つづいて、お墓参りの具体的な時間帯について説明します。
お墓参りに適した時間帯
実はお墓参りに適した時間帯は、特に決まっていません。
お寺や霊園が開いている時間帯ならいつでもお墓参りをして構わないということです。
ただ、午前の明るい時間帯にお墓参りをすると、朝の爽やかな気分で気持ちよくお墓参りをすることができますし、夏などは熱中症対策にもなるので、午前中がお墓参りのおすすめの時間帯といえます。
お墓参りの時間帯に迷っている方は、少し早起きをして、朝の清々しい空気の中でお墓参りをしてみてはいかがでしょうか。
お墓参りは午後の暗い時間帯はできるだけ避ける
お墓参りの時間帯は特に決まってはいませんが、午後の暗い時間帯はできるだけ避けるのが無難です。
霊がついてくる、などの霊的な意味でそう言っている人もいますが、そうではなく、ただ単純に暗くてお墓参りがしづらいという理由から、暗い時間帯はお墓参りを避けるべきだと考えられています。
暗い中のお墓参りは足元が危険ですし、特にお寺や霊園などのお墓が沢山ある場所だと、見えづらくて他のお墓をお参りしてしまう可能性も十分にあります。
ご先祖様や故人を偲ぶ気持ちでお墓参りに来ているのに、途中で怪我をしてしまってはお墓参りどころじゃありませんし、お墓を間違えてしまってはお墓参りに来た意味がありません。
こういった事態を避けるためにも、時間に余裕があるなら明るい時間帯にお墓参りをすることをおすすめします。
どうしても夕暮れ以降にならないとお墓参りの時間が確保できないという方は、懐中電灯などの明かりをしっかり用意して、気を付けてお墓参りをするようにしてください。
お墓参りに行く頻度
お墓参りに行く頻度は特に決められていません。
先ほどご紹介したお墓参りに行く時期の全てでお墓参りに行くという方の頻度は年に5回程度になりますが、そんなにも行けないという方は1回でも2回でも構いませんし、もっと行きたいという方は事あるごとにお墓参りをして構いません。
大事なのはご先祖様や故人のご冥福をお祈りし、感謝をする気持ちでお墓参りに行くことなので、お墓参りをする回数にとらわれることなく、のびのびとした気持ちでお墓参りをしてください。
お墓参りは一人で行ってはいけない?
お墓参りは一人で行ってはいけないとよく言われていますが、それはあくまで迷信です。
昔は、人気のない山奥や足場の悪い場所にお墓があることが多かったことから、この話が伝えられるようになったと考えられます。
しかし今では人気の多い霊園や街中にあるお寺なども多いので、そういった心配もあまり必要なくなっています。
お墓にお参りする際に必要な道具を忘れてしまうことを防いだり、一人が持ち運ぶ荷物の量を減らしたり、火やお供え物の後始末を確実にするという意味においては複数人でお墓参りをすることは効果的ですが、それが必ずしもお墓参りに一人で行ってはいけないという理由にはなりません。
一人じゃないとご先祖様や故人に素直に自分の気持ちを伝えることができなかったり、自分以外にお墓参りに行く人が見つからなかったりする場合には気にすることなく一人でお墓参りに行きましょう。
ただ、やはり一人ですので、お墓参りの道中や火、お供え物の後始末などは十分に気を付けるようにしてください。
お墓参りはいつ行ってもいい
今回の記事では、お墓参りに行く時期や行ってはいけないとされる時期について解説しました。
お墓参りは、行きたいと思ったのであればいつ行っても構いません。
厳格な作法やマナーなどもなく、比較的自由に行うことのできる供養がお墓参りですので、肩の力を抜き、リラックスをしてお墓参りをするようにしましょう。
周囲の人から、縁起が悪いなどの理由でお墓参りに行ってはいけない時期を色々と指摘されることもあるかもしれませんが、これらはあくまで言い伝えのようなものなので、自分が気にならないようであれば全く心配する必要はありません。
葬儀以降は自分のことに精一杯で、故人のことを考える時間が無くなっていたかもしれないなどと感じる方は特に、これを機にお墓参りに行ってみてはいかがでしょうか。
きっとご先祖様や故人もあなたの顔を見られることを楽しみにしていますよ。
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